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ワクワクとドキドキがいっぱい!――札幌創価幼稚園の「新園舎」 2021年11月14日

  • みんな大好き“おとぎのお城”

 開園から50年の2025年に向けて朗らかに進む北海道・札幌創価幼稚園で本年7月、新園舎がオープン! この新たな“おとぎのお城”は、旧園舎の約1.5倍の広さがあり、園児たちの心を豊かに育む魅力がたくさん詰まっているという。さあ、どんな園舎なのか、期待を胸にのぞいてみた。

8:53

 ピンポンパンポーン♪
 
 「さあ今日も“なかよしタイム”が始まるよ!」
 
 午前9時10分。園内放送が流れるや、わーっ!と歓声を上げながら、園児たちが各保育室から一斉に飛び出し、それぞれの“お目当ての場所”へ一目散。
 
 ぐるぐる回るコーヒーカップの遊具、何でも作れる工作コーナー、レストラン店員にもお医者さんなどにもなりきれる“ごっこ遊び”のおうち、5000冊を超える絵本が並ぶライブラリー。
 
 クライミングウォールや、うんていなどのアスレチック遊具がある「がんばるゾーン」では、園児たちが列を作り、自分の番を今か今かと待っている。

【クライミングウォール】「一番上まで登りたい」――クライミングウォールに挑戦する園児たち。雪が積もると外遊びが限られてしまう環境にあるため、新園舎では、室内のアスレチック遊具を充実させた。園児たちは遊びながら、体も鍛えられる
【クライミングウォール】「一番上まで登りたい」――クライミングウォールに挑戦する園児たち。雪が積もると外遊びが限られてしまう環境にあるため、新園舎では、室内のアスレチック遊具を充実させた。園児たちは遊びながら、体も鍛えられる
【うんてい】室内にある「うんてい」。最後まで渡りたいと皆が挑戦する
【うんてい】室内にある「うんてい」。最後まで渡りたいと皆が挑戦する

 保育主任の八木伸子教諭は語る。「園舎の建て替えに伴い、教育手法を見直し、“遊び中心の保育”を取り入れることにしました。遊びには、発見や学びが詰まっています。子どもたちは『今日はこれをやってみよう』『もっとこうしたらどうなるかな』と、自ら目標を決め、創造力を発揮しながら挑戦し、五感を使っていろんなことを覚えていきます。また、友達と力を合わせるなど、協調性や優しい心も自然と育まれます。新園舎には、園児たちが思う存分遊べるような工夫をたくさん施しました」
 
 そんな新園舎は、保護者にも好評だ。
 
 年長クラスに通わせるある保護者は、子どもの変化をこう語る。
 
 「帰るなり、娘が“今日はお姫様になって、遊んだんだ”“明日は絶対、うんていで遊べるように早く並ぶの!”と、自分から教えてくれるようになりました。登園するのが楽しくて仕方がない、という様子です。家での会話も増えました」

【わくわくルーム】「わー! よくできているね」――絵の具、いろ紙、ビーズ、段ボール、綿などの材料や道具が用意された「わくわくルーム」では、園児たちが自由に工作やお絵描きができる
【わくわくルーム】「わー! よくできているね」――絵の具、いろ紙、ビーズ、段ボール、綿などの材料や道具が用意された「わくわくルーム」では、園児たちが自由に工作やお絵描きができる

 新園舎建設にあたり、教職員で全国約30カ所の幼稚園を視察。100回以上の検討会を重ねた。園舎にはその成果が、さまざま生かされている。
 
 例えば、各保育室の一角には「隠れ家」というコンパクトスペースがある。ここは、集団生活が苦手な園児がクールダウン(カームダウン=気持ちを落ち着かせる)できる空間にもなっている。
 
 誰もが居心地が良く、皆が成長できる場に――全教職員のそうした思いを形にしたのが、新しい“おとぎのお城”である。

【隠れ家】各保育室の一角にある「隠れ家」の中。“秘密基地”のようなコンパクトな空間で、集団生活を苦手に感じる園児も、この中に入って、心を落ち着かせることができる。隠れ家には小窓が多く施されており、クラス活動中に、この場に入った園児も教員や他の園児の様子を見ることができる
【隠れ家】各保育室の一角にある「隠れ家」の中。“秘密基地”のようなコンパクトな空間で、集団生活を苦手に感じる園児も、この中に入って、心を落ち着かせることができる。隠れ家には小窓が多く施されており、クラス活動中に、この場に入った園児も教員や他の園児の様子を見ることができる
【なかよし広場】10クラスの中心に位置する「なかよし広場」。ブロック、パズル、こま、けん玉などの遊具が至る所に置かれ、年齢を超えて、きょうだいのように仲良く遊ぶ様子があちこちに
【なかよし広場】10クラスの中心に位置する「なかよし広場」。ブロック、パズル、こま、けん玉などの遊具が至る所に置かれ、年齢を超えて、きょうだいのように仲良く遊ぶ様子があちこちに

 「教育手法は変化していきますが、スピリットは変わりません」と坂本充康園長は力を込める。
 
 「教員こそ最大の教育環境であるとの、創立者・池田先生の指針を胸に、子どもを“一人の人格ある存在”として尊重し、真剣に向き合ってきました。それは昔も今もこれからも変わらない札幌創価幼稚園の伝統です」

【にじのトンネル】「にじのトンネル」を走る園児たち。側面の壁には異なる色の7枚の窓が設置され、トンネル全体を優しい虹色の光が包む
【にじのトンネル】「にじのトンネル」を走る園児たち。側面の壁には異なる色の7枚の窓が設置され、トンネル全体を優しい虹色の光が包む

 そうした教員の姿に保護者からの信頼も寄せられる。これまで2人の子が卒園し、現在3人目の子を通わせている、あるお母さんは、こんな思い出を教えてくれた。
 
 ――次男が年長だった時のこと。未来っ子まつり(お遊戯会)でドレスを着て、女の子たちと一緒に踊りたいと言い出した。お母さんは、親として実現させたい気持ちがあるものの、他の園児たちの目にどう映るのか、とても心配したという。
 
 そうした中、担任の教員が「本人が心から“満足した”と思える形になるように、応援してみませんか」と提案し、次男の気持ちに寄り添い、他のクラスの教員たちとも相談しながら、園を挙げて準備を進めてくれた。
 
 未来っ子まつり当日、次男はドレスを着て、女の子たちと晴れやかな笑顔で舞台に立った。
 
 「先生方のこまやかなサポートのおかげで、周りの友達にからかわれることもなく、本人の願いをかなえることができました。次男は小学2年になり、優しい子に成長してくれています。今でも幼稚園時代の思い出を楽しそうに語っています。
 ついつい家では“これはダメ”“あれもダメ”と言ってしまいがちですが、先生方の姿を見習い、私も子どもの気持ちを尊重し、応援していこうと思いました」と、そのお母さんは、優しくほほ笑む。

【ゆめのおうち】「ゆめのおうち」で“ごっこ遊び”に熱中する園児たち
【ゆめのおうち】「ゆめのおうち」で“ごっこ遊び”に熱中する園児たち

 八木教諭は語る。
 「園では、子どもたちを、私たちよりずっと先の時代を担う“未来から来た王子・王女”と思い、接しています。全ての子に無限大の可能性があり、かけがえのない使命があります。多様な価値を創造する“創価教育”は、札幌創価幼稚園だけでなく、どのご家庭でも実践できるものです。そのモデルケースとなれるよう、これからも子どもたちと真剣に向き合い、共に成長していきます」

【太陽の子ライブラリー】教員と一緒に絵本を読む園児たち。季節に合わせて絵本の入れ替えも行われる
【太陽の子ライブラリー】教員と一緒に絵本を読む園児たち。季節に合わせて絵本の入れ替えも行われる

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