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〈未来対談〉 創価学会青年世代×慶應義塾大学・井手英策教授 勉強会を振り返って
〈未来対談〉 創価学会青年世代×慶應義塾大学・井手英策教授 勉強会を振り返って
2025年6月11日
連載「未来対談――これからの社会を語り合おう」では、これまで、創価学会の青年世代が慶應義塾大学経済学部の井手英策教授と行った勉強会の模様を、3回にわたり掲載してきました。勉強会は本年2・3・4月に東京の世界聖教会館で行われ、3日間で計9時間に及びました。
白熱した勉強会の臨場感が読者の皆さまにも届いたのか、記事には、20代から90代以上まで幅広い世代から数百件の反響が寄せられました。「学会活動が身近な福祉につながっていることがより分かりやすく感じる内容でした」(30代女性)、「人のことを気にかけ、声をかけていくという事そのものが広宣流布であり、社会的にも本当に価値のある行動なのだと再確認できました」(40代女性)など、新たな気づきや共感の声が多数寄せられています。
今回は、3回の勉強会を振り返って、西方青年部長と井手教授の所感を掲載します。
※今後も連載「未来対談」は随時掲載する予定です。
連載「未来対談――これからの社会を語り合おう」では、これまで、創価学会の青年世代が慶應義塾大学経済学部の井手英策教授と行った勉強会の模様を、3回にわたり掲載してきました。勉強会は本年2・3・4月に東京の世界聖教会館で行われ、3日間で計9時間に及びました。
白熱した勉強会の臨場感が読者の皆さまにも届いたのか、記事には、20代から90代以上まで幅広い世代から数百件の反響が寄せられました。「学会活動が身近な福祉につながっていることがより分かりやすく感じる内容でした」(30代女性)、「人のことを気にかけ、声をかけていくという事そのものが広宣流布であり、社会的にも本当に価値のある行動なのだと再確認できました」(40代女性)など、新たな気づきや共感の声が多数寄せられています。
今回は、3回の勉強会を振り返って、西方青年部長と井手教授の所感を掲載します。
※今後も連載「未来対談」は随時掲載する予定です。
◆西方光雄青年部長
◆西方光雄青年部長
政治・社会を他人任せにしない
政治・社会を他人任せにしない
日本は今、将来の針路を大きく左右する転換期に立っています。急速に進む人口減少、停滞する経済の立て直し、そして持続可能な社会保障制度の構築――いずれも先送りのできない課題であり、今こそ、私たち青年世代が未来を真剣に見つめ、行動を起こす時です。
次代への道を切り開くためには、困難な社会情勢を乗り越えようとした歴史に学ぶ必要がある――この思いから改めて手に取ったのが、池田大作先生と松下電器(現・パナソニック)の創業者・松下幸之助氏による対談集『人生問答』(『池田大作全集』第8巻所収)でした。
この書が発刊された50年前、日本はオイルショックの直撃を受け、物価は高騰、経済は停滞し、社会全体が「先の見えない不安」に包まれていたといいます。もちろん、それから半世紀を経て、情報化社会の進展や技術の進歩など社会のありようは変わりました。しかし対談集を読み進めるにつれて、池田先生と松下氏が語り合った「人間の幸福とは何か」「真の豊かさとは何か」といった根本的な問いかけは、今もなお輝きを放っていることに気づきました。否、時代の転換期である今こそ、こうしたテーマに、私たち青年が真正面から取り組むべきである、と。
中でも印象深かったのが、「福祉の在り方」を巡る語らいです。
社会保障と税の在り方について、制度設計や財政論だけではなく、より根源的な「人間が人間らしく生きるためには何が必要か」という視点から池田先生と松下氏は捉えていました。
この視点こそ、今の政治、ひいては私たち一人一人に問われているものではないでしょうか。実際、今日の政治においても「社会保障と税」は大きな争点となっています。だからこそ、改めて問い直したいのです。「私たちは、税金を何のために払っているのか。そして、それは誰のために、何のために使われるべきなのか」「理想的な福祉国家とは何か」と。この問いを深めるべく、私たちは財政社会学者の井手英策教授を招き、『人生問答』を教材に、勉強会を開催しました。
勉強会を重ねる中で、日本社会が抱える構造的な課題が明らかになっていきました。過剰な競争、自己責任の過度な強調、広がる格差と不平等――こうした「生きづらさ」に対処する上で、政治は極めて重要な働きをします。
人間が人間らしく生きるためには、必要最低限の生活を保障する仕組みが欠かせません。将来への不安を和らげるためにも、教育・医療・介護・育児・住まいといった社会サービスが、誰にとっても平等に行き渡る制度を整えることが求められます。
その実現には、確かな財源の確保が欠かせません。そして、税の負担をどう分かち合うかについて、今後、国民全体で真剣に議論することが求められます。これは政治や行政に任せきりにするのではなく、私たち一人一人が向き合うべき課題です。「支援はほしいが、負担は嫌だ」と言い続けていても、持続可能な社会はつくれません。財源や税の負担について触れずに「もっと支援を」と国民を煽る政党や政治家が見受けられますが、それは極めて無責任です。
理想の福祉国家を築くためには、支え合いの意識と、現実を見据えた責任ある選択が、私たち一人一人に求められている――これもまた『人生問答』で語られている核心の一つであり、今回の勉強会で改めて確認した点でもありました。
日本は今、将来の針路を大きく左右する転換期に立っています。急速に進む人口減少、停滞する経済の立て直し、そして持続可能な社会保障制度の構築――いずれも先送りのできない課題であり、今こそ、私たち青年世代が未来を真剣に見つめ、行動を起こす時です。
次代への道を切り開くためには、困難な社会情勢を乗り越えようとした歴史に学ぶ必要がある――この思いから改めて手に取ったのが、池田大作先生と松下電器(現・パナソニック)の創業者・松下幸之助氏による対談集『人生問答』(『池田大作全集』第8巻所収)でした。
この書が発刊された50年前、日本はオイルショックの直撃を受け、物価は高騰、経済は停滞し、社会全体が「先の見えない不安」に包まれていたといいます。もちろん、それから半世紀を経て、情報化社会の進展や技術の進歩など社会のありようは変わりました。しかし対談集を読み進めるにつれて、池田先生と松下氏が語り合った「人間の幸福とは何か」「真の豊かさとは何か」といった根本的な問いかけは、今もなお輝きを放っていることに気づきました。否、時代の転換期である今こそ、こうしたテーマに、私たち青年が真正面から取り組むべきである、と。
中でも印象深かったのが、「福祉の在り方」を巡る語らいです。
社会保障と税の在り方について、制度設計や財政論だけではなく、より根源的な「人間が人間らしく生きるためには何が必要か」という視点から池田先生と松下氏は捉えていました。
この視点こそ、今の政治、ひいては私たち一人一人に問われているものではないでしょうか。実際、今日の政治においても「社会保障と税」は大きな争点となっています。だからこそ、改めて問い直したいのです。「私たちは、税金を何のために払っているのか。そして、それは誰のために、何のために使われるべきなのか」「理想的な福祉国家とは何か」と。この問いを深めるべく、私たちは財政社会学者の井手英策教授を招き、『人生問答』を教材に、勉強会を開催しました。
勉強会を重ねる中で、日本社会が抱える構造的な課題が明らかになっていきました。過剰な競争、自己責任の過度な強調、広がる格差と不平等――こうした「生きづらさ」に対処する上で、政治は極めて重要な働きをします。
人間が人間らしく生きるためには、必要最低限の生活を保障する仕組みが欠かせません。将来への不安を和らげるためにも、教育・医療・介護・育児・住まいといった社会サービスが、誰にとっても平等に行き渡る制度を整えることが求められます。
その実現には、確かな財源の確保が欠かせません。そして、税の負担をどう分かち合うかについて、今後、国民全体で真剣に議論することが求められます。これは政治や行政に任せきりにするのではなく、私たち一人一人が向き合うべき課題です。「支援はほしいが、負担は嫌だ」と言い続けていても、持続可能な社会はつくれません。財源や税の負担について触れずに「もっと支援を」と国民を煽る政党や政治家が見受けられますが、それは極めて無責任です。
理想の福祉国家を築くためには、支え合いの意識と、現実を見据えた責任ある選択が、私たち一人一人に求められている――これもまた『人生問答』で語られている核心の一つであり、今回の勉強会で改めて確認した点でもありました。
創価学会の青年世代と井手教授の勉強会(4月25日、世界聖教会館で)
創価学会の青年世代と井手教授の勉強会(4月25日、世界聖教会館で)
池田先生は『人生問答』の中で、「人間の無限の創造性を引きだしていくような、創造的環境社会を、私は楽土と考えたい。そのような楽土は、創造的生命の横溢するなかに築かれていく」と語られています。つまり、真の福祉国家は、人間の「生命の躍動、歓喜」といった内面の充実から生まれるものであり、そのためには人間の心の変革を促し、「創造性」や「主体性」を引き出す「宗教」が欠かせません。こうした人間の内なる力を育み、引き出しながら、私たち一人一人が「主役」となる社会を築くために、創価学会は立ち上がりました。
そして、宗教を基盤に「人間的使命」を果たしゆく政治を実現するために、公明党が結成されたのです。以来60年、私たちは、政治を他人任せにすることなく、責任感をもって声を上げながら、支え合いの社会を構築してきました。
井手教授は勉強会の中で、“人々がまるで出来事をながめるかのように、政治を見ている”と指摘したうえで、池田先生と松下氏が目指した「私たち一人一人が、つくりだす福祉」を実現するヒントは「みなさんの学会活動のなかにある」と強調しました。
人と人が声をかけ合い、助け合い、支え合う――それが創価学会の日常です。さらに身近な「困りごと」を議員や行政に繫げ、解決へと導くこともあります。井手教授は、こうした学会員の振る舞いは「福祉の本質」にかなうものと、その社会的価値を評してくださいました。
御書に「日蓮はこの法門を弘めるので、他の人とは比較にならないほど多くの人に会ってきた」(新2120・全1418、通解)と仰せの通り、私たちほど、多くの人と直接会い、活発に対話を重ねている団体は他にありません。こうした私たちの活動が生み出す社会的価値は、極めて大きく、計り知れないものがある――そう確信しながら、今日も、明日も、人に会い、対話に挑み続けます。
池田先生は『人生問答』の中で、「人間の無限の創造性を引きだしていくような、創造的環境社会を、私は楽土と考えたい。そのような楽土は、創造的生命の横溢するなかに築かれていく」と語られています。つまり、真の福祉国家は、人間の「生命の躍動、歓喜」といった内面の充実から生まれるものであり、そのためには人間の心の変革を促し、「創造性」や「主体性」を引き出す「宗教」が欠かせません。こうした人間の内なる力を育み、引き出しながら、私たち一人一人が「主役」となる社会を築くために、創価学会は立ち上がりました。
そして、宗教を基盤に「人間的使命」を果たしゆく政治を実現するために、公明党が結成されたのです。以来60年、私たちは、政治を他人任せにすることなく、責任感をもって声を上げながら、支え合いの社会を構築してきました。
井手教授は勉強会の中で、“人々がまるで出来事をながめるかのように、政治を見ている”と指摘したうえで、池田先生と松下氏が目指した「私たち一人一人が、つくりだす福祉」を実現するヒントは「みなさんの学会活動のなかにある」と強調しました。
人と人が声をかけ合い、助け合い、支え合う――それが創価学会の日常です。さらに身近な「困りごと」を議員や行政に繫げ、解決へと導くこともあります。井手教授は、こうした学会員の振る舞いは「福祉の本質」にかなうものと、その社会的価値を評してくださいました。
御書に「日蓮はこの法門を弘めるので、他の人とは比較にならないほど多くの人に会ってきた」(新2120・全1418、通解)と仰せの通り、私たちほど、多くの人と直接会い、活発に対話を重ねている団体は他にありません。こうした私たちの活動が生み出す社会的価値は、極めて大きく、計り知れないものがある――そう確信しながら、今日も、明日も、人に会い、対話に挑み続けます。
◆慶應義塾大学 井手英策教授
◆慶應義塾大学 井手英策教授
皆の希望に灯をともす主体者に
皆の希望に灯をともす主体者に
学会の青年世代のみなさんは、「人道的競争」「価値の平等」「人間革命」といった根源的な言葉を、次々と僕に浴びせかけてきました。仏法用語であれ、池田会長からの学びであれ、みなさんが語る言葉は、どれも自分たちの思想に根を張った「力ある言葉」だった。こんなに刺激的で、仲間意識を共有できる対話は、なかなかありません。だから、第1回(4月11日付)で、思わず、「魂の会話」という表現を使ってしまいました。
でもね、だからこそ、こうした生きた言葉を、学会の中だけでなく、広く社会に発信してほしいんです。堂々と社会に。政治家を応援する時も同じです。押しつけられた言葉ではダメだ。「語るべき言葉」を一人一人が発すれば、必ず人の心を揺さぶる。だってそうでしょう? みなさんは、僕の魂に、火をつけたじゃないですか!
僕にも恩師がいます。東京大学名誉教授の神野直彦先生です。先生からこう教わったことがありました。「学者はまず、論理的に考えなさい。考えて、考えて、どうしても分からない時は……困っている方の味方をしなさい」と。論理から始め、考え抜き、迷ったら、自らの心に問う。僕は、この教えを支えに生きてきました。
「論理的に考える」というと難しい? ならば、こう言い換えましょう。「本当にそうなのか?」と考える誠実さを忘れないでください。
みなさんは生命の尊厳を大事にします。でも、本当に、生命には尊厳があるのでしょうか? 哲学者ハンス・ヨナスは「なぜ、人間は価値ある存在なのか?」と問いました。キーワードは「責任」です。“Responsibility”(責任)には、“Response”(応答)が含まれています。人間以外の動物は、自分の子には応答しますが、見ず知らずの子を助けたりはしない。人間は、家族の枠どころか、種の違いをも超えて他者に応答する。応答責任を果たす、唯一の生き物だからこそ、人間の生命には価値がある、ヨナスはそう考えたのです。
みなさんは応答していますか? これから生まれてくる、未来の子どもたちの「声」に。僕は財政学者です。未来の子どもたちの声を聞こうともせず、目の前の欲望で、借金に借金を重ねるこの国を悲しく思っています。僕は、「税」の話から絶対に逃げません。だって、私たちが、耳を澄まし、未来の声を想像し、応答しなければ、人間としての「尊厳」は失われるではないですか。僕は、尊厳ある人間でいたいのです。
学会の青年世代のみなさんからは、「主体性」や「自立」という言葉が出ました。ここでも聞きたい。借金を重ねて平気なこの国で、人間は本当に主体性を持っているのでしょうか? 精神的に自立しているのでしょうか?
残念ながら、僕の答えはノーです。なのに、学者には、主体性、自立性をなくしつつある人の心を「再生」させる力がない。無力です。でも、みなさんならできる、そう思った。だから対談を引き受けた。財政だけじゃない。みなさんは人間のあるべき姿、社会の根源を語る。「主体的な人間であれ」「自立した人間であれ」――この叫びを心に定め、他者に伝え、広げられるのは、みなさんしかいない、そう思ったのです。
日本はこれから「縮減の世紀」に入ります。経済は成長しない。人口は減る。自治の力も弱まっていく。人々は必要に迫られて助け合うでしょう。でも、物質的な連帯は、わが身かわいさの対立を生みます。だから「理念」や「思想」がいるのです。「科学」は宗教秩序を壊しました。しかし、時代は逆転します。物質的な満足で社会が維持できない「縮減の世紀」には、宗教的な秩序が、再び人々の心のよりどころとなるでしょう。
時代の北極星であってください。身を燃やし、魂を燃やし、希望に灯をともしてください。私たちは勉強会で、社会の在り方を問い、共に悩み、考え、私たち自身の「これから」を語り合いました。対話の場をどんどん増やしてください。またどこかで会いましょう。必ず!
学会の青年世代のみなさんは、「人道的競争」「価値の平等」「人間革命」といった根源的な言葉を、次々と僕に浴びせかけてきました。仏法用語であれ、池田会長からの学びであれ、みなさんが語る言葉は、どれも自分たちの思想に根を張った「力ある言葉」だった。こんなに刺激的で、仲間意識を共有できる対話は、なかなかありません。だから、第1回(4月11日付)で、思わず、「魂の会話」という表現を使ってしまいました。
でもね、だからこそ、こうした生きた言葉を、学会の中だけでなく、広く社会に発信してほしいんです。堂々と社会に。政治家を応援する時も同じです。押しつけられた言葉ではダメだ。「語るべき言葉」を一人一人が発すれば、必ず人の心を揺さぶる。だってそうでしょう? みなさんは、僕の魂に、火をつけたじゃないですか!
僕にも恩師がいます。東京大学名誉教授の神野直彦先生です。先生からこう教わったことがありました。「学者はまず、論理的に考えなさい。考えて、考えて、どうしても分からない時は……困っている方の味方をしなさい」と。論理から始め、考え抜き、迷ったら、自らの心に問う。僕は、この教えを支えに生きてきました。
「論理的に考える」というと難しい? ならば、こう言い換えましょう。「本当にそうなのか?」と考える誠実さを忘れないでください。
みなさんは生命の尊厳を大事にします。でも、本当に、生命には尊厳があるのでしょうか? 哲学者ハンス・ヨナスは「なぜ、人間は価値ある存在なのか?」と問いました。キーワードは「責任」です。“Responsibility”(責任)には、“Response”(応答)が含まれています。人間以外の動物は、自分の子には応答しますが、見ず知らずの子を助けたりはしない。人間は、家族の枠どころか、種の違いをも超えて他者に応答する。応答責任を果たす、唯一の生き物だからこそ、人間の生命には価値がある、ヨナスはそう考えたのです。
みなさんは応答していますか? これから生まれてくる、未来の子どもたちの「声」に。僕は財政学者です。未来の子どもたちの声を聞こうともせず、目の前の欲望で、借金に借金を重ねるこの国を悲しく思っています。僕は、「税」の話から絶対に逃げません。だって、私たちが、耳を澄まし、未来の声を想像し、応答しなければ、人間としての「尊厳」は失われるではないですか。僕は、尊厳ある人間でいたいのです。
学会の青年世代のみなさんからは、「主体性」や「自立」という言葉が出ました。ここでも聞きたい。借金を重ねて平気なこの国で、人間は本当に主体性を持っているのでしょうか? 精神的に自立しているのでしょうか?
残念ながら、僕の答えはノーです。なのに、学者には、主体性、自立性をなくしつつある人の心を「再生」させる力がない。無力です。でも、みなさんならできる、そう思った。だから対談を引き受けた。財政だけじゃない。みなさんは人間のあるべき姿、社会の根源を語る。「主体的な人間であれ」「自立した人間であれ」――この叫びを心に定め、他者に伝え、広げられるのは、みなさんしかいない、そう思ったのです。
日本はこれから「縮減の世紀」に入ります。経済は成長しない。人口は減る。自治の力も弱まっていく。人々は必要に迫られて助け合うでしょう。でも、物質的な連帯は、わが身かわいさの対立を生みます。だから「理念」や「思想」がいるのです。「科学」は宗教秩序を壊しました。しかし、時代は逆転します。物質的な満足で社会が維持できない「縮減の世紀」には、宗教的な秩序が、再び人々の心のよりどころとなるでしょう。
時代の北極星であってください。身を燃やし、魂を燃やし、希望に灯をともしてください。私たちは勉強会で、社会の在り方を問い、共に悩み、考え、私たち自身の「これから」を語り合いました。対話の場をどんどん増やしてください。またどこかで会いましょう。必ず!
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