迷路の中で「チーズ」を探す2匹のネズミと2人の小人。彼らは自分たちのやり方で好みのチーズを大量に発見し、毎日それを食べて幸せに暮らしていた▼ある日、いつもあったはずのチーズが消えてしまう。嘆く小人を尻目に、ネズミは即座に行動を開始。小人の1人は事態を受け入れられずにいたが、もう1人は現実を直視し、やがて新しいチーズを求めて迷路へ出発する▼状況の変化にどう立ち向かうか。その教訓を示した世界的ベストセラー『チーズはどこへ消えた？』（スペンサー・ジョンソン著、扶桑社）。今年は同書が日本で出版されて25年に当たる。続編の『迷路の外には何がある？』と合わせ、今なお広く読まれているのは、避けられない変化への対応に多くの人が悩んでいるからだろう▼何であれ、過去の成功体験をなぞり、同じことを繰り返すほうが安心だし、楽ではある。だが常識や当たり前は、時代とともに変わる。その変化を「人ごと」と思うのか。「わがこと」と捉えるのか。同じ生きるならば、自らの経験や価値観を更新し続ける人生でありたい▼環境でも誰かでもなく、まず自分が変わる。それが私たちの目指す「人間革命」の生き方だ。信心とは、限りない向上の異名である。（仁）

　迷（めい）路（ろ）の中で「チーズ」を探（さが）す2匹（ひき）のネズミと2人の小（こ）人（びと）。彼らは自分たちのやり方で好（この）みのチーズを大量に発見し、毎日それを食べて幸せに暮（く）らしていた▼ある日、いつもあったはずのチーズが消えてしまう。嘆（なげ）く小人を尻（しり）目（め）に、ネズミは即（そく）座（ざ）に行動を開始。小人の1人は事（じ）態（たい）を受け入れられずにいたが、もう1人は現実を直（ちょく）視（し）し、やがて新しいチーズを求めて迷路へ出発する▼状（じょう）況（きょう）の変化にどう立ち向かうか。その教（きょう）訓（くん）を示した世界的ベストセラー『チーズはどこへ消えた？』（スペンサー・ジョンソン著、扶桑社）。今年は同書が日本で出版されて25年に当たる。続編の『迷路の外には何がある？』と合わせ、今なお広く読まれているのは、避（さ）けられない変化への対応に多くの人が悩（なや）んでいるからだろう▼何であれ、過去の成功体験をなぞり、同じことを繰（く）り返（かえ）すほうが安心だし、楽ではある。だが常識や当たり前は、時代とともに変わる。その変化を「人ごと」と思うのか。「わがこと」と捉（とら）えるのか。同じ生きるならば、自らの経験や価値観を更（こう）新（しん）し続ける人生でありたい▼環（かん）境（きょう）でも誰（だれ）かでもなく、まず自分が変わる。それが私たちの目指す「人間革命」の生き方だ。信心とは、限りない向上の異（い）名（みょう）である。（仁）