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【創価学園NAVI】絆物語――創立者の心を私たちが未来へ! 2024年1月29日

 「学園生と私は一つだ。ひとたび学園に縁した諸君とは永遠に一緒だ!」――かつて創立者の池田先生がつづった真情である。この限りない慈愛を胸に、創価学園生は自分らしく挑戦を重ね、成長を続けてきた。今回の「創価学園NAVI」は「絆物語」――清らかで美しい“魂の絆”を結びながら、力強く成長の日々を送る学園生たちの、挑戦のドラマを紹介する。

●東京・創価高校 かけがえのない友と歩む青春
力を合わせて学園をより良くしようと奮闘してきた熊見賢太さん㊧と岡田伸太郎さん。下校中も思いやロマンを語り合う
力を合わせて学園をより良くしようと奮闘してきた熊見賢太さん㊧と岡田伸太郎さん。下校中も思いやロマンを語り合う

    
 「3・16の卒業式は、学園生活のゴールであり、これからの人生のスタートです」
    
 「場所は離れても54期生(創価高校3年生)の心は一つ。そんな『連帯』を築くのが、卒業までの挑戦です!」
    
 昨年12月21日に開催された創価高校3年生の学年集会。卒業委員会の中心者12人が、卒業までの挑戦について発表した。
    
 そのうちの一人である熊見賢太さん(3年)が振り返る。
    
 「学園に入学して一番良かったことは、かけがえのない友に出会えたことです」

    
 熊見さんは小学生時代、周囲になじめず、友達ができなかった。寂しさを紛らすように勉強に没頭。学園生の兄の影響を受け、創価中学校に入学した。
    
 登校初日。またひとりぼっちかもしれない――熊見さんは不安な気持ちで中学校の正門をくぐった。しかし、全く違う光景が広がっていた。げた箱で、教室で、至る所で、自ら声をかけてくれる生徒たち。
    
 “池田先生が言われる「誰も置き去りにしない」世界が、ここにはあるのかもしれない”
    

    
 中学・高校の学園生活で熊見さんには、ありのままの自分で接することができる友人が数多くできた。所属する創価雄弁会(ディベート部)では、「日本一」を目指して熱い青春を送る大切な仲間にも出会えた。
    
 熊見さんは、高校生になってから気付いたことがあった。それは“挑戦する友の姿に、創立者の心が脈打っている”ということ。そう感じさせてくれた一人が岡田伸太郎さん(3年)だ。クラスもクラブも異なる2人だが、男子通学生の集い「潮流会」の中心メンバーとなり、その後、岡田さんが会長、熊見さんが副会長を務めた。さらに本年度、岡田さんが7・17「栄光の日」の実行委員長、熊見さんが10・10「情熱の日」の実行委員長の大役を果たした。折あるごとに、共に帰路に就く中、より素晴らしい学園をつくろうというロマンや互いの悩みを語り合った。
    
 岡田さんは語る。「本人には面と向かって言えないけど、熊見が学園生活を通して、性格が明るくなり、周囲を思いやれるようになっていく姿に、勇気をもらってきました。“熊見は今日も頑張っている”と思うと、僕も力が湧いてくるんです!」
    

    
 熊見さんも同じ気持ちだった。岡田さんと語り合えば、いつも創立者の言葉が出てくる。「創立者なら、どうされるのだろう」との話題になる。岡田さんに刺激され、“創立者の心”をもっと学びたいと思うようになった。
    
 それは、岡田さんからだけではない。池田先生の訃報が発表された後の最初の登校日。早朝から大勢の学園生が学校に集い、池田先生への感謝を込めて校内を清掃していた。そして中庭一帯に学園生が集まり、校歌「草木は萌ゆる」や愛唱歌「負けじ魂ここにあり」を熱唱していた。多くの生徒が悲しみの中にありながらも、友を鼓舞しようとしていた。その姿に創立者の心を見る思いがした。
    
 熊見さんは言う。「誰に言われたわけでもなく、生徒発案でこのような取り組みが起こったことに胸が震えました。一人一人の中に、先生は生きていると感じたんです」
    

創価高校・卒業委員会の中心者たち。同期の絆を強く結ぼうと、対話を重ねる
創価高校・卒業委員会の中心者たち。同期の絆を強く結ぼうと、対話を重ねる

    
 熊見さんは今、岡田さんらと共に卒業委員会の中心者として同期や後輩と語り合い、絆を強めている。3・16へ、学園の新たな時代を築こうと“創立者の心”を胸に挑戦を続けている。
    
    

●関西創価高校 新たな勇気の挑戦が皆を結ぶ
関西創価高校の吹奏楽部をリードしながら、友情のハーモニーを響かせてきた辻谷智恵さん㊥、加藤佑夏さん㊨、山本佳代さんの3人は、毎日、昼食を共にするほど大の仲良し
関西創価高校の吹奏楽部をリードしながら、友情のハーモニーを響かせてきた辻谷智恵さん㊥、加藤佑夏さん㊨、山本佳代さんの3人は、毎日、昼食を共にするほど大の仲良し

    
 昨年12月22日、関西創価学園音楽祭の本番直前。吹奏楽部・部長(当時)の辻谷智恵さん(3年)が部員に呼びかけた。
    
 「学園生は元気です!――この思いを音に乗せて、創立者に届けましょう!」
    

    
 演奏者たちは皆、晴れやかだった。辻谷さんは、胸中に創立者・池田先生の姿を浮かべ、感謝と決意を込めて演奏した。
    
 辻谷さんの創立者との思い出は、吹奏楽部の活動に刻まれている。これまで同部に送られた数々の激励や原点を、先輩たちに教えてもらった。
    
 昨年1月、部長に就任した辻谷さんは部のリーダー7人で、先生への報恩の決意を込め、“全国大会出場”という目標を掲げた。
    

    
 迎えた夏の吹奏楽コンクール。最高の演奏を披露したという自負はあったが、方面大会の進出を果たすことはできなかった。皆の落胆は大きかった。特に辻谷さん、加藤佑夏さん(3年)、山本佳代さん(同)の3人のショックは激しかった。“秋のコンテストは辞退してもいいのではないか”との話まで出たという。
    
 夏の大会から1カ月。日本管楽合奏コンテストの予選が迫る中、山本さんが中心者のミーティングで涙ながらに訴えた。
    
 「夏、勝てなかった苦しい気持ちは痛いほど分かる。でも、もう前に進まんとあかん!」
    
 翌日のミーティングでは、加藤さんが心を決めた。
    
 「同じ後悔でも、挑戦しなかった後悔と、挑戦した先の後悔では全然違う!」
    
 2人の言葉に、辻谷さんは目の覚める思いがした。
    
 “挑戦を怖がっていちゃいけない!”――勇気を奮い起こすと、皆の心が一つになった。
    

    
 リーダーたちの団結はすぐに部全体に波及し、息の合った演奏が仕上がっていく。コンテストでは予選を通過し、全国大会の出場が決まった。
    
 辻谷さんは全国大会の2週間前から、自身の決意と部員の挑戦を手紙につづり、日々、創立者・池田先生に宛てて送った。すると創立者から、真心の伝言が届いた。“私たちの決意を受け止めてくださった”――そう思うと、皆、胸が熱くなった。
    
 全国大会当日、創立者と心を一つにした吹奏楽部は、圧巻の演奏を披露し、「最優秀賞」を勝ち取った。
    

吹奏楽部の同期のリーダー7人が勢ぞろい。何げない話にも笑顔の花が咲く
吹奏楽部の同期のリーダー7人が勢ぞろい。何げない話にも笑顔の花が咲く

    
 「悩み、もがき、壁を破った分、池田先生とのつながりが強くなり、一生涯の宝の思い出となりました」と辻谷さん。
    
 そんな中、大会から約2週間後の11月18日、創立者の訃報を知った。皆が驚き、悲しむ中で、辻谷さんら吹奏楽部の部員たちは、その日のうちにやりとりを重ね、「今こそ行動を起こそう」と決めた。
    
 その一つが「母」の曲の収録だった。創立者への報恩の気持ちを込めて録音した曲を香峯子夫人に届けた。
    
 もう一つが12月の関西創価学園音楽祭での“誓いの演奏”だった。
    
 関西学園の各音楽団体が、真心を込めて演奏した音楽祭。アンコール曲は、池田先生が作詞した愛唱歌「この道」である。吹奏楽部を含む小中高の代表者で演奏・合唱した。皆が創立者の心を受け継ぎ、人々の幸福と世界の平和を築く「この道」を歩み抜くとの誓いを込めて。
    
 「私たちが未来へ、世界へ、先生の心を伝えていきます!」
    
 旅立ちの春へと向かう、学園生の瞳は決意に輝いている。

   
   
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