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〈時事解説〉 終わらない新たな“挑戦” 2023年10月17日

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映画「君たちはどう生きるか」が上映される映画館にならぶ人たち=7月、東京都新宿区
映画「君たちはどう生きるか」が上映される映画館にならぶ人たち=7月、東京都新宿区

 数多くのヒット作を世に送り出してきた、アニメ制作会社「スタジオジブリ」が9月21日、日本テレビの子会社となることが発表されました。
 これまで40年近くにわたり、独立した経営を行ってきたジブリの子会社化の一報に、まずは驚いたわけですが、改めて7月公開の映画「君たちはどう生きるか」での“挑戦”を振り返ると、だんだんと違った気持ちも湧いてきました。

 「君たちはどう生きるか」は、従来の作品と違い、行きすぎた宣伝をしないという方針が採られました。具体的には、作品のあらすじの紹介やテレビでの広告は全く行われず、ポスターと「宮崎駿氏が監督を務める」といった限られた情報のみが公開されました。

 これについて、ジブリの鈴木プロデューサーは「自分が子どもの頃には、映画を見るときには、『今度東映でこういう映画をやる』っていったらタイトルだけで見に行きましたね。誰が出るかということすら知らなくて、まっさらな状態で見ていた。行きすぎた宣伝をセーブして、一度その状態に戻したらどうなるんだろう。そう考えました」と答えています。

 この方針は結果として話題を呼び、公開初日から4日間の興行収入は21.4億円を記録。3カ月たった現在でも多くの映画館で公開されています。

 宮崎監督と鈴木プロデューサーが、40年以上のキャリアを積んできた今なお、人々に最高の作品を届けるための挑戦を続けている。このことを踏まえると、今回の子会社化も、ジブリによる新たな一手だったと思うようになりました。

 そしてどれだけの地位を築こうとも、そこにあぐらをかかず、新たな試みをいとわない姿勢は、これからの人生を生きていく上で、大切なことだと感じました。(両)



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認定NPO法人フローレンス会長。2004年にNPO法人フローレンスを設立し、社会課題解決のため、病児保育、保育園、障害児保育、こども宅食、赤ちゃん縁組など数々の福祉・支援事業を運営。厚生労働省「イクメンプロジェクト」推進委員会座長

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