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〈インタビュー〉 柄本明さん出演 映画「レンタル・ファミリー」 2026年2月26日

  • 2月27日(金)から全国公開

 映画「ザ・ホエール」(2022年)で米アカデミー賞主演男優賞に輝いたブレンダン・フレイザーさんが主演する、日本を舞台にしたハリウッド映画「レンタル・ファミリー」が、2月27日(金)から全国公開される。共演の柄本明さんに作品の見どころを尋ねると、飾り気のない“柄本節”が次々と飛び出した。

老俳優の長谷川喜久雄を演じる柄本明さん
老俳優の長谷川喜久雄を演じる柄本明さん
◆“生きている証し”を日々感じながら

 ――フレイザーさんとは初共演ですね。どのような印象を受けましたか?

 もちろん芝居も素晴らしいし、人間としてもすてきな俳優です。体も大きいけど、心も大きい。その優しさがそのまま役柄に平行移動するように、すっとフィリップという役に溶け込んでいました。

 僕は英語が話せないし、彼も日本語は話せません。そこで逆に絆のようなものが生まれて、目と目で通じ合えましたね。幸せな撮影でしたよ。

©2026 Searchlight Pictures.All Rights Reserved.
©2026 Searchlight Pictures.All Rights Reserved.

 ――世間から忘れられつつある老俳優を演じましたが、その行動から学んだり、共感したりするところはありましたか?

 結構そういう質問を受けますが、別に共感も何もないんですよ。与えられた本を読むというのが僕の仕事(笑)。読むといっても、実際はうまく言えない。だって、その人間じゃないし、フィクションなんだから。

 こんな言い方をすると、どうこう言う人もいるけど、正解はないわけだからね。正解を求め過ぎてしまう、今の日本の教育は良くないと思う。インタビューでいい話を膨らませたいという気持ちも分かるけど、そういう言い方しかできないな(笑)。

 ――本作では、「レンタル家族」というサービスによって生まれる、血縁を超えるような強い絆が描かれています。

 こんな商売が成り立っているなんて、思いもよらなかったですよ。レンタルといっても“一緒の時間”を共有することで、だんだん心が近づいて、家族のような存在になっていくんでしょうね。

 家族というのは一番大切なものです。いろんな環境の家庭があると思いますが、そう言えること自体が幸せなんじゃないですかね。

インタビューに答える柄本さん
インタビューに答える柄本さん

 ――主役でなくても、その場の空気を一変させる、いぶし銀の演技に圧倒されます。

 ありがとうございます。何年やっても人に見られるのは恥ずかしい。羞恥心のない人が芝居をしたら“見せびらかし”のようになっちゃう気がします。緊張がなくなったら俳優を辞めたほうがいいですね(笑)。場数を踏んで慣れていくってこともあるけど、やっぱり緊張するのは、生きていることの証しなんだと思います。

 ――最後に、本作のアピールをお願いします。

 自分の出ている映画を宣伝するって厚かましいし、ちょっと心苦しいな。何だろうね、よかったら見てくださいってなもんですよ。
 

◆編集後記

 独特な受け答えに戸惑いながらも、日本を代表するベテラン俳優の奥深さを肌で感じるインタビューだった。

 写真撮影で「足を組めますか」とお願いすると、「ん? 足……」とけげんな表情を。一瞬、場が凍りついたが、いたずらっぽい笑みで「組めますよ」と言葉をこぼすと、張り詰めた空気が一気に和らいだ。

 貫禄と柔らかさが同居する、唯一無二の存在感を、ぜひスクリーンで味わってほしい。

◆プロフィル

 えもと・あきら 1948年11月3日生まれ、東京都出身。76年に「劇団東京乾電池」を結成し、座長を務める。98年、映画「カンゾー先生」で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞に輝く。以降、さまざまな映画賞を受ける。舞台やテレビドラマにも多数出演し、2011年に紫綬褒章を、19年には旭日小綬章を受章。

◆公開に先立ち記者会見を開催
(前列左から時計回りに)HIKARI監督、平岳大、山本真理、柄本、シャノン、フレイザー
(前列左から時計回りに)HIKARI監督、平岳大、山本真理、柄本、シャノン、フレイザー

 映画公開に先立ち、東京都内で行われた記者会見に、HIKARI監督とフレイザー、柄本ら出演者が登壇した。
 フレイザーは「25年前に来日した時から、ひそかに日本を舞台にした映画に出たいという夢を持っていました。その意味でも、この作品に出合えたことをうれしく思っています」と感慨深く語った。
 劇中で、フィリップがレンタルされた父親役として接する少女・美亜を演じたゴーマン シャノン 眞陽は、フレイザーとの共演を振り返り、「夢みたいでした。優しくて、本当に親戚のおじさんみたい(笑)。日本から帰っちゃうのが寂しいです」と名残惜しさをにじませた。
 HIKARI監督は、作品に込めた思いについて「国籍や肌の色が違っても、人々の心をつなげられるような映画製作を目指しました。ますます世界が混迷を深める中、作品を通して、本当の家族ではなかったとしても仲間になれる、つながれるということを皆さんに伝えたいです」とアピールした。

【記事】鈴木政己 【メイン写真】梅津賢太郎

◆ストーリー

 東京で孤独に暮らすアメリカ人俳優のフィリップ(フレイザー)。人生に行き詰まっていた彼は、ひょんなことから「レンタル・ファミリー会社」で働くことになる。

 そこでは、見知らぬ人々の要望に応じて、夫や父親、友人など、さまざまな役を“俳優”として演じることに。そのうち彼は、老俳優・長谷川喜久雄(柄本)らとの出会いを通して、想像もしなかった人生を体験し始める。

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