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〈ミュージカル〉 この世界の片隅に 2024年3月21日

  • 5月9日(木)から全国9都市で
左から桜井玲香、村井良大、大原櫻子、昆夏美、海宝直人、平野綾
左から桜井玲香、村井良大、大原櫻子、昆夏美、海宝直人、平野綾

 世界初演となるミュージカル「この世界の片隅に」が、5月9日(木)からの東京公演を皮切りに全国9都市で上演される。原作は、こうの史代の同名漫画で、太平洋戦争下の広島・呉市で暮らす市井の人々の様子が細やかに描かれている。楽曲は、約10年ぶりに日本での活動を再開するアンジェラ・アキが担当。過日の製作発表に、ヒロイン・浦野すずを演じる昆夏美と大原櫻子(Wキャスト)、すずの夫・北條周作役の海宝直人と村井良大(同)、脚本・演出を担う上田一豪らが登壇した。
(記事=木村英治、写真=宮本光二)
 
 

◆戦時下で暮らす人々の心の機微を描く物語

 「この世界の片隅に」は、戦時下のつつましい日々を過ごす人々の心を丁寧に描き、生きることの尊さや、その美しさが胸に迫る名作だ。これまでも、アニメ映画や実写ドラマなど、さまざまな形で届けられてきた。

 すず役の昆は、「ミュージカル化ということで、どんな新しい、すてきな化学反応が生まれるのか楽しみ」と期待を寄せ、大原は「日本人として大きな責任と覚悟を持って臨みたい」と気を引き締めた。

 脚本を書く際に気を付けたことを問われた上田は、「戦争を描きながらも、日常に暮らす人々の心の機微が繊細に描かれている作品なので、原作にいかに迫るかということを熟考しました。これは、誰かの特別な話ではなく、私たち一人一人の物語なんだと思います」と説明した。

昆夏美
昆夏美

 役柄について、昆は「すずさんは、不器用で温かくてかわいらしい人だなと。一瞬一瞬を素直に感じていた彼女のことを、稽古を通してもっと深く理解できたら」と明かす。

一方、大原は作品の印象について「脚本を読んだ時、感動して文字が見えなくなるくらい涙が止まらなかったです。曲も素晴らしいし、それを歌える喜びを感じています」と声を弾ませた。

大原櫻子
大原櫻子

日本で上演されるミュージカルの多くが海外発の作品。そんな中、日本で生まれた作品が、世界で初めてミュージカル化されることに、キャスト陣、制作陣ともに喜びもひとしおのよう。

 周作役の海宝は「作品の力が素晴らしいですし、キャストもクリエーターの皆さんもすばらしい方々です。皆さんとミュージカル版をつくれることは、本当に幸せで光栄なこと」と感慨深げ。

村井は「原作の持っているメッセージを大切にしながら、ミュージカルとして一体どんな作品になるのか、ワクワクしています。日本を代表する作品に仕上がれば」と意気込んだ。
 
 最後にヒロインの二人が今作の魅力を語り、会見を結んだ。

 大原「音楽の力やいろんな演出によって見やすくなり、老若男女問わず、愛される作品になったらいいなと思っています」

 昆「人とのつながりや、ささやかな幸せが、丁寧に描かれた作品です。皆さまの心にまっすぐに届く作品になっていければと願っています」
 
 

◆アンジェラ・アキのコメント

 元々好きだった原作が、上田さんの脚本を読む中で、このように舞台化されるのかと感動しました。せりふとともに音も聞こえてくるような、カラフルで分かりやすい脚本でした。一つずつのシーンに向き合い、上田さんと細かいやり取りをさせていただきながら、(1年ほどで30曲近い曲を)全身全霊をかけて作りました。

公演の詳細はこちら

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