アメリカ創価大学 開学25周年特集――ルポ 創立者との歩み
アメリカ創価大学 開学25周年特集――ルポ 創立者との歩み
2026年7月31日
- キャンパスに脈打つ「学生第一」の精神
- キャンパスに脈打つ「学生第一」の精神
本年5月3日、アメリカ創価大学(SUA)は開学25周年を迎えた。約60カ国・地域からの卒業生は2000人を超え、名門大学院への進学をはじめ、学術界、法曹界、教育界、国際機関など、多彩な分野で活躍している。開学から四半世紀。創立者・池田大作先生と共に歩んだ発展の歴史に、準備段階から開学に携わってきた教職員への取材を通して迫った。(記事=清水湧揮)
本年5月3日、アメリカ創価大学(SUA)は開学25周年を迎えた。約60カ国・地域からの卒業生は2000人を超え、名門大学院への進学をはじめ、学術界、法曹界、教育界、国際機関など、多彩な分野で活躍している。開学から四半世紀。創立者・池田大作先生と共に歩んだ発展の歴史に、準備段階から開学に携わってきた教職員への取材を通して迫った。(記事=清水湧揮)
カリフォルニア州オレンジ郡の小高い丘の上に広がるSUA。25年前の開学当時、米紙ニューヨーク・タイムズは「歴史と伝統を有する他の大学がうらやむほどの、壮麗なキャンパス」と報じた ©Soka University of America
カリフォルニア州オレンジ郡の小高い丘の上に広がるSUA。25年前の開学当時、米紙ニューヨーク・タイムズは「歴史と伝統を有する他の大学がうらやむほどの、壮麗なキャンパス」と報じた ©Soka University of America
ロサンゼルス国際空港から南へ約50マイル(約80キロ)。米カリフォルニア州オレンジ郡アリソビエホ市にSUAはある。緑豊かな山々に囲まれ、年間を通じて温暖な気候に恵まれた地だ。
訪問したのは5月中旬。爽やかな青空が広がり、穏やかな日差しがキャンパスを照らしていた。
正門をくぐり、少し歩みを進めると、ピースレイク(平和の池)の噴水の前で、学生たちが写真を撮ったり、にぎやかに談笑したりしていた。キャンパスを1周する遊歩道「ミレニアム・トレイル」では、近隣住民が犬を連れて散歩する光景も見られた。
敷地は103エーカー(約42万平方メートル)。リスやウサギ、シカなど野生の動物も姿を現す。豊かな自然の中に堂々と立ち並ぶのが、イタリア・トスカーナ地方のデザインをモデルにした美しい建物だ。
この魅力あふれるキャンパスに、池田先生のどのような思いが込められているのか。
ロサンゼルス国際空港から南へ約50マイル(約80キロ)。米カリフォルニア州オレンジ郡アリソビエホ市にSUAはある。緑豊かな山々に囲まれ、年間を通じて温暖な気候に恵まれた地だ。
訪問したのは5月中旬。爽やかな青空が広がり、穏やかな日差しがキャンパスを照らしていた。
正門をくぐり、少し歩みを進めると、ピースレイク(平和の池)の噴水の前で、学生たちが写真を撮ったり、にぎやかに談笑したりしていた。キャンパスを1周する遊歩道「ミレニアム・トレイル」では、近隣住民が犬を連れて散歩する光景も見られた。
敷地は103エーカー(約42万平方メートル)。リスやウサギ、シカなど野生の動物も姿を現す。豊かな自然の中に堂々と立ち並ぶのが、イタリア・トスカーナ地方のデザインをモデルにした美しい建物だ。
この魅力あふれるキャンパスに、池田先生のどのような思いが込められているのか。
二つの願い
二つの願い
2001年5月3日の開学以来、世界平和と社会貢献を担う人材を数多く輩出してきたSUA。開学の準備段階から携わってきた一人が、現在、学長を務めるエド・フィーゼルさんである。
エール大学経済学部を首席で卒業し、カリフォルニア大学バークレー校で経済学博士号を取得。ジョージ・ワシントン大学の助教授や公共政策研究所などでの勤務を経て、SUAの教員となった。
2001年5月3日の開学以来、世界平和と社会貢献を担う人材を数多く輩出してきたSUA。開学の準備段階から携わってきた一人が、現在、学長を務めるエド・フィーゼルさんである。
エール大学経済学部を首席で卒業し、カリフォルニア大学バークレー校で経済学博士号を取得。ジョージ・ワシントン大学の助教授や公共政策研究所などでの勤務を経て、SUAの教員となった。
エド・フィーゼル学長
エド・フィーゼル学長
1996年1月に開かれた「第1回会議」には、ハーバード大学、コーネル大学、ピッツバーグ大学など全米トップクラスの学識者が参加。SUAの使命や教育課程、大学運営などについて、熱い議論が交わされた。
その席上、池田先生と親交を結んだハーバード大学名誉教授のジョン・モンゴメリー博士は、学生と教員が共に研究し、体験的に調査を行うことの重要性を強調。この教授法は、集中コース「ラーニング・クラスター」として実現し、教育関係者らからも高く評価されるSUAのカリキュラムの核となっている。
同年6月には、池田先生が出席し、設立準備委員会が行われた。
先生は、カリキュラムなど具体的な検討事項については同委員会に任せたいとした上で、「創立者として、二つだけお願いしたい」と語った。
1996年1月に開かれた「第1回会議」には、ハーバード大学、コーネル大学、ピッツバーグ大学など全米トップクラスの学識者が参加。SUAの使命や教育課程、大学運営などについて、熱い議論が交わされた。
その席上、池田先生と親交を結んだハーバード大学名誉教授のジョン・モンゴメリー博士は、学生と教員が共に研究し、体験的に調査を行うことの重要性を強調。この教授法は、集中コース「ラーニング・クラスター」として実現し、教育関係者らからも高く評価されるSUAのカリキュラムの核となっている。
同年6月には、池田先生が出席し、設立準備委員会が行われた。
先生は、カリキュラムなど具体的な検討事項については同委員会に任せたいとした上で、「創立者として、二つだけお願いしたい」と語った。
一つは、寮の環境を、学生にとって素晴らしいものにすること。
SUAは全寮制である。一日の大半を過ごすことになる寮の部屋は、ゆっくり勉強ができ、疲れた時はリラックスできる空間にしてほしい、との配慮だった。これを受けて、同委員会はそれまでの設計プランを見直し、寮を当時のアメリカの大学院並みの水準にすることを決定した。
現在、寮は10棟。居室に加え、勉強やだんらんに使える多目的室なども備えている。世界各地から集まった学生たちが、文化や考え方の違いを超えて友情を育む環境が整っている。
一つは、寮の環境を、学生にとって素晴らしいものにすること。
SUAは全寮制である。一日の大半を過ごすことになる寮の部屋は、ゆっくり勉強ができ、疲れた時はリラックスできる空間にしてほしい、との配慮だった。これを受けて、同委員会はそれまでの設計プランを見直し、寮を当時のアメリカの大学院並みの水準にすることを決定した。
現在、寮は10棟。居室に加え、勉強やだんらんに使える多目的室なども備えている。世界各地から集まった学生たちが、文化や考え方の違いを超えて友情を育む環境が整っている。
寮には居室だけでなく、歓談できるスペースや自習室などを完備
寮には居室だけでなく、歓談できるスペースや自習室などを完備
もう一つは、健康的で、食べるのが楽しみになるような食堂にとの願いだった。
フィーゼル学長は、当時を振り返る。
「業者を選ぶためにさまざまな学校の食堂を訪れ、試食を重ねました。しかし、どこも似たような味やメニューばかりで、開学ぎりぎりまで決められず、大きなプレッシャーを感じていました。それでも奔走する中で、満足のいく業者と巡り合うことができました。開学から現在に至るまで、その業者がずっと食事を提供してくれています」
食堂には各国の料理が並び、サラダはビュッフェ形式の食べ放題だ。
学生の健康を願う創立者の心は、今もキャンパスに息づいている。
もう一つは、健康的で、食べるのが楽しみになるような食堂にとの願いだった。
フィーゼル学長は、当時を振り返る。
「業者を選ぶためにさまざまな学校の食堂を訪れ、試食を重ねました。しかし、どこも似たような味やメニューばかりで、開学ぎりぎりまで決められず、大きなプレッシャーを感じていました。それでも奔走する中で、満足のいく業者と巡り合うことができました。開学から現在に至るまで、その業者がずっと食事を提供してくれています」
食堂には各国の料理が並び、サラダはビュッフェ形式の食べ放題だ。
学生の健康を願う創立者の心は、今もキャンパスに息づいている。
食堂では多彩なメニューを提供しており、サラダバーやドリンクバーも用意されている
食堂では多彩なメニューを提供しており、サラダバーやドリンクバーも用意されている
世界市民の要件
世界市民の要件
現在、音楽の教壇に立つマイケル・ゴールデン教授も、開学前からSUAに携わってきた。
特に印象に残っているのは、1996年6月に池田先生がコロンビア大学ティーチャーズ・カレッジで行った講演「『世界市民』教育への一考察」を、準備に携わる関係者と学び合いながら、SUAの教育方針を検討したことだという。
「まさに世界市民教育は、池田先生がSUAに望まれていたことでもあり、同講演には重要な指針がちりばめられていました」
現在、音楽の教壇に立つマイケル・ゴールデン教授も、開学前からSUAに携わってきた。
特に印象に残っているのは、1996年6月に池田先生がコロンビア大学ティーチャーズ・カレッジで行った講演「『世界市民』教育への一考察」を、準備に携わる関係者と学び合いながら、SUAの教育方針を検討したことだという。
「まさに世界市民教育は、池田先生がSUAに望まれていたことでもあり、同講演には重要な指針がちりばめられていました」
マイケル・ゴールデンさん
マイケル・ゴールデンさん
この講演で、先生は世界市民の三つの要件を示した。
一つ目は、生命の相関性を深く認識しゆく「智慧」。二つ目は、差異を尊重し、理解し、成長の糧としゆく「勇気」。そして三つ目は、身近に限らず、遠いところで苦しんでいる人々にも同苦し、連帯しゆく「慈悲」である。
さらに、講演後の質疑応答ではSUAの展望について質問が寄せられ、先生は「21世紀、22世紀をリードする学生を育てたい」と応じていた。
この講演で、先生は世界市民の三つの要件を示した。
一つ目は、生命の相関性を深く認識しゆく「智慧」。二つ目は、差異を尊重し、理解し、成長の糧としゆく「勇気」。そして三つ目は、身近に限らず、遠いところで苦しんでいる人々にも同苦し、連帯しゆく「慈悲」である。
さらに、講演後の質疑応答ではSUAの展望について質問が寄せられ、先生は「21世紀、22世紀をリードする学生を育てたい」と応じていた。
米コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジで講演する池田先生(1996年6月13日)。本年6月、講演30周年を記念する式典が同カレッジで行われた。式典の席上、フィーゼル学長は、SUAから平和を実現する世界市民を輩出しゆく誓いを述べた
米コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジで講演する池田先生(1996年6月13日)。本年6月、講演30周年を記念する式典が同カレッジで行われた。式典の席上、フィーゼル学長は、SUAから平和を実現する世界市民を輩出しゆく誓いを述べた
SUAは幅広い教養と人間性を育むリベラルアーツ(一般教養)の大学だ。ゴールデン教授は創立者の理念を体現するため、リベラルアーツの重要な要素の一つである「音楽」の授業に力を注いできた。
授業には、学生の創造性を引き出す工夫が凝らされている。例えば、作曲や演奏の経験がない学生でも気後れせずに取り組める、日用品を使って音楽を創り出す授業。水筒を振ってリズムを刻む人や、分厚い教科書を持ち込み、ページの開き具合によって、側面をたたいた時の音が変化することを発見する友も。
「自分には独創性を発揮して何かを創り出す力が備わっている」――授業を通して、そのような気付きが、一人一人の中に芽生えていく。
また、世界中の音楽を学ぶ授業を通して、多様な文化を知る機会を設けている。異国の音楽を聞いた学生は、異国の音楽の中にも美しいと感じられる何かや、作曲者との共通点を見いだし、それを通して異文化尊重と共感の心を培うことができるのだという。
ゴールデン教授をはじめ、教員一人一人が、いかに世界市民を育んでいけるかを意識しながら、地道な挑戦を重ねている。
SUAは幅広い教養と人間性を育むリベラルアーツ(一般教養)の大学だ。ゴールデン教授は創立者の理念を体現するため、リベラルアーツの重要な要素の一つである「音楽」の授業に力を注いできた。
授業には、学生の創造性を引き出す工夫が凝らされている。例えば、作曲や演奏の経験がない学生でも気後れせずに取り組める、日用品を使って音楽を創り出す授業。水筒を振ってリズムを刻む人や、分厚い教科書を持ち込み、ページの開き具合によって、側面をたたいた時の音が変化することを発見する友も。
「自分には独創性を発揮して何かを創り出す力が備わっている」――授業を通して、そのような気付きが、一人一人の中に芽生えていく。
また、世界中の音楽を学ぶ授業を通して、多様な文化を知る機会を設けている。異国の音楽を聞いた学生は、異国の音楽の中にも美しいと感じられる何かや、作曲者との共通点を見いだし、それを通して異文化尊重と共感の心を培うことができるのだという。
ゴールデン教授をはじめ、教員一人一人が、いかに世界市民を育んでいけるかを意識しながら、地道な挑戦を重ねている。
陰の支え
陰の支え
学生たちの学究生活を支えているのは、教員だけではない。キャンパスを歩けば、道路の清掃、植物の手入れ、施設管理など、その学びと生活を陰で支える多くのスタッフの姿がある。
池田先生が大切にした「学生第一」の精神は、こうしたスタッフの心にも脈打っている。その一人が、1999年5月からSUAで働くアンディ・ガルシアさんだ。現在、施設管理や清掃スタッフなどを取りまとめる責任者を務めている。
ガルシアさんがSUAで働き始めた当初、キャンパスはまだ建設途中で、完成まで残り半分という状況だった。建物の施工確認をはじめ、空調や照明など、全般的な設備の点検などを担当した。
学生たちの学究生活を支えているのは、教員だけではない。キャンパスを歩けば、道路の清掃、植物の手入れ、施設管理など、その学びと生活を陰で支える多くのスタッフの姿がある。
池田先生が大切にした「学生第一」の精神は、こうしたスタッフの心にも脈打っている。その一人が、1999年5月からSUAで働くアンディ・ガルシアさんだ。現在、施設管理や清掃スタッフなどを取りまとめる責任者を務めている。
ガルシアさんがSUAで働き始めた当初、キャンパスはまだ建設途中で、完成まで残り半分という状況だった。建物の施工確認をはじめ、空調や照明など、全般的な設備の点検などを担当した。
アンディ・ガルシアさん
アンディ・ガルシアさん
日々、多忙を極めたが、1期生が晴れやかな気持ちで出発できるよう、懸命に作業に当たった。
無事にキャンパスが完成し、入学してきた1期生は120人。学生と職員という垣根を越えて、一人一人と絆を結んだ。今も、学生が主体となって行われるイベントの際は、学生と意見を交わしながら共に準備に当たっている。
当初、池田先生や創価教育の理念について何も知らなかったというガルシアさん。多様な国籍の学生たちと交流を重ねる中で、その理解を深めていった。
「言語や文化の壁を越えて家族のような絆を結ぶ学生の姿から、池田先生が訴えられた世界市民教育の重要性を学ばせていただいています」
日々、多忙を極めたが、1期生が晴れやかな気持ちで出発できるよう、懸命に作業に当たった。
無事にキャンパスが完成し、入学してきた1期生は120人。学生と職員という垣根を越えて、一人一人と絆を結んだ。今も、学生が主体となって行われるイベントの際は、学生と意見を交わしながら共に準備に当たっている。
当初、池田先生や創価教育の理念について何も知らなかったというガルシアさん。多様な国籍の学生たちと交流を重ねる中で、その理解を深めていった。
「言語や文化の壁を越えて家族のような絆を結ぶ学生の姿から、池田先生が訴えられた世界市民教育の重要性を学ばせていただいています」
卒業生の活躍
卒業生の活躍
SUAでは現在、約400人の学生が学び、その約半数がアメリカ国外からの留学生である。
国境を超えた友情を育みながら成長できる一方、故郷を離れ、異国の地で学ぶ学生たちは、さまざまな困難にも直面する。
そうした一人一人に寄り添い、支えてきたのが、大学職員のマーガレット・カサハラさんだ。
2000年11月にSUAの職員となり、入試やカウンセリング、ビザ関連のサポートなど、長年にわたり留学生支援に従事してきた。
カサハラさん自身も、生まれ育ったアメリカを離れ、創価大学へ留学した際に苦労した経験がある。
SUAでは現在、約400人の学生が学び、その約半数がアメリカ国外からの留学生である。
国境を超えた友情を育みながら成長できる一方、故郷を離れ、異国の地で学ぶ学生たちは、さまざまな困難にも直面する。
そうした一人一人に寄り添い、支えてきたのが、大学職員のマーガレット・カサハラさんだ。
2000年11月にSUAの職員となり、入試やカウンセリング、ビザ関連のサポートなど、長年にわたり留学生支援に従事してきた。
カサハラさん自身も、生まれ育ったアメリカを離れ、創価大学へ留学した際に苦労した経験がある。
マーガレット・カサハラさん
マーガレット・カサハラさん
日本に到着して早々、カサハラさんはホームシックに陥った。故郷に帰りたいという気持ちが募っていた入学式前日のこと。母とキャンパスを訪れた際、学内を車で視察していた池田先生ご夫妻から励ましを受ける機会があった。
先生は、遠く離れた場所へ娘を送り出す母親の心情を温かくくみ取り、こう語ったという。
“私がこの子の父親代わりになって、私の大学で責任をもって大切に育てます。安心してください”
この言葉が大きな支えとなり、カサハラさんは安心感に包まれ、勉学に打ち込むことができた。
そんな経験があるからこそ、カサハラさんには心がけていることがある。
「創立者だったら、一人一人の学生に対して、どんな励ましを送られるだろうかと常に考え、同じようなサポートを届けようと努めています」
留学生の支援だけでなく、学生の募集にも携わった。開学当時は、各地で開催される「カレッジ・フェア」(進路相談・説明会)などでSUAを紹介しても、「まだ何の実績もなく、大学院への進学や就職ができる保証がない」と、冷ややかな反応が多かったという。
「今思えば、草創期を共に過ごした学生の皆さんは、SUAの学位が卒業後にどのような価値を持つか分からない状態で、よくぞ進学してくださったと深い敬意を抱いています」
そうして集った1期生は、30人以上が有名大学院に進学するなど、目覚ましい実績を築いた。
そして05年、SUAは教育機関を認定する著名な団体の一つである「アメリカ西部大学基準協会」から正式認可を受けた。アメリカの大学認可は、卒業生の実績などを含む厳しい審査を経て、開学から10年前後で認められるのが通例という。開学4年でのSUAの認可は、異例のスピードだった。
SUAの教育プログラムの国際性や独自性、全体的な質の高さをはじめ、学生、教職員、施設など、全てにわたって「模範的」と評価されたことが決め手になったという。
それ以降も、SUAは現在に至るまで、卒業生が進学先や就職先などにおいて、活躍の舞台を広げている。この事実こそが、SUAが優れた教育機関であることの証左となっている。
現在、カサハラさんは同窓生の交流を担当する部署の責任者を務める。卒業生同士、また卒業生と在学生のつながりを深める機会を設け、仕事の経験を語り合ったり、悩みに耳を傾けたりしながら、世代を超えた絆を育んでいる。
創立者から受けた励ましを、次の世代に伝えていきたい――。その思いが、SUAの発展に尽くすカサハラさんの原動力となっている。
開学から25年。SUAは、創立者・池田先生の心を知る世界中の人々の貢献によって築かれてきた。
光が当たっても、当たらなくても――。一人一人には、「学生のために」との、創立者と同じ心がある。
無数の真心と献身の結晶である世界市民の学びやは、平和の未来へさらなる発展を続けていく。
日本に到着して早々、カサハラさんはホームシックに陥った。故郷に帰りたいという気持ちが募っていた入学式前日のこと。母とキャンパスを訪れた際、学内を車で視察していた池田先生ご夫妻から励ましを受ける機会があった。
先生は、遠く離れた場所へ娘を送り出す母親の心情を温かくくみ取り、こう語ったという。
“私がこの子の父親代わりになって、私の大学で責任をもって大切に育てます。安心してください”
この言葉が大きな支えとなり、カサハラさんは安心感に包まれ、勉学に打ち込むことができた。
そんな経験があるからこそ、カサハラさんには心がけていることがある。
「創立者だったら、一人一人の学生に対して、どんな励ましを送られるだろうかと常に考え、同じようなサポートを届けようと努めています」
留学生の支援だけでなく、学生の募集にも携わった。開学当時は、各地で開催される「カレッジ・フェア」(進路相談・説明会)などでSUAを紹介しても、「まだ何の実績もなく、大学院への進学や就職ができる保証がない」と、冷ややかな反応が多かったという。
「今思えば、草創期を共に過ごした学生の皆さんは、SUAの学位が卒業後にどのような価値を持つか分からない状態で、よくぞ進学してくださったと深い敬意を抱いています」
そうして集った1期生は、30人以上が有名大学院に進学するなど、目覚ましい実績を築いた。
そして05年、SUAは教育機関を認定する著名な団体の一つである「アメリカ西部大学基準協会」から正式認可を受けた。アメリカの大学認可は、卒業生の実績などを含む厳しい審査を経て、開学から10年前後で認められるのが通例という。開学4年でのSUAの認可は、異例のスピードだった。
SUAの教育プログラムの国際性や独自性、全体的な質の高さをはじめ、学生、教職員、施設など、全てにわたって「模範的」と評価されたことが決め手になったという。
それ以降も、SUAは現在に至るまで、卒業生が進学先や就職先などにおいて、活躍の舞台を広げている。この事実こそが、SUAが優れた教育機関であることの証左となっている。
現在、カサハラさんは同窓生の交流を担当する部署の責任者を務める。卒業生同士、また卒業生と在学生のつながりを深める機会を設け、仕事の経験を語り合ったり、悩みに耳を傾けたりしながら、世代を超えた絆を育んでいる。
創立者から受けた励ましを、次の世代に伝えていきたい――。その思いが、SUAの発展に尽くすカサハラさんの原動力となっている。
開学から25年。SUAは、創立者・池田先生の心を知る世界中の人々の貢献によって築かれてきた。
光が当たっても、当たらなくても――。一人一人には、「学生のために」との、創立者と同じ心がある。
無数の真心と献身の結晶である世界市民の学びやは、平和の未来へさらなる発展を続けていく。
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