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〈インタビュー〉 武田鉄矢さん「武田鉄矢とゆく~激動の昭和100年に贈る言葉」 2025年6月26日

  • BSテレ東 6月27日(金) 午後7時
昭和を語り継いでいく それが自分の使命です
武田鉄矢さん
武田鉄矢さん

 BSテレ東のバラエティー番組「武田鉄矢の昭和は輝いていた」の特別編として、「武田鉄矢とゆく~激動の昭和100年に贈る言葉」を、6月27日(金)午後7時から放送する。過日、同番組の合同取材会が行われ、MCを務める武田さんが番組への思いを語った。

 ――12年前から始まった「武田鉄矢の昭和は輝いていた」は、昭和という時代を懐かしみつつ、その魅力を“再発掘”する番組です。
 
 最初、私は番組のタイトルがあまり好きではなくて。自分の中に“本当に輝いていたのか?”という疑問があったんです。でも、改めて昭和という時代を振り返ってみると、昭和の中に生きて去っていった人たちは、みんな、その後ろ姿がいいんですよね。美空ひばり、石原裕次郎、長嶋茂雄……。ですので、“昭和の見立て直し”を、この番組でしたいなと。そういう夢を、今、持っています。
 
 ――特に、“後ろ姿”が印象的だった人はどなたですか?
 
 (美空)ひばりさんですね。彼女のオーラは、とにかくすごくて、私どもにとって“日本歌謡界のラスボス”のような存在でした。この人を打ち倒さない限り(笑)、新しい音楽はできないとも思っていました。
 
 数十年ほど前、ある音楽番組で、ひばりさんと共演したことがあって。ソロで彼女が歌った時、曲のイントロが少し速かったんです。彼女は音楽を止めさせて、「私の歌はね、初めて曲を聴いてくれた人たちに届けた(リリース当時の)リズムで歌わないと駄目なの。ごめんね、元の遅いテンポでお願い。これが私の歌だったらいいんだけれど、これ“ひばりの歌”なの」っておっしゃったんです。
 
 ――と言いますと?
 
 「この人、命がけだな」と感じて。そこには、「歌手・美空ひばり」の歌は、その時代の、あの時のリズムのままでないと駄目なんだという“一つの時代を担う”覚悟があった。
 
 その後、彼女が生前に歌っていた姿をテレビで拝見した時、私は(彼女の)大事なものを見落としていたんじゃないかと思ったんです。この人の本質は、“日本歌謡界のラスボス”でも何でもなくて、真摯に戦後・昭和を背負って黙々と歩き続けた“日本歌謡界の象徴”なのではないかと。
 
 ――昭和のスタートから100年目を迎え、この番組への思いを聞かせてください。
 
 まだ私が20代だった頃は、ライバルがたくさんいて。そんな激烈な歌謡界を生き抜いてきたんですけど、いま振り返ってみると、あの頃は良い作品が多かった気がします。どのシンガー・ソングライター、作詞家、作曲家も渾身の力を込めて日本の歌謡曲を作って、日本の文化を盛り上げ、支えていた。
 
 番組では、それを一つ一つ取り上げ、検証して、彼ら、彼女たちに喝采を送りたいと思っています。戦前・戦後を通して、昭和という時代から築き上げてきたものを、令和の人たちに語り継いでいく。それが自分の使命だと思っています。

◆見どころ

 本年は、昭和元年から100年目。その節目を飾る今回は、武田さん自らが番組初のロケを行い、昭和の痕跡を訪ね歩く。「昭和元年から終戦」「戦後~高度成長期」「昭和40年代以降の成熟期」の三つのテーマを設け、当時の流行歌とともに、昭和とは何だったのかを振り返る。東京の下町に残る防空壕や、GHQ(連合国軍総司令部)の最高司令官だったマッカーサーの執務室などを訪れる他、岡本太郎と石原裕次郎の対談映像も公開する。ナレーターはナイツの塙宣之。

武田さんがヘリコプターに乗り込み、東京上空から解説を行う場面も ©BSテレ東
武田さんがヘリコプターに乗り込み、東京上空から解説を行う場面も ©BSテレ東

【記事・写真】松浦伸二
 
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