• ルビ
  • シェア
  • メール
  • CLOSE

〈SDGs×SEIKYO〉 雑誌を通して、誰でも簡単に「ふるさと納税」ができる! 2023年9月2日

  • 専門誌『ふるさと納税ニッポン!』編集長・嶋田周一郎さん(アイハーツ株式会社)

 「ふるさと納税」って、やりたいけど難しそう……。そんな中で人気となっているのが、デジタル総合広告代理店アイハーツ株式会社が発行する専門誌(ムック本)『ふるさと納税ニッポン!』。同誌の編集長・嶋田周一郎さんに、雑誌の特色や寄附の仕方について聞きました。
 

写真はいずれも本人提供
写真はいずれも本人提供

〈プロフィル〉
 しまだ・しゅういちろう 北海道札幌市出身。立命館大学卒業後、東京のITベンチャー企業「アイハーツ株式会社(野田憲史代表)」に入社。4年目にして、同社初の地方拠点である新潟支店の設置を任される。現在、同社新潟支店長を務めながら、ふるさと納税の専門誌『ふるさと納税ニッポン!』編集長やふるさと納税コーディネーターとして、全国の自治体からの勉強会実施のオファーや、「ノンストップ!」(フジテレビ系列)などのテレビ番組をはじめとするメディアからの出演依頼を受けるなど、ふるさと納税に幅広く関わる。
 

今回のテーマは「住み続けられるまちづくりを」

 ――ふるさと納税の制度や仕組みが難しそうで、利用にまでは踏み出せない人が多いです。

 ふるさと納税とは、生まれ育ったふるさとの自治体等に寄附できる制度です。寄附により、住民税や所得税が控除されます。

 その特徴としては、「(自分が生まれ育ったふるさと以外にも)応援したい自治体を選んで寄附ができること」「自己負担2000円で、一定額が税金から控除されること」「(例外もありますが)寄附した自治体から地域の特産品をお礼の品(返礼品)としてもらえること」の三つが挙げられます。

 このうち、ふるさと納税の「控除」について、分かりやすく言えば、給与所得者だと住民税、個人事業主だと住民税と所得税を、それぞれ「前払い」するのだと考えてもらえればいいです。

 例えば、今年中に、ある自治体に寄附(ふるさと納税)したとすると、来年度に徴収される住民税から控除されます。5~6月ごろに手元に届く「住民税決定通知書」で、差し引かれた住民税の金額を確認すれば、すぐに実感していただけると思います。
 

たくさんの自治体や返礼品が掲載されている
たくさんの自治体や返礼品が掲載されている

 ――ふるさと納税の手続きが『ふるさと納税ニッポン!』では簡単にできると聞きました。

 そうですね。弊誌には、上限額がひと目で分かる表が載っています。まずは、それで自分が寄附できる金額の目安を把握してもらう。より詳細を知りたいのであれば、ウェブサイトにあるシミュレーションを活用してください。加入している保険だとか、臨時収入だとかで上限額は変わってきます。

 そして寄附したい自治体を選んだら、巻末にある「寄付受付書」に、希望する返礼品と寄附金額などを記入し、弊社にFAXしていただく。その後、担当者から連絡し、手続きを進めさせていただきます。
 

掲載された岐阜県関市の事業者の写真
掲載された岐阜県関市の事業者の写真

 ――その後も、やらなくちゃいけないことはないんですか。

 税金控除の手続きをする必要があり、これが“面倒くさい”と思われる大きな要因だと思いますが、給与所得者であれば、ワンストップ特例制度が利用できます(寄附した自治体が五つ以下の場合)。同制度を活用すれば、確定申告をする必要はありません。

 具体的に言えば、寄附した1週間から2週間後くらいに、自治体から寄附受領証明書とともに、ワンストップ特例制度の申請書が届きます。自治体がある程度は必要事項を入力してくれていることもあり、その場合は2カ所チェックを入れ、同封されている封筒に入れて送るだけで完了します(封筒は同封されていない場合もあります)。最近はオンラインで完結するところもあります。
 

掲載された北海道白糠町の事業者の写真
掲載された北海道白糠町の事業者の写真

 ――簡単に手続きができる以外に『ふるさと納税ニッポン!』の特色はありますか。

 一つの特徴は、雑誌であるということです。ネットで情報を発信するふるさと納税の関連サイトはたくさんあります。その中で弊社は雑誌にこだわってきました。発行は年2回で、部数は年間10万部以上。40代以上の読者が約78%を占めます。雑誌に「寄付受付書」を付けたこともあり、「FAXで簡単に寄附ができる」と、ネットでの情報収集が苦手な高齢者にも喜ばれています。

 そして、もう一つの特徴としては、返礼品を生産・製造されている事業者さんのもとに直接足を運び、その顔や声を掲載しているということです。

 ふるさと納税を始めるのに、やはり返礼品は大きな魅力であり、決め手にもなると思うんです。その事業者さんの顔が分かれば、より親しみを持って、その自治体さんを応援できるようになる。例えば、事業者さんが“なぜ、その町で牛を育てているのか”とか、“どう畑を耕しているのか”とか、そういった情報を読者の皆さんに喜んでいただいているのではないでしょうか。
 

掲載された新潟県南魚沼市の事業者の写真
掲載された新潟県南魚沼市の事業者の写真

 ――情報発信し続ける中で、大変だったことはありますか。

 弊誌は今年で創刊9年目(※1)を迎えますが、一番大変だったのは、2019年4月1日、ふるさと納税制度についての総務省ルール(※2)が初めて明確化された時です。

 ※1 同誌を創刊した別会社からアイハーツ株式会社に事業が譲渡されるまでの期間も含む
 ※2 総務省から同日付で通知があった、「返礼品は地場産品のみ」「返礼品の還元率は3割以下」等のルール

 簡単に言えば、自治体さんが制度を運用する際のルールが厳しくなったんです。ルールが明確化されたことで紙媒体の是非も問われ、あの時は廃刊の話まで出たんです。

 しかし、そんな状況を聞きつけた十数自治体さんから「やめないでくれ」という声が集まって。驚いて理由を聞くと、「事業者の声を聞いている唯一の雑誌だから」と言われました。

 ふるさと納税制度は、返礼品を提供されている事業者さんがあってこそ、たくさんの寄附を集めることができると思うんです。

 例えば、令和4年度でいうと、一番多く寄附を集めた自治体は190億くらい。そんな莫大なお金が集まるのも、その町の事業者さんが、汗水垂らして返礼品をつくってくれたおかげ。弊誌に掲載され、自分たちの思いが形になると、事業者さんは本当に喜ばれるそうです。だから、事業者さんのためにも、雑誌は「やめないでくれ」と、多くの自治体さんから声が届きました。

 あれから、はや4年。弊誌の意義は、①寄附者さんに安心安全なものをPRできること②自治体さん、そして、その先にいる事業者さんの支援もできることだと考えています。その意義を使命と捉えて、発行を続けています。
 

長崎県松浦市での取材の様子
長崎県松浦市での取材の様子

 ――SDGsでは「住み続けられるまちづくりを」が掲げられていますが、『ふるさと納税ニッポン!』は、地域活性化にどう向き合っていきますか。

 北海道白糠町のお話ですが、人口約7200人、高齢化率約42%なんです。このままいくと、どんどん人が減っていく。

 そんな中、棚野町長が“切り札”として力を入れたのが、ふるさと納税制度だったんです。今では年間で約148億円もの寄附金が全国から寄せられるようになりました。何より素晴らしいのは、それを財源に、大胆な子育て支援や子どものための教育環境を整備するなど「将来に向けた投資」を積極的に進め、昨今、子育て世代の転入者が増えてきていることです。

 地方に行き、ふるさとがなくなるかもしれないという厳しい現実を目にすればするほど、地域の活性化に向けた一筋の光に値するこの制度を、もっと活用すればいいのにって思いますね。そこから、例えば、リモートワークとの組み合わせによる地方移住や就労など、より深い貢献につながっていくのではないでしょうか。

 ふるさと納税に一歩踏み出すことで、日本の良さを再発見できます。ふるさとの地域活性化の入り口に過ぎないかもしれませんが、これからも弊誌は、寄附者さん、自治体さん、事業者さんの三者の橋渡しをし、地方を元気にすることで日本を元気にしていきたいと思います。
 

読者プレゼント ふるさと納税ニッポン! 100人に

 『ふるさと納税ニッポン!』2023夏秋号(写真)を100人にプレゼントします。希望者はハガキに①〒住所②氏名③年齢④電話番号⑤記事の感想を記入し、アイハーツ株式会社(〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1の12の9)まで応募してください。締め切りは9月9日(土)。個人情報は抽選結果のお知らせ、プレゼントの発送にのみ使用。また、ふるさと納税の方法についての問い合わせはアイハーツ株式会社(0422-28-1600)まで。なお、正確な控除額についてはお答えできません。



【SDGs×SEIKYO特設HPはこちら】※バックナンバーが無料で読めます※

●最後までお読みいただき、ありがとうございます。ぜひ、ご感想をお寄せください→sdgs@seikyo-np.jp

動画

SDGs✕SEIKYO

SDGs✕SEIKYO

連載まとめ

連載まとめ

Seikyo Gift

Seikyo Gift

聖教ブックストア

聖教ブックストア

デジタル特集

DIGITAL FEATURE ARTICLES デジタル特集

YOUTH

劇画

劇画
  • HUMAN REVOLUTION 人間革命検索
  • CLIP クリップ
  • VOICE SERVICE 音声
  • HOW TO USE 聖教電子版の使い方
PAGE TOP