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〈華陽*GOSHO TIME〉 ~池田華陽会 御書30編を学ぶ~ 2024年8月20日

  • 今回の研さん御書「減劫御書」

 「華陽*GOSHO TIME」では、「池田華陽会 御書30編」から御書の一節と池田先生の指導を学びます。今回は「減劫御書」の一節を拝し、社会を照らす人間主義の仏法について学びます。華陽カレッジや日々の研さんなどでご活用ください。(隔月程度で掲載予定)

拝読のポイント
★祈りを根本に「信心即生活」の実践を
★「仏法即社会」の法理を胸に使命の場所で勇気の対話を広げよう
本抄について

 題号の「減劫」とは、人々の心に潜む「三毒」が盛んになるにしたがって、人間の生命力が衰えていく時代のことをいいます。
 「三毒」とは、人間の心を根本的な迷いに落とし込む「貪り」「瞋り」「癡か」のことです。際限のない欲望にふりまわされ、心が満たされない「貪り」。思い通りにいかない自分や、周りに対して、やり場のない怒りを募らせる「瞋り」。目先の利害にとらわれ、理性が働かない「癡か」――。
 人々を不幸に陥れる、この三毒に向き合い、乗り越えていくための希望の道を示すものこそ、真の宗教であり、日蓮仏法なのです。
 本抄の御執筆当時、再び他国(蒙古)が襲ってくるかもしれないという不安と恐怖が日本中に広がり、まさに人々の心は、三毒に支配されていました。
 日蓮大聖人は本抄で、三毒が増す時代にあっては、より優れた法でなければ、人々を救うことはできないと指摘されます。そして、人々の不幸の根を断ち、民衆救済のために戦う御自身こそ、真の「智者」であると仰せです。
 続いて、他国の襲来などの大悪は、仏法が弘まる大善の前兆であり、今こそ広宣流布の時が来ているとの確信を示されています。

御文

 智者とは、世間の法より外に仏法を行わず。世間の治世の法を能く能く心えて候を、智者とは申すなり。
 (新1968・全1466)

現代語訳

 智者とは、世間の法から離れて仏法を行ずるのではありません。世間において、世を治める法を十分に心得ている人を智者というのです。

解説

 法華経以前の教えでは、「世間(=世の中)の法」と「仏法」を別のものと捉えており、「世間」を離れた「出世間」の中に覚りの道があると説いていました。現代においても、宗教は、自分たちの社会や生活の営みとは関係のないものという認識が一般に広まっています。
 こうした考えに対し、日蓮大聖人が「世間の法から離れて仏法を行ずるのではありません」と述べられた御文です。どこまでも現実社会の中で、仏法の智慧を発揮していくことの重要性を示されています。創価学会が大切にしてきた「信心即生活」「仏法即社会」の法理には、こうした大聖人の精神が脈打っています。
 私たちにとって、“社会の中で、仏法の智慧を発揮していくこと”とは、仕事や学校、家庭、健康や恋愛など、日々、目まぐるしく変化する現実の出来事に、信心で向き合い、生活を充実させていくことです。
 大切なことは、どんな悩みや課題も、信心根本に乗り越えていくという決意です。自身の心を奮い立たせ、葛藤や願いを全て、御本尊への祈りに変えていく――「信心即生活」の実践といっても、一切は祈りから始まります。自身の心を見つめ、“一歩でも前へ”と真剣に祈れば、自分の可能性を大きく開き、現状を必ず変えていくことができるのです。
 また、私たちが日々、信心に励むのは、自身の人生を豊かにしていくためだけではありません。仏法の希望の光で社会を照らし、周囲の人々とともに幸福の道を歩んでいくための信心でもあるのです。
 大聖人は、他国の襲来により、人々の生活が危ぶまれるような厳しい現実を前にしても、民衆の幸福のため、社会の安穏のため、広宣流布の旗を一人掲げ、戦い抜かれました。
 その御精神を受け継ぎ、現代において「仏法即社会」の実証を世界中に示してきたのが、創価三代の師弟です。人間の生命を軽んじる悪とは徹底して戦い、いかなる人にも幸福になる権利があるとの仏法の哲理と希望の連帯を広げてきたのです。
 師の闘争に連なり、創価の人間主義で、さらに世界を照らしていく使命が、私たちにはあります。それぞれの使命の場所で、どこまでも目の前の一人を大切にしながら、勇気の対話を広げていきましょう!

池田先生の指導から

 民衆を幸福にする智慧が即、仏法です。仏法と世法を分断し、一方を切り捨てたり、下に見たりするのは、「中道」ではありません。
 現実生活で直面する課題に対して、御本尊に強盛に祈り、懸命に努力と工夫を重ねて取り組んでいく。厳しき現実社会で信心を貫き、広布に生き抜いていく中で、必ず仏の智慧が湧いてくる。その挑戦を貫く人が「信心即生活」「仏法即社会」の真の中道の智者です。(中略)
 現実世間の中でこそ、「妙法蓮華経の修行」(全751・新1047)がある。何一つ無駄はなく、全てが自身の人間革命の修行となるのです。(『世界広布新時代の指針』)
 ◆ ◆ ◆ 
 この娑婆世界は、苦悩の泥沼のような現実かもしれません。しかし、苦悩の民衆の中へ、あえて飛び込んでいく勇気を出し、また、仏法の慈悲と智慧を発揮し、人々の幸福のために貢献していってこそ、「真の智者」といえる。それこそが地涌の誉れです。そうした人材群を陸続と社会に輩出していくのが、「生きた宗教」なのです。(『広布共戦の師弟旅』)

池田華陽会 励ましカード

 池田華陽会の友の疑問や悩みに答える「励ましカード」が、こちらからダウンロードできます。メンバーや友人に渡すなど、“つながるプロジェクト”の推進等にご活用ください。

Q.“社会のために貢献する”とはどういうことなのでしょうか。

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