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〈時事解説〉 まず低く、頭を守り、動かない 2023年11月27日
- Z世代の学生記者が選ぶフォトニュース
南海トラフ巨大地震を想定した大規模防災訓練で行われた「シェイクアウト訓練」=11日午前、名古屋港
カメラに写るのは11月11日に名古屋港で行われた「シェイクアウト訓練」と呼ばれる防災訓練の一幕です。
シェイクアウト訓練とは、2008年、アメリカの南カリフォルニア州で誕生しました。事前に専用サイトで申し込んだ参加者が、指定日時に届く電子メールを合図に、その場で地震が発生した想定でとっさに身を守るという新スタイルの訓練です。
日本シェイクアウト提唱会議によると、この訓練は、地震の際の安全確保行動1-2-3「まず低く、頭を守り、動かない」を身につける機会になるそうです。一見、「練習しなくてもできるのでは?」と思うかもしれませんが、実際に迷いなく行動できる人は、どのくらいいるでしょうか。
私自身、高校生の頃、部活動で控室に待機していた時、地震に遭ったことがあります。結果、震度4程度の、それほど大きな揺れではありませんでしたが、とっさにテーブルの下に潜ったのは私だけでした。
気象庁によると、震度6弱の大きな揺れでは、人は立っていることが困難になり、震度6強以上では動くことができず、飛ばされることもあるそうです。しかも、近い将来、発生が危ぶまれている南海トラフ地震では、強い揺れが2~3分続くおそれがあるといわれています。
「シェイクアウト訓練」は各地の自治体などで行われています。ぜひこの機会に参加し、いざというときに備えて「まず低く、頭を守り、動かない」を身に覚えさせてみてはいかがでしょうか。(インゲン)
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