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〈6月度 座談会拝読御書〉 日眼女造立釈迦仏供養事 2025年6月1日

  • ■御書新版 1610ページ4行目~5行目
  • ■御書全集 1187ページ6行目~8行目
  • 誓願の題目と勇気の行動で新たな広布の歴史を築こう
  •  
背景と大意

 本抄は、日蓮大聖人が身延の地から、鎌倉に住む四条金吾の妻・日眼女に送られたお手紙です。弘安2年(1279年)、58歳の時の御述作とされています。

 この年、日眼女は37歳の厄年に当たっていました。当時の人々は、厄年は厄災に遭う恐れのある年、節目の年として、さまざまな備えをしていました。その中で日眼女は厄年に際し、大聖人に真心の御供養を行ったのです。

 その日眼女に対して、大聖人は冒頭、“御守り御本尊を書いて差し上げましょう”と仰せになり、厄年の用心といっても、その根本は、どこまでも深い信心に立つことであると励まされています。

 続いて、三世十方の諸仏菩薩、諸天善神などは、その根幹は教主釈尊という仏であり、根本の仏を動かす強き祈りがあれば、万物を揺り動かしていけることを教えられています。

 さらに、信心の発露である御供養の真心によって、諸天善神が必ず守護し、成仏は間違いないとの御確信を述べられます。

 また、念仏者がはびこる世の中で、女人成仏を明かした妙法を持つ女性は、女性の中の第一の存在であると励まされています。
 

御文

 譬えば、頭をふればかみゆるぐ。心はたらけば身うごく。大風吹けば草木しずかならず。大地うごけば大海さわがし。教主釈尊をうごかし奉れば、ゆるがぬ草木やあるべき、さわがぬ水やあるべき。
 

通解

 たとえば、頭を振れば、髪が揺れる。心が働けば、身体が動く。大風が吹けば、草木も揺れる。大地が動けば、大海も荒れる。同じように、教主釈尊(御本尊)を動かせば、揺るがない草木があるだろうか、騒がない水があるだろうか。
 

英訳

Concerning the Statue of Shakyamuni Buddha Fashioned by Nichigen-nyo

The Writings of Nichiren Daishonin, vol.2, p.811

When you shake your head, your hair sways; when your mind begins to work, your body moves. When a strong wind blows, the grass and trees can no longer remain still; when the earth shakes, the seas are atremble. Thus if one can move Shakyamuni Buddha, the lord of teachings, can the grass and trees fail to respond, can the waters remain calm?
 

〈拝読のポイント〉
自身の決意が一切の環境を変えていく
強盛な祈りを根本に勝利の扉を開こう
 
解説

 強い一念で御本尊に祈れば、諸天善神が必ず動くとの仰せです。

 拝読御文の直前で日蓮大聖人は、三世十方の諸仏菩薩、諸天善神等は、全て「教主釈尊」という仏から現れ出たものであると述べられています。

 ゆえに大聖人は、「頭を振れば髪が揺れる」「心が働けば体が動く」「大風が吹けば草木が揺れる」「大地が動けば大海が荒れる」という道理を譬えとして示し、「教主釈尊」という根本を大きく動かしていけば、諸天などの一切を動かしていくことができると教えられているのです。

 拝読御文の「教主釈尊」という仏は、宇宙と生命を貫く根本法、すなわち、南無妙法蓮華経と一体です。釈尊も、この法によって成仏しました。

 大聖人は、末法の衆生のために、仏の生命である南無妙法蓮華経を御本尊として顕してくださいました。

 この御本尊を信受して真剣に祈ることが、私たちにとっての“教主釈尊を動かす”実践になります。

 大聖人は他の御書でも、「あえて臆病にては叶うべからず候」(新1623・全1193)、「叶い叶わぬは御信心により候べし」(新2135・全1262)等、臆病な祈りや弱気な祈りでは何も叶わないことを、繰り返し強調されています。

 揺るぎない決意で御本尊に向かい、祈り抜くならば、いかなる状況や環境をも変革し、必ず人生を勝利していけるのです。

 池田先生は本抄を拝して次のようにつづっています。

 「妙法の祈りの力は計り知れない。一切をより良く変えゆく根源の力用である。小さく推し量っては損をする。

 広布の大願を起こし、大きく、強く、具体的に祈り、行動するのだ。友の幸福と世界の安穏を祈念する題目は、相手の法性に必ず届き、生命の奥底をも変革できる。

 今日も強盛な祈りから勇んで価値創造を!」

 私たちは「断じて勝つ!」との強盛な祈りと勇気の行動で、広布拡大の新たな歴史を開いていきましょう。
 

池田先生の指導

 経済苦や病気、介護、家庭の問題……現実には幾つも悩みがあろう。

 だが、一念を定め、題目根本に課題に挑む時、苦しみも悲しみも越え、必ず充実と歓喜の人生が開ける。思ってもみなかった大福徳に包まれる。

 これが「変毒為薬」の妙法であり、日蓮仏法の真髄である。

 広布の前進を守る幾多の諸天善神は、我らの決定した一念で呼び起こしていくものなのだ。

(『随筆 輝く民衆の大城』)
 

 英訳御書は「創価学会日蓮仏法ライブラリー」でご覧になれます。
 www.nichirenlibrary.org

 こちらから御文、通解、英訳を音声で聴けます。
 https://www.seikyoonline.com/voice/daibyaku_gosho.html

 「座談会御書e講義」(SOKAnet)はこちらから視聴できます。
 https://www.sokanet.jp/kaiin/e-kogi/

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