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〈SUAリポート〉 世界を舞台に希望の未来を開く! アメリカ創価大学(SUA)第19期卒業生の話題から 2023年6月14日

 アメリカ創価大学(SUA)の卒業式が5月26日午後(現地時間)、カリフォルニア州オレンジ郡アリソビエホ市の同大学・創価芸術センターで盛大に開催され、学部の第19期生98人と、大学院修士課程の第8期生4人、合計102人が、思い出のキャンパスから旅立った。ここでは、卒業生の代表4人が過ごした挑戦の日々を紹介する。

コロナ禍という未曽有の試練を乗り越え、笑顔で使命の天地に旅立ったアメリカ創価大学の卒業生たち。第19回卒業式当日、ガウンと帽子を身にまとい、「世界市民」の絆を結んだ友と記念のカメラに納まった(5月26日、同大学のキャンパスで)
コロナ禍という未曽有の試練を乗り越え、笑顔で使命の天地に旅立ったアメリカ創価大学の卒業生たち。第19回卒業式当日、ガウンと帽子を身にまとい、「世界市民」の絆を結んだ友と記念のカメラに納まった(5月26日、同大学のキャンパスで)
■チェイス・ビューカートさん
地域とつながり豊かな人間性を育む

 「もし、もう一度大学を選択することがあっても100%、SUAを選びます。この大学での経験は、他の場所では果たし得ない、新しい世界を開いてくれました」
   
 チェイス・ビューカートさんは、力強く語る。
   
 米カリフォルニア州出身。教授と一対一で学ぶことのできる「少人数教育」と、世界中のどんなコミュニティーや個人に対しても開かれた対話を志向する、SUAの「世界市民教育」に魅力を感じ、入学を決めた。
   
 在学中は、「人文科学」の集中コースを選択。主に歴史と英語の文章表現を中心に探究を重ねた。
   
 「SUAの幅広いカリキュラムを学んだからこそ、自身が探究するべき専門分野を見極めることができた」と実感を込める。
   

    
 学内活動では、SUAの学生アスリート評議会で代表を務めた。学生と大学の橋渡しをする傍ら、地域のコミュニティーとも連携し、学生による海岸清掃をはじめ、高齢者施設や小児病棟への訪問イベントを開催するなど、各種ボランティア活動に力を注いだ。
   
 大学から一歩外に踏み出し、地域の人々と接すること、さらに、その人たちに貢献することを通して、誠実で豊かな人間性を磨くことができたという。
   
 「異なる文化や年齢、背景や経験を持つ、多様な人々と接する中で、多くのことを学ぶことができました。差異があるからこそ、誰もが、それぞれ持っている“何か”を提供し合うことができる。このような感性を育めたのはSUAでの学びのたまものです」
   
 卒業後は、英語教師を目指してホープ・インターナショナル大学の大学院修士課程に進学するビューカートさん。
   
 「将来は、どんな人にも生きる力を与えられる教師になりたいです。誰もが安心して前向きに学べる環境をつくり、学業だけでなく、人間性豊かな青少年を育成するために、しっかりと実力を磨いていきます」
   
   

■アンシア・ムダニーさん
家族といるような快適な学習環境

    
 「SUAの人々は私にとって家族のような存在です。学生や友達はもちろん、教職員の皆さんも、私の快適な学びの環境を懸命につくり出してくれました」
   
 アンシア・ムダニーさんは、学生生活を感謝の思いで振り返る。
   
 生まれ育った東アフリカのウガンダで、“外の世界では助けてくれる人などいない。自分で道を切り開かなくてはいけないよ”と聞いたことがあり、強い覚悟を持ってSUAへの進学を決めた。
   
 実際に入学してみると不安は一気に解消した。智慧、勇気、慈悲を兼ね備えた世界市民の育成を教育理念に掲げるSUAには、皆がオープンに語り合い、助け合う文化が根付いていたのだ。
   
 「最初の寮のルームメートは日本人。誕生日が同じで一気に打ち解けました(笑)。そのほかにも、ベトナム、ペルー、インド、アフリカ各国の友人ができ、今では世界中に友達がいる感じです」
   

    
 元々、控えめな性格だったが、良好な人間関係によってコミュニケーションに自信がついたというムダニーさん。授業では、経済学と中国研究に興味を持ち、特に経済学では、積極的にビジネスコンテストにも挑戦。カリフォルニア大学アーバイン校が主催する「ニュー・ベンチャー・コンペティション」では、「社会的企業」の部門で、ゾウのふんから紙を作る事業などを提案し、2年連続で2位を獲得した。
   
 就職活動においても、「履歴書の添削や模擬面接のサポートを依頼するのに、多くの人と抵抗なくコミュニケーションが取れたことが大きかった」と語る通り、周囲と連携しながら取り組みを進めた。その結果、世界最大級の金融機関から内定を勝ち取った。卒業後は米ユタ州ソルトレークシティーの事務所で働く予定だ。
   
 「将来は、何かしらの形で母国ウガンダのコミュニティーに恩返しがしたい」
   
 その笑顔には、他者に尽くす優しさがにじみ出ていた。
   
   
 

■ジョシュア・リーさん
“生涯の友情”が最高の財産

    
 クラブ活動が活発に行われていることもSUAの魅力の一つ。
    
 米ワシントン州のシアトルで生まれ育ったジョシュア・リーさんは、SUAのサッカー部でキャプテンを務めた。
    
 高校時代、サッカーの試合を見に来ていたSUAのコーチが、キャンパスの見学に誘ってくれたことをきっかけに、初めて大学を訪れた。
    
 「美しいキャンパスを一目見て、“この大学に入学したい!”と感じました」
    
 幼少の頃から“歯科医になりたい”という夢を持っていたリーさんにとって、SUAに「生命科学」の集中コースが新設され、歯科医になるための大学院進学に必要な科目が取れるようになったことも大きかった。
    

    
 毎日2時間の練習、選手やコーチとのミーティング、過去の試合の研究などを続けながら、有機化学や一般化学、生物学など、理系の単位を取得するのは容易ではなかった。
    
 「しかし、両立が大変だったからこそ、多くのことを学ぶことができました。SUAには、学生も教職員も、仲間が大変な時には、皆で進んで助け合う伝統があります。この4年間で築いた一生涯の友情こそが、何物にも代え難い、最高の財産だと思います」
    
 昨春には、スペインのバルセロナに4カ月間の短期留学。サッカーの本場で、忘れられない思い出を刻むとともに、スペイン語以外まったく通じない環境で、短期間で語学を習得するという経験もできた。
    
 「SUAでの体験は、すべて人生の宝になっています」
    
 卒業後は、ワシントン大学歯学部の研究助手として、1年間、経験を積みながら、歯科医への道を歩むリーさん。
    
 「SUA出身の歯科医を目指して実力を磨き、後輩たちの道を開いていきたい。それが、私にとってのSUAへの恩返しだと思っています」
    
    

■サチ・ニシダさん
多くの支えを胸に報恩の人生歩む

    
 小学校から東京の創価学園に学び、懸命な勉強の末に2019年8月、SUAに入学。期待に胸を躍らせながら、学生生活を開始した半年後、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が襲い、20年3月から、日本に戻ってのオンライン授業が始まった。
    
 たった一人で、黙々と勉学に励む日々。時差の関係で、午前2時にオンライン授業を受けることもあった。
    
 想像していたキャンパスライフとかけ離れた生活。その中でサチ・ニシダさんは、SUAに学ぶ意義を自問した。
    
 「何のためにSUAに入ったのかを考える中で、強く胸に迫ったのは、『大学は、大学に行けなかった人のためにこそある』との、創立者・池田先生の哲学でした。多くの支えに感謝し、報恩の人生を歩むためにも、今は勉強しようと決意しました」
    

    
 “コロナ禍でもできることがあるはずだ”と、1日13時間の勉強に挑戦。同級生と連携して、オンラインの勉強会なども開いた。
    
 21年9月に対面での授業が再開されると、ニシダさんは学年のイベントなどを企画するクラスセネート(学年委員)に就任。
    
 「引っ込み思案だった自分の性格からすると、大きな挑戦だったのですが、支えてくださる多くの人に恩返ししたいと思い、チャレンジしました」
    
 同学年の一人一人とコミュニケーションを図り、皆が楽しめる野外イベントなども実施した。
    
 勉学面では、比較政治学、国際関係学、経済学などを徹底して学び、就職活動においても、世界的なネットワークを誇る大手コンサルティング会社から内定を勝ち取ったニシダさん。
    
 「SUAでは、多様なバックグラウンドをもった仲間たちと、差異を理解し合いながら“共通性”を見つけ出す力を身に付けられたと思います。この力を生かして、世界を舞台に、希望の未来を開いていきます!」
    
    
  

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