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〈SDGs×SEIKYO〉 解説編「どうして若者が立ち上がったの?」 2022年4月19日

 「SDGs×SEIKYO」の解説編「ちーちゃんと考える 未来のカタチ」では、これまで2回にわたってSDGs(持続可能な開発目標)の目標13「気候変動に具体的な対策を」について取り上げてきました。今回は、気候変動対策に若者が果たしてきた役割がテーマです。

「大人たちから、未来へのプレゼント⁉」 作・迎朝子
「大人たちから、未来へのプレゼント⁉」 作・迎朝子
世界で高まる「気候正義」への声
途上国、社会的弱者に温暖化の甚大な被害

 気候変動の問題で、私より14歳年上のお姉さんが頑張ってるって、母さんが言ってたよ。

 スウェーデンのグレタ・トゥーンベリさんのことじゃな。彼女は2018年8月、15歳の高校生の時に、政府の地球温暖化対策が不十分だと、学校を休んで、たった一人で抗議活動を始めた。それがあっという間に世界中に広がって、7カ月後の19年3月には、125カ国で160万人の子どもや若者が参加する、前例のない抗議運動になったんじゃ。

 へー、すごい! どうしてみんな立ち上がったの?

 15年のパリ協定で、平均気温の上昇を産業革命前と比べて2度未満に抑える「2度目標」は合意されたが、各国が掲げていた二酸化炭素の排出削減目標はあまりに低かった。グレタさんたちは“大人たちは真剣ではない”と、「2度目標」を達成できる具体的な目標設定と行動を訴えたのじゃ。
 学校を休むのは賛否両論あるが、若者の声が大人たちを突き動かしたのは確かじゃな。今では国によっては、抗議活動で休むことを認める学校もある。

 一人の行動が全世界を動かすって、何だかすごいね!

 もちろんグレタさんだけではない。彼女が行動を始める前から、多くの若者が地球温暖化対策を訴えておった。気候変動がもたらす災害に一番苦しむのは、未来を生きる子どもや若者たちじゃ。将来世代にツケを回す大人たちに対する、世界中の青少年のマグマのような怒りが、互いに共鳴し合いながら、同時発生的に吹き出したといわれておる。

 私たちが、大人たちのいい加減な行動の責任を取らされちゃうってことだもんね。そんなプレゼント、私はいらないや!

 そうじゃな。昨年のCOP26(気候変動枠組み条約・第26回締約国会議)で「2度目標」が「1・5度目標」へと強化され、その達成のために、今世紀半ばまでの脱炭素社会の実現を表明する国が増えたのは、大きな前進だった。問題は、2030年までに具体的に何をするかじゃ。
 欧米各国では地球温暖化対策を求める若者の声が、選挙結果や、その後の政策決定に少なからぬ影響を与えていると見られておる。気候変動による被害が実際に拡大していることも大きな要因だが、若者たちの行動が、各国政府を動かす力になっている面も大いにあるじゃろう。

 お兄さん、お姉さんたち、すごーい! 私もたくさん勉強して、地球のために頑張れる人になりたい。

 気候危機は、先進国より温室効果ガスを排出してこなかった途上国の人々、社会的弱者、そして未来を生きる若者に、より大きな被害を及ぼすといわれておる。この不公正をただす「気候正義」を今、若者をはじめ大勢の人が訴えているのじゃ。
 SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」のターゲットには、途上国や島しょ国の支援、女性や若者、社会の主流から取り残されたコミュニティーに焦点を当てることが掲げられておる。そもそもSDGs全体の約8割が気候変動に関連しているといわれておるが、「誰も置き去りにしない社会」を築くために、気候変動への対策は、避けては通れぬ課題なのじゃ。

ご感想をお寄せください sdgs@seikyo-np.jp

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