スマホなどで質問を入力すると、まるで人と会話するように答えが返ってくる。生成AI（人工知能）に難題を聞いてみた。「核兵器を廃絶するにはどうすればよい？」▼AIからは、数秒で「核兵器の非人道性を広く伝える」「国際社会での法的拘束力を強める」といった返答があった。その速さに驚く一方、何も考えずに“分かった気になってしまうのではないか”との危険性を感じた▼過日、創価中学校の3年生が広島で平和研修を行った。事前に学習を重ね、原爆資料館を見学。核兵器保有の現実を知るほどに、廃絶への困難さを実感させられた▼その後、彼らは被爆体験を聞いた。「みんなの力で核兵器をなくしてほしい」と涙ながらに語る被爆者の思いに触れ、“なくす！”と決めて皆で議論。「世界共通の平和の歌をつくる」「まずは海外に興味を持つ」など、自分たちから始められる具体案を出していた▼簡単に手に入る情報だけで分かった気になれてしまう時代。だからこそ、その情報の裏にどれだけの思いが込められているかを、自分の心でくみ取ろうとする努力が、ますます求められている。その時に生まれる“わかる”という感覚こそ、真に時代が“かわる”力となっていくに違いない。（子）

　スマホなどで質問を入力すると、まるで人と会話するように答えが返ってくる。生（せい）成（せい）AI（人工知（ち）能（のう））に難（なん）題（だい）を聞いてみた。「核（かく）兵（へい）器（き）を廃（はい）絶（ぜつ）するにはどうすればよい？」▼AIからは、数秒で「核兵器の非（ひ）人（じん）道（どう）性（せい）を広く伝える」「国際社会での法（ほう）的（てき）拘（こう）束（そく）力（りょく）を強める」といった返答があった。その速さに驚（おどろ）く一方、何も考えずに“分かった気になってしまうのではないか”との危（き）険（けん）性を感じた▼過（か）日（じつ）、創価中学校の3年生が広島で平和研修を行（おこな）った。事前に学習を重（かさ）ね、原（げん）爆（ばく）資料館を見学。核兵器保（ほ）有（ゆう）の現実を知るほどに、廃絶への困（こん）難（なん）さを実感させられた▼その後、彼らは被（ひ）爆（ばく）体験を聞いた。「みんなの力（ちから）で核兵器をなくしてほしい」と涙（なみだ）ながらに語る被爆者の思いに触（ふ）れ、“なくす！”と決めて皆（みな）で議（ぎ）論（ろん）。「世界共通の平和の歌をつくる」「まずは海外に興味を持つ」など、自分たちから始められる具体案を出していた▼簡（かん）単（たん）に手に入る情報だけで分かった気になれてしまう時代。だからこそ、その情報の裏（うら）にどれだけの思いが込（こ）められているかを、自分の心でくみ取ろうとする努力が、ますます求（もと）められている。その時に生まれる“わかる”という感覚こそ、真（しん）に時代が“かわる”力となっていくに違（ちが）いない。（子）