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【北海道】セイコーマート赤尾社長が語る「10年連続顧客満足度1位」の裏側 インタビュー㊤ 2026年4月9日

 道民から圧倒的な支持を集めるオレンジ色のコンビニエンスストア「セイコーマート」。全国チェーンを抑え、顧客満足度調査で10年連続1位を成し遂げている。

 その強さは、どこにあるのか。今回は、株式会社セコマの赤尾洋昭社長にインタビュー。商品開発のこだわりや独自の経営理念を詳しくうかがいました。

 上・下2回に分けて配信します。インタビュー㊦は明10日に配信予定。
 

株式会社セコマ
赤尾洋昭 代表取締役社長
◎「30分語れるか」商品開発に宿る圧倒的なこだわり

 ――「ホットシェフ」のカツ丼、北海道産原料の「アイスクリーム」など、記者の周りにはセコマをこよなく愛し、好きな商品を熱く語るファンがたくさんいます。人気の秘密を教えてください。

 商品開発の出発点は、市場調査の結果ではありません。担当者自身の「これが食べたい!」という情熱と、「自分の家族に食べさせても安心」という温かな目線。そこから全てが始まります。

 商品開発者には「自分が生み出す商品について、30分間語れるか?」と問いかけています。味付け、素材の選定理由、妥協を排した製造工程……。
 それらを緻密に、かつ熱く言葉にできないようでは、お客さまを感動させることなど到底できません。
 商品への執念。そこから“セイコーマートらしさ”が生まれます。

ホットシェフ定番の「カツ丼」。店内調理にこだわった一品
ホットシェフ定番の「カツ丼」。店内調理にこだわった一品
◎新しいことにチャレンジする人を応援する

 ――30分もですか⁉ 商品への熱い思いを感じます。

 昔から社内で言われているのが「容器は食べない」という言葉。パッケージにお金をかけるくらいなら、その分を中身の質やボリュームに回したい。
 手に取った時に「ずっしり」と重みを感じる満足感を大切にしています。

 ――たしかに先日食べたセコマの納豆巻き、とても重かったです。おなかいっぱい食べてほしいという、セコマの愛情ですね。

 安易に他社のまねをすることも厳しく戒めています。誰しも失敗するのが嫌ですから、他で成功したことはやりたくなる。けれど、人は人、うちはうち。
 「自分たちでどれだけ考えられるか」ということを、生き残りのために非常に重視しているのです。

 「これはやってはいけない」「これはコンビニじゃない」みたいな壁を取り払った上で、少しずつ実験しながら、できることを広げていく。
 新しいことにチャレンジする人を応援する。これが当社の社風です。

 ――そうした工夫や努力が実り、顧客満足度調査で10年連続1位という結果に。(日本生産性本部の「顧客満足度調査」コンビニ部門)

 非常に名誉なことと考えています。しかし私たちは1位になること自体を目的とはしていません。
 当社は上場企業ではありませんし、親会社もありません。そのため、外部から求められる利益や配当、急激な成長に過度にこだわる必要がないのです。
 それよりも大切にしているのは、お客さま、従業員、そして取引先の皆さまと「持続的な関係」を築いていくことです。

大人気の「北海道メロンソフト」。“規格外のメロンを活用できないか”との農家の声から生まれた
大人気の「北海道メロンソフト」。“規格外のメロンを活用できないか”との農家の声から生まれた
◎地域を支えるパートナーであり続ける

 ――セイコーマートは北海道の179市町村のうち、174もの地域に出店されています。人口の少ない地方への出店には、どのような思いがあるのでしょうか。

 当社の経営理念は“地域の生活を支えるパートナーであり続ける”ことです。
 地方が衰退する最大の理由は「働く場所」がなくなること、そして次に「買い物をする場所」がなくなることです。買い物ができなくなれば、高齢者の方々も町を離れざるを得なくなります。

 私たちは、この北海道という地から逃れるわけにはいきません。足元である地域を維持することは、地域のためであると同時に、自分たちのためでもあります。
 地域で雇用を生み、地元の素材を活用し、お店を残す。地域が栄えてこそ私たちも栄えていくと信じています。

人口約1000人の初山別村の店舗。コンビニ1店の出店には3000人の商圏人口が必要ともいわれるなか2014年に出店し、地元住民の生活を支え続けている
人口約1000人の初山別村の店舗。コンビニ1店の出店には3000人の商圏人口が必要ともいわれるなか2014年に出店し、地元住民の生活を支え続けている

 【プロフィル】あかお・ひろあき 1976年、札幌市生まれ。一橋大学商学部卒。99年マツダ入社。2004年セイコーマート(現セコマ)入社。20年4月、43歳で代表取締役社長に就任。好きな自社商品は「やげん軟骨の唐揚げ」。

 ※企画「HOKKAIDO COLORS~北海道から」では、北海道を舞台に活躍する人々、北海道への愛にあふれた方々を紹介していきます。

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