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〈ブラボーわが人生 信仰体験〉第175回 熱弁ほとばしる103歳の大歓喜 2026年4月4日

  • 「今のわしも師子王やけん」
破顔一笑する山下さん
破顔一笑する山下さん

  
 【徳島県鳴門市】別名「びっくりマーク」。強い感情を表すとき、文末に使う感嘆符「!」のことだ。この記号に頼らず、言葉で表現しようじゃないかというのが、はしくれ記者の心得……なのだが、今回ばかりはご容赦を。どこまでも真っすぐで、前向きな言葉がびゅんびゅん飛んでくる。山下勝美さん(103)=副支部長=に信心の話を向けると、目を輝かせて熱弁が始まった。
  

激流がぶつかり合い、白く渦巻く海。自然の力がたくましい鳴門の渦潮の一瞬
激流がぶつかり合い、白く渦巻く海。自然の力がたくましい鳴門の渦潮の一瞬
  
●題目が薬や!

 
 今日はほんまに、ご苦労さんでございます。耳がね、ちょっと遠いんでね、極力近くにおってもらお。聞きづらいですからね。よろしくお願いします。
 そうやね、御本尊様の前に行ったら、パーッと太陽が昇るみたいな感じやね。いや、難しいことやない。題目や。とにかく題目をあげるんですわ。雑念をなくしてから祈ろう思ったら、一生祈れませんで。
 よーけ功徳もろうたわ。この信心だけは、間違いないんじゃ。誰にも負けん確信がある。もう誰が来ても負けない! 絶対に負けませんっ! あんたにも負けへんで!(無双モード突入)
 確信というのは、これは体験を積むことじゃけんの。自分は肺が悪いでしょ。というのは、若い時に採石場で働いとったんですわ。
 石をカチカチたたいたら、粉を吸っちゃうわけ。珪肺にかかってだよ、医者もお手上げ、薬もない。
 ほやけん、題目が薬と決めてやね、絶対に治すんだ!という決意だけで、御本尊様に祈ってきた。
  

とにかくエネルギーがすごい。「わしも人間革命できたけん、あんたもできるで!」と豪快に笑った
とにかくエネルギーがすごい。「わしも人間革命できたけん、あんたもできるで!」と豪快に笑った

  
 おかげさんで、肺は完全に治っとらんけど、進行せんように抑えられとる。ほやけん、絶対に間違いない御本尊様じゃと! この信心は生きた信心じゃと! 人に話したーて、おられんわけだよ。
 信心したんは、昭和35年(1960年)の9月です。創価学会のおばさん3人が、信心の話をしに来たんですわ。もう嫌で嫌で逃げ回った。「ご主人、今日はいっぺん聞いてくださいよ」。床に伏せとった妻(喜代子さん)だけ信心することになったんや。
 ほしたら半年もせんうちに、妻がみるみる元気になった。“この信心やったら、わしもいけるわ”。というのはね、もともと内向的な人間で、人前で顔も上げられんのですよ。堂々と話せる人間になりたい、ちゅーのが動機やね。
  

若かりし頃の山下さんの写真。「もてたんや!」を連発する103歳
若かりし頃の山下さんの写真。「もてたんや!」を連発する103歳
  
●これが人間革命や!

  
 2年して、右も左も分からんまま、地区部長や。座談会で話しするんが、一番つらかった。なんせ、妻と題目あげましたで。どうやったらみんなが喜ぶか考えながらな。
 ほんで気が付いたらやね、ナンボでもしゃべれるようになったんや。この祈りは完全に成就できた! 今も座談会で、娘に「しゃべりすぎや」いうて怒られるけんの。これが人間革命いうもんです。
 (長女の鶴沢慶子さん〈78歳、圏女性部主事〉が「もう話が止まらんじゃんねえ」と熱いお茶を出す。「とにかく題目あげようけんね。何回も入院したけど、そのたんび蘇生して帰って来るんよ」)
  

父の話を見守る長女の慶子さん㊨
父の話を見守る長女の慶子さん㊨

  
 体ガタガタや。脳腫瘍もやったし、心臓にステントが3本入っとる。去年の9月も呼吸が苦しいなって、長男(勝裕さん、76歳、壮年部員)が救急車呼んでくれたしな。
 ほいでもやね、無疑曰信(疑いなきを信と曰う)の題目あげたらやね、ぱあーっと天が晴れた気持ちになって、これが仏の境涯やな!と、そういう状態になってくるんだよ。そしたらもう何事も恐ろしない。うれしーて、誰かに話したーなるけんの。
 この感動を、あんたに話せったって、言えません! 言葉では表現できない! というのはね、日蓮大聖人は「師子王」と表現しとる。どんな逆境下でもやね、恐れない心やと、安穏の境涯やと。
  

妻・喜代子さん㊨との写真を、大切にしている
妻・喜代子さん㊨との写真を、大切にしている
  
●池田先生は師子王や!

  
 池田先生が世界中の指導者と堂々と対話できたんも、仏の境涯だからでしょうな。池田先生は師子王や! ほやけん恐れない。池田先生が師子王やから、わしらも師子王じゃ!
 こんなん言うたら慢心になるけどね、今のわしも師子王やけんな、おたくが、ちっちゃく見えます。
 (慶子さん、注意もせずに大笑い)
 ん、何じゃ? 聞こえん。近くにおってもらお。
 (ぐっと寄って質問する→103歳の熱弁がさく裂→言葉と一緒に唾が飛ぶ→傘を差したくなるくらいの勢いで、記者に降り注ぐ→気付かれぬように離れる→「聞こえん」→ぐっと寄る……終始この繰り返しであった)
  

  
 ああ夢ね、ありますで! 何かっていったらね、霊山に行く時は大白牛車に乗って、演歌でも歌いながらやね、悠々と行きたい。ほんで日蓮大聖人に「おお山下、よう頑張ったなあ」と抱き締めてもらえたら、そんでえーんじゃ。
 これ、うまいこと、まとまる? なんせ「南無妙法蓮華経」だけ書いてくれたらえーわ。
 なんちゅーんですか、仏の境涯になれば、何事も恐ろしない。この生命哲学をやね、創価学会の庭で学ばせていただいた。これが真の功徳や。ほんま創価学会は、校舎なき総合大学や!いうのを書いといてください。
 これで全部言うたで。もう悔いない。明日逝ってもええんじゃ!(わっはっは、と天井を揺らすように笑う)。でもまだ死なんけどな。
 そやね、長生きしょ思うたら、笑うこっちゃね。男前に撮ってや。この帽子かっこええやろ。気に入っとんよ。頭ハゲてきたけんな、帽子かぶっとんじゃ。
 これ、内緒にしといてチョーダイヨ。
  

山下さんは健康のために毎日買い物に出る。歩くことが日課
山下さんは健康のために毎日買い物に出る。歩くことが日課
  
後記

  
 御書にこういう趣旨の一節がある。
 大空には鳥が飛ぶ道がある。人にはこれは見えない。大海には魚の道がある。人にはこれは見えない。月の中に全世界の人や物がみんな映っている。人にはこれは見えない。しかし「天眼」はこれらを見ることができる。(新2096・全1250)
 境涯というものは、目に見えない。だからうまく説明できない(実際、山下さんにピシャリと言われている)。だが仏には見えている、と続く。
  

「瞳がきれいですね」と申し上げると、メガネを外してくれた。人生を見つめてきた目は、透徹の光をたたえていた
「瞳がきれいですね」と申し上げると、メガネを外してくれた。人生を見つめてきた目は、透徹の光をたたえていた

  
 山下さんは人生の坂を上りながら、仏界はあると知る。見えない世界を見抜いた確信が生命を貫く時、湧き上がるものは「歓喜の中の大歓喜」。その状態が、山下さんの中でずっと続いている。
 「だから恩があるんや」
 信心を教えてくれた妻が認知症になり、病院に8カ月ほど入った。山下さんは自転車で毎日通った。雨風をものともせずに。喜代子さんは最期まで、夫のことを忘れなかったという。
 豪快トークとしぶきの嵐。笑いっぱなしで「まだ、あの世からお迎えが来ませんのや!」。強烈な個性を前に、お迎えも白旗をぱたぱた振って、退散したんじゃないでしょーか。(天)
  

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