〈男子部のページ〉 ニューパワーへの励まし(九州)
〈男子部のページ〉 ニューパワーへの励まし(九州)
2024年11月28日
- 本年9月、約500人のリーダーが誕生
- 本年9月、約500人のリーダーが誕生
本年9月、九州男子部は、「ニューパワー大会」と題した会合を総県ごとに開催。そこでは新たに約500人の地区幹部、ニュー・リーダーが誕生し、しかもその多くが20代のメンバーだった。若い世代を糾合できた背景には、リーダーたちの創意工夫があった。ここでは、宮崎総県と福岡・北九州総県の取り組みを紹介する。
本年9月、九州男子部は、「ニューパワー大会」と題した会合を総県ごとに開催。そこでは新たに約500人の地区幹部、ニュー・リーダーが誕生し、しかもその多くが20代のメンバーだった。若い世代を糾合できた背景には、リーダーたちの創意工夫があった。ここでは、宮崎総県と福岡・北九州総県の取り組みを紹介する。
宮崎総県・宮崎希望圏
「集める」から「会いに行く」へ
宮崎総県・宮崎希望圏
「集める」から「会いに行く」へ
本年9月に行われた宮崎総県の「ニューパワー大会」。“ニューパワー”の代表約10人が登壇して、清新な決意を述べた(宮崎研修道場で)
本年9月に行われた宮崎総県の「ニューパワー大会」。“ニューパワー”の代表約10人が登壇して、清新な決意を述べた(宮崎研修道場で)
人口減少が進む宮崎県。現在、約103万人の人口は、6年後の2030年までに100万人を下回ると予想されている。当然、少子化と県外への転出で、男子部の部員数も減り続け、部長がいる支部は5割を下回っていたが、今、新しいリーダーが続々と立ち上がっている。
約2年前から、危機感を覚えた宮崎男子部は、活動のあり方を見直してきた。それまでの会合を主体とした「メンバーを集める」活動スタイルから「メンバーに会いに行く」スタイルへの転換。メンバーのライフスタイルも多様化する中で、その人にカスタマイズ(最適化)した活動のあり方を模索してきた。
まずは、男子部が主催する会合は抜本的に減らした。打ち合わせは基本、オンラインに。そして、ただ、「メンバーに会いに行く」のではなく、誰かと一緒に訪問・激励に歩くよう徹底した。
岡本徹総県男子部長は語る。「私自身、会合で何かを伝えるのではなく、メンバーと共に動く時間を、仕事や生活の悩みを聞き、信心を触発し合う場にしようと決めて実践してきました」
リーダーが率先して動く中で、ペアで動く流れが定着していき、「メンバーとのつながりが着実に強くなっていく」との実感が組織に広がっていく。その取り組みが結実したのが、本年9月の宮崎総県「ニューパワー大会」。参加者の3分の1に当たる約80人が、この日、地区幹部やニュー・リーダーとして新たに任命を受けた。
人口減少が進む宮崎県。現在、約103万人の人口は、6年後の2030年までに100万人を下回ると予想されている。当然、少子化と県外への転出で、男子部の部員数も減り続け、部長がいる支部は5割を下回っていたが、今、新しいリーダーが続々と立ち上がっている。
約2年前から、危機感を覚えた宮崎男子部は、活動のあり方を見直してきた。それまでの会合を主体とした「メンバーを集める」活動スタイルから「メンバーに会いに行く」スタイルへの転換。メンバーのライフスタイルも多様化する中で、その人にカスタマイズ(最適化)した活動のあり方を模索してきた。
まずは、男子部が主催する会合は抜本的に減らした。打ち合わせは基本、オンラインに。そして、ただ、「メンバーに会いに行く」のではなく、誰かと一緒に訪問・激励に歩くよう徹底した。
岡本徹総県男子部長は語る。「私自身、会合で何かを伝えるのではなく、メンバーと共に動く時間を、仕事や生活の悩みを聞き、信心を触発し合う場にしようと決めて実践してきました」
リーダーが率先して動く中で、ペアで動く流れが定着していき、「メンバーとのつながりが着実に強くなっていく」との実感が組織に広がっていく。その取り組みが結実したのが、本年9月の宮崎総県「ニューパワー大会」。参加者の3分の1に当たる約80人が、この日、地区幹部やニュー・リーダーとして新たに任命を受けた。
「地域」で青年を育てる
「地域」で青年を育てる
今回、総県で最も多くのリーダーを輩出した宮崎希望圏。2年前、永友雅也さんが圏男子部長に就任した当時は、20代で会合に参加するメンバーは、ほとんどいない状況だった。「会合を開いても、来るのは同じ人だけ。このままでは若いメンバーを育てることはできないと感じていました」
しかし、男子部だけでは手が回らない。そこで力となったのが、黄金柱・壮年部との連携だ。男子部同士だけでなく、壮年の幹部とも「訪問・激励」に歩いた。また、女性部との連携にも心を砕いた。
「地元のメンバーの状況は、小さい頃からつながりがある地区の皆さんがよくご存じだし、転入してくるメンバーの把握も早い。地区部長から直接電話をいただいて、男子部を訪問させていただくことが増えていきました」
松下幸正圏長も語る。「今の男子部を取り巻く社会的環境は、昔とはまるで違う。『俺たちが若い頃は……』とは絶対に言わず、サポートに徹してきました」
「地域で青年を育てる」という雰囲気がつくられ、若いメンバーへ、こまやかな励ましの手が差し伸べられていった。
今回、総県で最も多くのリーダーを輩出した宮崎希望圏。2年前、永友雅也さんが圏男子部長に就任した当時は、20代で会合に参加するメンバーは、ほとんどいない状況だった。「会合を開いても、来るのは同じ人だけ。このままでは若いメンバーを育てることはできないと感じていました」
しかし、男子部だけでは手が回らない。そこで力となったのが、黄金柱・壮年部との連携だ。男子部同士だけでなく、壮年の幹部とも「訪問・激励」に歩いた。また、女性部との連携にも心を砕いた。
「地元のメンバーの状況は、小さい頃からつながりがある地区の皆さんがよくご存じだし、転入してくるメンバーの把握も早い。地区部長から直接電話をいただいて、男子部を訪問させていただくことが増えていきました」
松下幸正圏長も語る。「今の男子部を取り巻く社会的環境は、昔とはまるで違う。『俺たちが若い頃は……』とは絶対に言わず、サポートに徹してきました」
「地域で青年を育てる」という雰囲気がつくられ、若いメンバーへ、こまやかな励ましの手が差し伸べられていった。
永友さん(右から2人目)が宮崎希望圏の友と。「メンバーの仲の良さが誇りです」(宮崎文化会館で)
永友さん(右から2人目)が宮崎希望圏の友と。「メンバーの仲の良さが誇りです」(宮崎文化会館で)
相手のペースを尊重する
相手のペースを尊重する
9月に地区リーダーになった川井竜二郎さんも、「引っ越してすぐに、永友さんと地区部長が来てくれた」と話す。当時、就職したばかりで職場の人間関係に悩んでいた。「とにかく話を聞いてくれて。そのことが支えになりました」
永友圏男子部長がメンバーと接する際、大切にしたのは、「相手の話を聞くこと」、そして「相手のペースを尊重すること」だ。決して無理強いはしない。何度も足を運びながら、人間関係をつくってきた。「いきなり会合に誘っても、“負担”でしかない。彼らのペースで活動に参加してもらえるように、気を付けてきました」
同じく地区リーダーになった鴨林昂汰さんは、「接客業で働いていることもあって、先輩たちの誠実な振る舞いから学ぶことが多いです」と話す。
どこまでもメンバーに合わせ、寄り添う中で、「何でも語り合える関係をつくってきました」と永友さん。今、宮崎希望圏の活動者の半分以上は20代だ。若いメンバーは口をそろえる。「男子部は、“家族”に近い感じ。友達に言えないような悩みでも相談できる。人間として成長できるところが学会活動の魅力です」
9月に地区リーダーになった川井竜二郎さんも、「引っ越してすぐに、永友さんと地区部長が来てくれた」と話す。当時、就職したばかりで職場の人間関係に悩んでいた。「とにかく話を聞いてくれて。そのことが支えになりました」
永友圏男子部長がメンバーと接する際、大切にしたのは、「相手の話を聞くこと」、そして「相手のペースを尊重すること」だ。決して無理強いはしない。何度も足を運びながら、人間関係をつくってきた。「いきなり会合に誘っても、“負担”でしかない。彼らのペースで活動に参加してもらえるように、気を付けてきました」
同じく地区リーダーになった鴨林昂汰さんは、「接客業で働いていることもあって、先輩たちの誠実な振る舞いから学ぶことが多いです」と話す。
どこまでもメンバーに合わせ、寄り添う中で、「何でも語り合える関係をつくってきました」と永友さん。今、宮崎希望圏の活動者の半分以上は20代だ。若いメンバーは口をそろえる。「男子部は、“家族”に近い感じ。友達に言えないような悩みでも相談できる。人間として成長できるところが学会活動の魅力です」
北九州総県・八幡西本陣区
新しい青年が地区の希望に
北九州総県・八幡西本陣区
新しい青年が地区の希望に
北九州総県・八幡西本陣区男子部の活動者会に集まったニューパワーたち(北九州文化講堂で)
北九州総県・八幡西本陣区男子部の活動者会に集まったニューパワーたち(北九州文化講堂で)
池田大作先生が九州に贈った指針「常に先駆の九州たれ」。この指針を胸に、北九州総県・八幡西本陣区の松本直也男子部長は「どうすれば区が発展するか」を真剣に祈り、本年9月、新たに任命されたニューパワー(地区幹部、ニュー・リーダー)10人と共に訪問・激励に挑んできた。
池田大作先生が九州に贈った指針「常に先駆の九州たれ」。この指針を胸に、北九州総県・八幡西本陣区の松本直也男子部長は「どうすれば区が発展するか」を真剣に祈り、本年9月、新たに任命されたニューパワー(地区幹部、ニュー・リーダー)10人と共に訪問・激励に挑んできた。
会合は月1の「区活動者会」のみ
会合は月1の「区活動者会」のみ
松本男子部長は8月、新たに任命となった部幹部以上のリーダーと「ビジョン会議」を行い、活動方針を抜本的に見直した。
「とにかく訪問・激励する時間を増やそう!」と、打ち合わせや部長会などは行わず、会合は月1回の「区活動者会」のみとすることに決めた。「取り組みの確認や情報の共有は、活動者会の終了後や訪問・激励の途中でもできる。皆で、メンバーの励ましに徹し、誰かと一緒に活動者会に参加しようと呼びかけました」と松本男子部長。
また、「共に励ましに歩く実践の中に、人材育成がある」と、ニューパワーと部幹部以上のリーダーがペアになっての訪問運動を徹底した。
松本男子部長は8月、新たに任命となった部幹部以上のリーダーと「ビジョン会議」を行い、活動方針を抜本的に見直した。
「とにかく訪問・激励する時間を増やそう!」と、打ち合わせや部長会などは行わず、会合は月1回の「区活動者会」のみとすることに決めた。「取り組みの確認や情報の共有は、活動者会の終了後や訪問・激励の途中でもできる。皆で、メンバーの励ましに徹し、誰かと一緒に活動者会に参加しようと呼びかけました」と松本男子部長。
また、「共に励ましに歩く実践の中に、人材育成がある」と、ニューパワーと部幹部以上のリーダーがペアになっての訪問運動を徹底した。
訪問・激励の中に「成長」がある
訪問・激励の中に「成長」がある
森田夕稀さんは、9月に新たに地区リーダーになった。早速、先輩と一緒に、メンバー宅へ。「初めて会う人といきなり話すなんて、それまでの人生で経験したこともない。正直、最初は嫌でしたけど、先輩たちが“極意”を教えてくれて」
会った時の「声かけの言葉」から、趣味や共通の話題など相手の話を聞き出す会話術などなど。「それって、自分の人生にとっても大切な力だなと思って」と森田さん。
最初は失敗の連続だったが、それでも先輩が横でサポートしてくれ、何度もメンバー宅に足を運んだ。持病がある森田さんは、同じく病気に悩むメンバーと打ち解け、自らの信仰体験などを自然と話すように。メンバーは活動者会に参加してくれるようになった。
鈴木勝浩さん(地区副リーダー)も任命後、挑戦を始めた。生まれながらの聴覚過敏があり、人とのコミュニケーションが苦手だった。「家族としか会話できないくらいでした」
それでも先輩たちの温かな励ましを受け、訪問・激励に回るように。「先輩方は家族以上に僕を思いやってくれて。少しずつ自信が持てるようになりました」
今では、メンバーに会っても、自分から声をかけ、活動者会では皆の前で話ができるようになった。「最近は座談会の司会もさせていただいています」
八幡西本陣区では、ニューパワーたちの奮闘を紹介する「ニューパワーニュース」を皆で共有してきた。自身の心境の変化や少しの成長など、さまざまなエピソードを各本部でまとめて発信。「ニューパワーカップ」と題して、最も多くのエピソードを報告した本部を表彰しながら、皆で喜びを分かち合ってきた。
森田夕稀さんは、9月に新たに地区リーダーになった。早速、先輩と一緒に、メンバー宅へ。「初めて会う人といきなり話すなんて、それまでの人生で経験したこともない。正直、最初は嫌でしたけど、先輩たちが“極意”を教えてくれて」
会った時の「声かけの言葉」から、趣味や共通の話題など相手の話を聞き出す会話術などなど。「それって、自分の人生にとっても大切な力だなと思って」と森田さん。
最初は失敗の連続だったが、それでも先輩が横でサポートしてくれ、何度もメンバー宅に足を運んだ。持病がある森田さんは、同じく病気に悩むメンバーと打ち解け、自らの信仰体験などを自然と話すように。メンバーは活動者会に参加してくれるようになった。
鈴木勝浩さん(地区副リーダー)も任命後、挑戦を始めた。生まれながらの聴覚過敏があり、人とのコミュニケーションが苦手だった。「家族としか会話できないくらいでした」
それでも先輩たちの温かな励ましを受け、訪問・激励に回るように。「先輩方は家族以上に僕を思いやってくれて。少しずつ自信が持てるようになりました」
今では、メンバーに会っても、自分から声をかけ、活動者会では皆の前で話ができるようになった。「最近は座談会の司会もさせていただいています」
八幡西本陣区では、ニューパワーたちの奮闘を紹介する「ニューパワーニュース」を皆で共有してきた。自身の心境の変化や少しの成長など、さまざまなエピソードを各本部でまとめて発信。「ニューパワーカップ」と題して、最も多くのエピソードを報告した本部を表彰しながら、皆で喜びを分かち合ってきた。
座談会へ主体的に参加
座談会へ主体的に参加
活動者会、訪問・激励に加え、男子部として、ニューパワーに徹底して訴えてきたのが、「座談会への参加」だ。
「ニューパワーには座談会の運営に積極的に関わっていこうと語っています。壮年・女性部の皆さんと自分から連携を取り合って、企画を考えるなど主体的に取り組んでいく中にこそ、成長があると思うんです」と松本男子部長。何よりも、新しい青年が立ち上がることが、地区の「希望」になると実感している。
八幡西本陣区の男子部の取り組みは、これまでの戦いを急激に変えたわけではない。一人一人が活動に意味と歓喜を見いだせるよう、「戦い方をシンプルにしただけ」と松本さんは語る。
これまでの取り組みによって、区活動者会には常に15人以上が参加。その半数が20代だ。メンバーに聞くと、「自分を認めてくれる居場所になっています」「同世代と楽しく話せて成長できる場所」と胸を張る。八幡西本陣区は、これからも、若いメンバーと共に戦い、共に成長の節を刻んでいく。
活動者会、訪問・激励に加え、男子部として、ニューパワーに徹底して訴えてきたのが、「座談会への参加」だ。
「ニューパワーには座談会の運営に積極的に関わっていこうと語っています。壮年・女性部の皆さんと自分から連携を取り合って、企画を考えるなど主体的に取り組んでいく中にこそ、成長があると思うんです」と松本男子部長。何よりも、新しい青年が立ち上がることが、地区の「希望」になると実感している。
八幡西本陣区の男子部の取り組みは、これまでの戦いを急激に変えたわけではない。一人一人が活動に意味と歓喜を見いだせるよう、「戦い方をシンプルにしただけ」と松本さんは語る。
これまでの取り組みによって、区活動者会には常に15人以上が参加。その半数が20代だ。メンバーに聞くと、「自分を認めてくれる居場所になっています」「同世代と楽しく話せて成長できる場所」と胸を張る。八幡西本陣区は、これからも、若いメンバーと共に戦い、共に成長の節を刻んでいく。