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〈SDGs×SEIKYO〉 解説編「どうしてレジ袋は有料になったの?」 2022年10月18日

 「SDGs×SEIKYO」の解説編「ちーちゃんと考える 未来のカタチ」。今回のテーマは、SDGs(持続可能な開発目標)の目標14「海の豊かさを守ろう」です。

「プラスチックを食べちゃうよ」 作・迎朝子
「プラスチックを食べちゃうよ」 作・迎朝子
増え続けるプラスッチクごみ
2050年には魚の量を上回る

 カッパさん、そのバッグかわいいね!

 エコバッグだよ。これから、きゅうりを買いに行くんだ。

 いいなー。お店でレジ袋をもらえるのに、どうしてバッグを持っていくの?

 ちーちゃん、レジ袋は以前は無料だったけど、今はもう違うんだよ。

 そっかー! でも、どうしてお金がかかるようになったの?

 環境に良くないからだよ。特に「海洋プラスチック問題」っていって、海にたくさんのプラスチックごみが流れ込んでいることが、世界的に問題視されているんだ。

 そうなんだ。どれぐらい、プラスチックごみが増えているの?

 910万トンものプラスチックごみが毎年、海に流入しているといわれている。500ミリリットルのペットボトル5000億本に相当するらしい。

 5000億本! そんなにたくさん捨てられてるんだ……。

 プラスチックの生産量は世界全体でどんどん増えていて、2050年には現在の4倍になるとも予想されている。このままのペースでいくと、海の全ての魚の重量より、プラスチックごみの重量の方が大きくなるといわれているんだ。

 え! お魚さんたちより多くなるの? 信じられない!!

 ウミガメの鼻にストローが刺さって、血を流している映像が世界に拡散して話題になったけど、ほかにもクジラや海鳥のおなかの中から、プラスチックの破片やレジ袋が見つかるなど、痛ましい事例がたくさん報告されている。僕の近所の川だって、泳ぐとごみが体にまとわりつくことがある。本当に迷惑だよ!

 ひどいね……。

 プラスチックは自然に還らない素材だから、何百年も海に残る。深刻なのは、長い時間をかけてどんどん小さくなって、5ミリ以下の「マイクロプラスチック」として、魚介類の体内に取り込まれてしまうことなんだ。その小さな魚介類を大きな魚が食べ、今度は、そうした魚を食べる人間の体にも入ってくる可能性がある。現時点では、人体への影響は確認されていないけれど、プラスチックが今のペースで増えた場合のリスクはまだ分からないから、今から対策をしておいた方がいいと思うよ。

 えー、怖いー。どうすればいいの? 母さんが「リサイクルが大切よ」ってよく言ってるけど……。

 リサイクルも大事だけど、なるべく使わないことが一番いい。製造したプラスチックは、基本的には燃やさない限り、長い間、地球に残り続けるから。プラスチックは製造する時も、燃やす時も、温室効果ガスである二酸化炭素を多く排出する。だから、気候変動の問題とも密接に関わっているんだ。
 プラスチックは便利だし、全部はなくせないかもしれないけれど、どうやってこの問題を解決していくか、人間は真剣に考えないといけないと思うよ。

  
※ご感想をお寄せください sdgs@seikyo-np.jp
  
聖教電子版の「SDGs」特集ページが閲覧できます。
https://www.seikyoonline.com/summarize/sdgs_seikyo.html

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