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学生部の「青年平和意識調査」共催団体に聞く フリードリヒ・エーベルト財団カザフスタン プログラム担当官
学生部の「青年平和意識調査」共催団体に聞く フリードリヒ・エーベルト財団カザフスタン プログラム担当官
2025年7月15日
フリードリヒ・エーベルト財団カザフスタンのプログラム担当官を務めるメデット・スレイメン氏
フリードリヒ・エーベルト財団カザフスタンのプログラム担当官を務めるメデット・スレイメン氏
教育を通して、核兵器なき世界を
教育を通して、核兵器なき世界を
核兵器なき世界を必ず!――男女学生部は本年、「青年平和意識調査」を海外の団体と共同で実施している。ここでは、共催団体の一つであるフリードリヒ・エーベルト財団カザフスタンのプログラム担当官であるメデット・スレイメン氏へのインタビューを掲載する。
核兵器なき世界を必ず!――男女学生部は本年、「青年平和意識調査」を海外の団体と共同で実施している。ここでは、共催団体の一つであるフリードリヒ・エーベルト財団カザフスタンのプログラム担当官であるメデット・スレイメン氏へのインタビューを掲載する。
――フリードリヒ・エーベルト財団カザフスタンの主な活動について教えてください。
メデット・スレイメン氏 フリードリヒ・エーベルト財団は、ドイツで1925年に設立された非営利の財団です。教育や研究、国際協力を通して、公共政策の発展に努力しています。
同財団の活動範囲は100以上の国と地域に広がっており、私はカザフスタンの事務所で活動しています。
活動の一つとして、「ヤングリーダーシッププログラム」を開催しています。これは、30歳以下の若者たちが政治、気候変動、経済、人権などについて学び、現代社会の複雑な問題を深く理解することを目的とした通年のプログラムです。同プログラムの中で、核兵器廃絶に関することも学び合っています。
――核兵器廃絶の運動に携わるようになったきっかけは?
スレイメン氏 カザフスタンには、かつて核実験場がありました。旧ソ連時代の旧セミパラチンスク核実験場による影響は、150万人に及ぶともいわれています。
しかし、カザフスタンでは、この悲惨な歴史について学ぶ機会が少ないのが実情です。私自身、カザフスタンの出身ですが、学校の歴史の授業では、核実験場の歴史的事実に触れただけで、深く学びませんでした。
転機となったのは、核実験による影響で身体的な障がいのある核被害者と出会ったことです。その中には、幼い少女もいました。今でも核兵器による影響で苦しんでいる方がいることを、改めて心に刻みました。
また、カザフスタンの核実験場の歴史について書かれた「核の大草原:カザフスタンが核兵器を放棄した経緯」(仮訳)の著者であるトグザン・カッセノワ氏との出会いも刺激となりました。同書籍の英訳に携わり、どれほど核実験の歴史について無知であったかを痛感しました。
――フリードリヒ・エーベルト財団カザフスタンの主な活動について教えてください。
メデット・スレイメン氏 フリードリヒ・エーベルト財団は、ドイツで1925年に設立された非営利の財団です。教育や研究、国際協力を通して、公共政策の発展に努力しています。
同財団の活動範囲は100以上の国と地域に広がっており、私はカザフスタンの事務所で活動しています。
活動の一つとして、「ヤングリーダーシッププログラム」を開催しています。これは、30歳以下の若者たちが政治、気候変動、経済、人権などについて学び、現代社会の複雑な問題を深く理解することを目的とした通年のプログラムです。同プログラムの中で、核兵器廃絶に関することも学び合っています。
――核兵器廃絶の運動に携わるようになったきっかけは?
スレイメン氏 カザフスタンには、かつて核実験場がありました。旧ソ連時代の旧セミパラチンスク核実験場による影響は、150万人に及ぶともいわれています。
しかし、カザフスタンでは、この悲惨な歴史について学ぶ機会が少ないのが実情です。私自身、カザフスタンの出身ですが、学校の歴史の授業では、核実験場の歴史的事実に触れただけで、深く学びませんでした。
転機となったのは、核実験による影響で身体的な障がいのある核被害者と出会ったことです。その中には、幼い少女もいました。今でも核兵器による影響で苦しんでいる方がいることを、改めて心に刻みました。
また、カザフスタンの核実験場の歴史について書かれた「核の大草原:カザフスタンが核兵器を放棄した経緯」(仮訳)の著者であるトグザン・カッセノワ氏との出会いも刺激となりました。同書籍の英訳に携わり、どれほど核実験の歴史について無知であったかを痛感しました。
――歴史を学ぶ重要性を実感するからこそ、若者世代の教育プログラムに尽力されているんですね。
スレイメン氏 若者たちが過去を忘れれば悲惨な歴史が繰り返される可能性があります。だからこそ、旧セミパラチンスク核実験場を訪れることや、核被害者の話を学んでいくことが重要です。
今回、SGI(創価学会インタナショナル)の皆さんと実施している「青年平和意識調査」は、カザフスタンの青年が核兵器について、どのような考えを持っているのかを分析する上でも大事な取り組みになりました。
意識調査を推進する上で、核兵器廃絶運動に積極的に関わっていないカザフスタン人の若者にも回答を依頼。調査の暫定結果を分析すると、多くのわが国の若者が核兵器や核実験について関心があるか、何らかの知識を持っていることが分かりました。
例えば、「『核兵器禁止条約』について知っていますか」との問いに、約9割が「知っている」または「名称は聞いたことがある」と回答しています。
また、近隣国であるウクライナ危機の影響もあってか、一定数のカザフスタンの若者が核兵器の使用をやむを得ないと感じていることも分かりました。
今後、イベントの開催や教育プログラムを通して、核兵器の悲惨さをより多くの人に語り抜いていく必要性があります。
――今後の取り組みの展望について教えてください。
スレイメン氏 日本の皆さんの核兵器廃絶運動の取り組みは、カザフスタンの人々にとっても大きな刺激となります。日本の活動から学びつつ、より多くのカザフスタンの核被害者が国際社会に声を届けられるように、手助けをしていきたいと思います。
また、若者たちが政治や社会をより深く理解する手助けもしていきたいです。社会情勢が不安定な時こそ、核兵器の使用や武力を容認する風潮に流されやすいですが、若者世代から必ず平和を築く潮流を巻き起こしていきたいと思います。
核兵器使用の危機が世界的に高まっている今こそ、対話や教育の力を信じ抜き、ともどもに、地道な草の根の運動を粘り強く推進していきましょう。
――歴史を学ぶ重要性を実感するからこそ、若者世代の教育プログラムに尽力されているんですね。
スレイメン氏 若者たちが過去を忘れれば悲惨な歴史が繰り返される可能性があります。だからこそ、旧セミパラチンスク核実験場を訪れることや、核被害者の話を学んでいくことが重要です。
今回、SGI(創価学会インタナショナル)の皆さんと実施している「青年平和意識調査」は、カザフスタンの青年が核兵器について、どのような考えを持っているのかを分析する上でも大事な取り組みになりました。
意識調査を推進する上で、核兵器廃絶運動に積極的に関わっていないカザフスタン人の若者にも回答を依頼。調査の暫定結果を分析すると、多くのわが国の若者が核兵器や核実験について関心があるか、何らかの知識を持っていることが分かりました。
例えば、「『核兵器禁止条約』について知っていますか」との問いに、約9割が「知っている」または「名称は聞いたことがある」と回答しています。
また、近隣国であるウクライナ危機の影響もあってか、一定数のカザフスタンの若者が核兵器の使用をやむを得ないと感じていることも分かりました。
今後、イベントの開催や教育プログラムを通して、核兵器の悲惨さをより多くの人に語り抜いていく必要性があります。
――今後の取り組みの展望について教えてください。
スレイメン氏 日本の皆さんの核兵器廃絶運動の取り組みは、カザフスタンの人々にとっても大きな刺激となります。日本の活動から学びつつ、より多くのカザフスタンの核被害者が国際社会に声を届けられるように、手助けをしていきたいと思います。
また、若者たちが政治や社会をより深く理解する手助けもしていきたいです。社会情勢が不安定な時こそ、核兵器の使用や武力を容認する風潮に流されやすいですが、若者世代から必ず平和を築く潮流を巻き起こしていきたいと思います。
核兵器使用の危機が世界的に高まっている今こそ、対話や教育の力を信じ抜き、ともどもに、地道な草の根の運動を粘り強く推進していきましょう。
SGIやフリードリヒ・エーベルト財団カザフスタン等が主催した核兵器禁止条約の第3回締約国会議の関連行事(3月、米・ニューヨークの国連本部内で)
SGIやフリードリヒ・エーベルト財団カザフスタン等が主催した核兵器禁止条約の第3回締約国会議の関連行事(3月、米・ニューヨークの国連本部内で)