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小説「新・人間革命」に学ぶ 第25巻 解説編 池田主任副会長の紙上講座 2020年11月25日

  • 連載〈世界広布の大道〉
イラスト・間瀬健治
イラスト・間瀬健治

 今回の「世界広布の大道 小説『新・人間革命』に学ぶ」は第25巻の「解説編」。池田博正主任副会長の紙上講座とともに、同巻につづられた珠玉の名言を紹介する。

紙上講座 池田主任副会長
4:53
ポイント
①学会創立100周年へ
②「福光」の章の意義
③「後継者」の使命

 学会創立90周年から100周年の「11・18」へ――「新たな青年学会建設の10年」がスタートしました。
  
 創立100周年に向けての幕開けとなる明「希望・勝利の年」は、「3・5」壮年部結成55周年、「6・10」婦人部結成70周年とともに、「7・11」男子部結成70周年、「7・19」女子部結成70周年と、幾重にも意義深き佳節を迎えます。
  
 さらに、池田先生が広布の金字塔を築かれた「大阪の戦い」「山口開拓指導」65周年とも重なります。
  
 「人材城」の章では、学会の記念日の意義について、「大事なことは、その淵源に立ち返り、歴史と精神を子々孫々にまで伝え、毎年、新しい決意で出発していくこと」(333ページ)であり、「すべて現在の力へと変えていってこそ、意味をもつ」(同)と強調されています。
  
 学会は、5・3「創価学会の日」と11・18「創価学会創立記念日」を前進のリズムとして、広布の歴史を刻んできました。
  
 「広布の記念日」は、単なる“過去の歴史”ではありません。大切なことは、誓いを立て、新たな挑戦を開始することです。「広布の記念日」は、“未来へのスタート地点”の意義があるのです。
  
 第25巻では、福島、山口、福岡、佐賀、熊本での山本伸一の激励行が描かれていきます。彼は「今こそ、全同志の心に、万年にわたる信心の堅固な礎を築かなくてはならない」(107ページ)と決意します。
  
 当時、全国各地に学会の会館が誕生し、広宣流布は新たな段階を迎えていました。この時の伸一の新会館訪問の足跡は、各県の同志の、かけがえのない“師弟の原点”となっています。
  
 広布の佳節に刻まれた師弟の精神を学び、実践に移していくことが、“未来のドラマ”をつづりゆく原動力となります。
  
 青年部は、2023年の「11・18」を目指して、「新・人間革命」世代プロジェクトを始動させました。
  
 創立100周年へ、一人一人が小説『新・人間革命』の師の魂をわが心とし、「未来までの・ものがたり」(御書1086ページ)を紡いでまいりたいと思います。

福島の五色沼(1995年6月18日、池田先生撮影)。東日本大震災の半年後から連載が開始された「福光」の章では、1977年(昭和52年)3月11日からの山本伸一の福島訪問の模様が描かれている
福島の五色沼(1995年6月18日、池田先生撮影)。東日本大震災の半年後から連載が開始された「福光」の章では、1977年(昭和52年)3月11日からの山本伸一の福島訪問の模様が描かれている
生命の光彩

 「福光」の章の連載は、2011年(平成23年)7月の本部幹部会で発表され、9月に開始されました。3月11日に発生した東日本大震災から半年後の、「復興」の最中でした。
  
 池田先生は、この時の本部幹部会のメッセージで、執筆の真情についてこう述べられています。
  
 「不屈の負けじ魂の一念は、偉大な福光となって、必ず必ず輝き広がる。このことを、私は今再び、大東北の凱歌の同志と一緒に、世界へ未来へ、大宣言したい」
  
 同章は「春を告げよう!/新生の春を告げよう!」(7ページ)との詩で始まります。そして、1977年(昭和52年)3月11日に伸一が福島を訪問したことが書きつづられていきます。
  
 翌12日、彼は代表幹部との懇談の場で、「元気で、生命が輝いていることが大事なんです。生命の光彩こそが、人生の暗夜を照らす光なんです。福光なんです」(89ページ)と語ります。こうした言葉が、東日本大震災で被災された方々の、どれほど大きな希望となり、支えとなってきたことでしょうか。
  
 明年は東日本大震災、そして連載から10年となります。同章では、生命を磨く学会活動こそが、「人びとに絶対的幸福への道を教え、人間の生命を変革し、社会の繁栄を築き、世界の平和を実現していく、唯一の直道」(84ページ)であると強調されています。
  
 さらに、学会員の使命について、「苦難の荒波に、どんなに打ちのめされようとも、粘り強く、そこから決然と立ち上がる力――それが信仰です。それが、地涌の菩薩です。真の学会員です」(102ページ)と記されています。
  
 コロナ禍の今こそ、「福光」の章に示された指針と学会員の誇りを胸に、励ましの“福光”で、世界を包み込んでいく時です。

青年育成の指針

 広宣流布とは、何か特別な終着点があるのではなく、「流れ」それ自体のことです。「さらに若い世代が、次のもっと大きな拡大の流れをつくる。その永続的な戦い」(101ページ)です。
  
 第25巻には、広布における青年部の役割や使命、そして青年育成の指針がちりばめられています。
  
 青年部は、大切な学会の後継者であり、学会を今まで以上に興隆、発展させゆく使命を担う人材です。伸一は、「福光」の章で、「学会の後継者として、青年時代に必ず身につけてほしいのは折伏力だ」「青年たちが、弘教の大闘士に育たなければ、学会の未来は開けない」(20ページ)と訴えます。
  
 また、文京支部の“一班一〇闘争”や、「山口開拓指導」などの草創期の闘争を通じて、拡大の壁を破るのは、どこまでも“師弟共戦”にあることも示されます。
  
 「薫風」の章では、学会活動の基本について、「生命の触れ合いがあっての、指導であり、折伏」(262ページ)と記されています。いかなる時代になっても、魂と魂の触発こそが学会の生命線です。ゆえに、「一人のために、どこまでも足を運び、仏法を訴え、励まし抜いていく」(41ページ)ことで、広布は大きく前進していくのです。
  
 青年部が、後継者として使命を果たすための、重要なポイントについても書かれています。①信心の確信をつかむための体験②仏法の法理に照らして、どう生きるかを学ぶ教学③師弟の絆、良き同志と友情・連帯を強める、の3点です(同)。
  
 「共戦」の章には、「広宣流布の活動は、時代の変化を見極め、その時代に相応した価値的な実践方式を創造していくべきである」(111ページ)とあります。現在、男子部は、「体験談大会」を全国で開催し、“体験の力”で勇気の輪を広げています。また、女子部は、“希望の絆”を拡大すべく、華陽姉妹で励まし合いながら、「マイ ロマン総会」を行う予定です。知恵と工夫を凝らした青年部の取り組みは、「時代に相応した価値的な実践方式」です。
  
 学会創立90周年の「11・18」に、池田先生が詠まれた和歌の一首に、「元初より/地涌の歓喜の/若師子よ/大悪を大善へと/勝って舞いゆけ」とあります。
  
 「若師子」たる青年の奮闘をたたえながら、団結も固く、池田門下の「希望・勝利」のドラマを勝ち開いてまいりましょう。

第1回「九州青年部総会」に出席した池田先生(1973年3月21日、福岡・北九州市で)。同総会を記念し、先生は「九州が ありて二章の 船出かな」との句を詠んだ
第1回「九州青年部総会」に出席した池田先生(1973年3月21日、福岡・北九州市で)。同総会を記念し、先生は「九州が ありて二章の 船出かな」との句を詠んだ
名言集
●根を張る

 自分の幸福しか考えなければ、心は細り、もろくなる。しかし、広宣流布のための人生であると決め、信心の大地に深く根を張れば、心は太く、強くなる。(「福光」の章、87ページ)

●感謝の一念

 人生を大きく左右するのは、福運です。その福運を積むうえで大事なのは、感謝の一念です。(「福光」の章、96ページ)

●福運の宝玉

 君が歩いた分だけ、道ができる。あなたが語った分だけ、希望の種が植えられる。困難に退くまい。流した汗も、涙も、すべては福運の宝玉となる。(「共戦」の章、105ページ)

●後輩の姿

 先輩が立派であったかどうかは、後輩の姿に表れる。したがって、先輩が後輩の未熟さを嘆くことは、自らの無力さ、無責任さを嘆いていることに等しい。(「共戦」の章、158ページ)

●生命の開拓

 広宣流布は、一人ひとりへの励ましによる、生命の開拓作業から始まるのだ。(「薫風」の章、296ページ)

●令法久住

 師を凌ぐ戦いができてこそ、本当の弟子なんです。師が指揮を執っていた以上に、広宣流布を前進させてこそ、令法久住なんです。(「人材城」の章、329ページ)

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