〈インタビュー〉 井上真央さん出演 映画「サンセット・サンライズ」
〈インタビュー〉 井上真央さん出演 映画「サンセット・サンライズ」
2025年1月1日
- 1月17日(金)から全国公開
- 1月17日(金)から全国公開
町役場の職員・関野百香役の井上真央さん
町役場の職員・関野百香役の井上真央さん
キラキラした屈託のない笑顔が、長年にわたりキャリアを着実に積み上げてきた俳優であることを忘れさせ、親近感を抱かせる――。井上真央さんが出演する1月17日(金)全国公開の映画「サンセット・サンライズ」では、東北の南三陸を舞台に、コロナ禍で移住を始めた主人公と地元住民とのやりとりをコミカルに描く。町のマドンナ的存在である役場の職員・関野百香に扮する井上さんに、作品の魅力などを聞いた。
キラキラした屈託のない笑顔が、長年にわたりキャリアを着実に積み上げてきた俳優であることを忘れさせ、親近感を抱かせる――。井上真央さんが出演する1月17日(金)全国公開の映画「サンセット・サンライズ」では、東北の南三陸を舞台に、コロナ禍で移住を始めた主人公と地元住民とのやりとりをコミカルに描く。町のマドンナ的存在である役場の職員・関野百香に扮する井上さんに、作品の魅力などを聞いた。
【ストーリー】
【ストーリー】
コロナ禍の2020年――。会社員・西尾晋作(菅田将暉)はリモートワークを機に東京を飛び出し、大好きな釣りを楽しめる南三陸の町に移住する。借りた家は、4LDKで家賃6万円、家具家電付きの好物件。“よそ者”の晋作は、大家の百香(井上真央)から、2週間の自主隔離を言い渡されたものの、ひそかに海へ出かけては、釣って、さばいて、食べての日々を満喫していた。一方、百香は役場で“空き家問題”を担当しており、手始めに貸し出したのが、自宅のはなれだった……。
コロナ禍の2020年――。会社員・西尾晋作(菅田将暉)はリモートワークを機に東京を飛び出し、大好きな釣りを楽しめる南三陸の町に移住する。借りた家は、4LDKで家賃6万円、家具家電付きの好物件。“よそ者”の晋作は、大家の百香(井上真央)から、2週間の自主隔離を言い渡されたものの、ひそかに海へ出かけては、釣って、さばいて、食べての日々を満喫していた。一方、百香は役場で“空き家問題”を担当しており、手始めに貸し出したのが、自宅のはなれだった……。
©楡周平/講談社 ©2024「サンセット・サンライズ」製作委員会(以下同)
©楡周平/講談社 ©2024「サンセット・サンライズ」製作委員会(以下同)
◆今年初めに笑って楽しんで
◆今年初めに笑って楽しんで
笑顔で撮影に臨む井上さん
笑顔で撮影に臨む井上さん
作品には印象的な風景がたくさん映っていて、撮影に協力してくださった地元の方にも、きっと喜んでいただけると思います。(コロナ禍や東日本大震災など)とても大事なテーマを取り上げていますが、共感を呼ぶシーンも多く、誰もが楽しめる映画になっています。
菅田将暉さんとは撮影の合間に、地元の方との交流や、映画に出てくる三陸地方の名物料理の話で盛り上がっていました。1カ月ほどロケ地にいたことで、役(への姿勢)がさらに深まっていったような気がします。
劇中には、おいしそうなご飯がたくさん出てきて、思わずおなかがすいてしまうかも。ポップコーンは必須です(笑)。今年初めに笑って、楽しんでもらいたいです。
作品には印象的な風景がたくさん映っていて、撮影に協力してくださった地元の方にも、きっと喜んでいただけると思います。(コロナ禍や東日本大震災など)とても大事なテーマを取り上げていますが、共感を呼ぶシーンも多く、誰もが楽しめる映画になっています。
菅田将暉さんとは撮影の合間に、地元の方との交流や、映画に出てくる三陸地方の名物料理の話で盛り上がっていました。1カ月ほどロケ地にいたことで、役(への姿勢)がさらに深まっていったような気がします。
劇中には、おいしそうなご飯がたくさん出てきて、思わずおなかがすいてしまうかも。ポップコーンは必須です(笑)。今年初めに笑って、楽しんでもらいたいです。
◆丁寧に心情を掘り下げて
◆丁寧に心情を掘り下げて
震災での百香の経験には、あまりにも深い悲しみがあったので、そこは丁寧に心情を掘り下げました。百香の過去が分かるような直接的な回想はないのですが、だからこそあえて、悲しみを表現するのではなく、日常をしっかりと生きている姿を浮き彫りにしたいなと思いました。
空き家問題をきっかけに、百香も大切な思い出と向き合っていきます。町に残された空き家が、思い出をそのままにして新しく生まれ変わっていく様子と、百香の人生は重なっているように感じています。
震災での百香の経験には、あまりにも深い悲しみがあったので、そこは丁寧に心情を掘り下げました。百香の過去が分かるような直接的な回想はないのですが、だからこそあえて、悲しみを表現するのではなく、日常をしっかりと生きている姿を浮き彫りにしたいなと思いました。
空き家問題をきっかけに、百香も大切な思い出と向き合っていきます。町に残された空き家が、思い出をそのままにして新しく生まれ変わっていく様子と、百香の人生は重なっているように感じています。
◆ふと進める時ってあるはず
◆ふと進める時ってあるはず
私が百香に声をかけるなら、やっぱり「焦ることはないよ」かな……。すごいスピードで時が流れていく今、自分も周囲に順応しなきゃいけないと急ぐかもしれない。でも、自分の中で時間をかけて、悲しいことも、うれしいことも大事にする時間って必要だと思うんですよね。自分のタイミングで、ふと進める時ってあるはずなので。
私自身、いろいろな悩みがあっても、向き合い続けようって心がけています。紛らせたり忘れたりしようとするのではなくて、その時にどう感じたかや、相手からの何げない一言に励まされた瞬間を、ちゃんと覚えておきたい。その一つ一つを胸にしまい、心の中で“自分と対話”をしていきたいですね。
私が百香に声をかけるなら、やっぱり「焦ることはないよ」かな……。すごいスピードで時が流れていく今、自分も周囲に順応しなきゃいけないと急ぐかもしれない。でも、自分の中で時間をかけて、悲しいことも、うれしいことも大事にする時間って必要だと思うんですよね。自分のタイミングで、ふと進める時ってあるはずなので。
私自身、いろいろな悩みがあっても、向き合い続けようって心がけています。紛らせたり忘れたりしようとするのではなくて、その時にどう感じたかや、相手からの何げない一言に励まされた瞬間を、ちゃんと覚えておきたい。その一つ一つを胸にしまい、心の中で“自分と対話”をしていきたいですね。
◆今年の目標は……?
◆今年の目標は……?
まずはやっぱり健康ですね。心身ともに健康であることはもちろんですが、もう少しだけ視野や行動を広げて、新しいことにもチャレンジできる一年にしたいです。
まずはやっぱり健康ですね。心身ともに健康であることはもちろんですが、もう少しだけ視野や行動を広げて、新しいことにもチャレンジできる一年にしたいです。
◆編集後記
◆編集後記
写真撮影の時間が迫る……。“あと1問だけ”とお願いすると、「撮影はそんなにかかりませんから」と笑顔で快諾をしてくれた。
そして、印象的だったのは、「悩みから逃げないようにしている」との言葉。心の声に耳を傾け、真摯に自分を見詰める。そんな井上さんの芯の強さと誠実さが、懸命に生きる百香に説得力を持たせているのだと感じた。
彼女のドレスの首元には、翼がモチーフのワンポイントが。さらなる高みへ飛翔する井上さんの思いに触れ、その翼が一層輝きを増して見えた。
写真撮影の時間が迫る……。“あと1問だけ”とお願いすると、「撮影はそんなにかかりませんから」と笑顔で快諾をしてくれた。
そして、印象的だったのは、「悩みから逃げないようにしている」との言葉。心の声に耳を傾け、真摯に自分を見詰める。そんな井上さんの芯の強さと誠実さが、懸命に生きる百香に説得力を持たせているのだと感じた。
彼女のドレスの首元には、翼がモチーフのワンポイントが。さらなる高みへ飛翔する井上さんの思いに触れ、その翼が一層輝きを増して見えた。
【記事】鈴木将大 【写真】宮田孝一
【記事】鈴木将大 【写真】宮田孝一
◆プロフィル
◆プロフィル
いのうえ・まお 神奈川県出身。2012年に映画「八日目の蟬」で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受ける。近年の主演作に、映画「わたしのお母さん」(22年)、ドラマ「100万回言えばよかった」(23年)。
いのうえ・まお 神奈川県出身。2012年に映画「八日目の蟬」で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受ける。近年の主演作に、映画「わたしのお母さん」(22年)、ドラマ「100万回言えばよかった」(23年)。
◆プレゼント
◆プレゼント
井上さんの直筆サイン入り色紙を5人の読者にプレゼントします。応募方法は紙面でご確認ください。
公式ホームページはこちら
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