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〈インタビュー〉 主演/監督 中村雅俊さん 映画「五十年目の俺たちの旅」 2026年1月8日

  • 1月9日(金)から全国公開

 1975年10月にスタートした連続ドラマ「俺たちの旅」は、“カースケ”(中村雅俊)、“オメダ”(田中健)、“グズ六”(秋野太作)が繰り広げる熱い青春群像劇として、当時の若者たちを熱狂させた。その高い話題性から、彼らの人生の節目ごとにスペシャルドラマ化されてきたが、このたび、初の映画版として「五十年目の俺たちの旅」が、1月9日(金)から全国公開される。主演で監督の中村雅俊さんに同作について聞いた。

誰かの理想像でなく自分らしさ大事に
中村雅俊さん
中村雅俊さん
◆主演しながらの監督業

 ――今作は22年ぶりの続編ですね。主演であり、映画初監督も務められました。

 正直言って、“監督業というのは、これだけ大変なのか”と最後の最後まで感じていました。全ての決定権があるので、決めなきゃいけないことは細部にわたって多いし、演出で判断に迷うことも結構あって。撮影が終わってからも編集作業で、ずっと考え続けて、(作品を)通しで100回以上は見たかな。まさに“四六時中”でした。
 

 ――脚本家の鎌田敏夫さんからの監督オファーだったそうですね。ストーリーはどのように紡がれたのですか?
 最初、台本はなく、鎌田さんの頭の中にだけ構想があって。それを鎌田さんとプロデューサーと自分の三人で、あーでもない、こーでもないと意見を戦わせながら具現化していきました。

 今、当時(50年前)の「俺たちの旅」を改めて見ると結構、面白いなと(笑)。あの“バカばっかり”をやっていた芝居を、年配になった我々がどう表現するかは悩みましたね。昔のシーンを回想で入れながら、面白いだけじゃなくて、ジーンとくるシーンや考えさせる場面を試行錯誤しながらつないでいきました。

◆はやり廃りのないテーマ

 ――これまでのシリーズでもそうでしたが、カースケは時に眼力が宿り、心のひだに触れる力強いせりふを放ちます。

 彼は、怒るタイミングで、心に刺さるような結構良いことを言うんです(笑)。感動するシーンもそうだし、世の中にあらがっている姿も、それはそれで共感してもらうことが多かった。

 「俺たちの旅」が世間に受けた理由に、100年前も50年前も今も、そうであるように、人を好きになること、友情や家族の問題、人生をいかに生きるか――そういう普遍のテーマを扱っていたこともあるかと思います。いつの時代にあっても同じように皆が考える。それは真理とも言えます。はやり廃りがない。そういうものを割と正面から捉えていたので、今回もそれが見せられたらいいなと思います。

◆今を大事に生きる

 ――デビューしてすぐに俳優・歌手としてスターダム(人気スターの地位)に駆け上がり、50年以上たった今なお、第一線で活躍中です。振り返るといかがですか。

 俳優をしながら合間にコンサートという感じで、ずっとやっていましたね。でも駆け出しだったので、先のことなんて考えてもいなかったし、先が見えない真っ暗な道を歩いている感じだったかなー。芸能界って1年後、2年後さえも明確じゃないところもあるので。だからこそ、“今”を大事にしていました。

 今、何をやらなければいけないのか。その課題を見つけて毎日、挑んでいく。自分の中では、充実していたんだと思います。昔から“挑戦したいことを後回しにしない”という気持ちがありましたが、今も同じ。いつかやるとか、来年にしようとか、そういう生き方じゃないんです。

◆同世代へのアドバイス

 ――同世代の方へ向けて、アドバイスをお願いします。

 中高年ともなれば、いろんな場面で「ベテラン」として見られるようになりますよね。と同時に、後輩世代が抱く先輩像を突き付けられる(笑)。俺ら役者で言えば、NGを出さず芝居がしっかりしていて、存在感を示しているみたいな。そうなると、先輩として、その期待を裏切りたくないみたいな気持ちが芽生えるものです。そういった見えないものとの“戦い”があると思います。

 でも、それを意識しすぎて自分をダメにしたり、崩れていったりする場合がある。「先輩だから」じゃなくて、誰にでも歩んできた足跡がちゃんとあるわけだから、誰かがつくった理想像の通りではなく、これまでの自分の歩みと、自分らしさを大事にしてほしいですね。やってきたことへの誇り、自信を持ってください。強気でいきましょう。

■プロフィル

 なかむら・まさとし 1951年2月1日生まれ、宮城県出身。73年、大学在学中、文学座附属演劇研究所に入所。翌年、ドラマ「われら青春!」の主役に抜てきされ、俳優デビュー。挿入歌「ふれあい」で歌手デビューも果たし、大ヒットする。現在までに連続ドラマの主演数は34本、毎年行ってきたコンサートは1600回を超える。

【記事】木村英治 【写真】伊野光

■ストーリー
©「五十年目の俺たちの旅」製作委員会
©「五十年目の俺たちの旅」製作委員会

 カースケ(津村浩介=中村、写真㊥)と、大学時代の同級生・オメダ(神崎隆夫=田中、同㊨)、カースケの先輩・グズ六(熊沢伸六=秋野、同㊧)の3人は70代となり、付き合いは既に50年を過ぎている。カースケは町工場の社長、オメダは鳥取・米子市長、グズ六は介護施設の理事長となり、それぞれ平穏な日々を送っていた。
 ある日、カースケの工場にオメダがやってくる。カースケは従業員に、市長のオメダを誇らしげに紹介するが、当人のオメダは思い詰めた様子で立ち去ってしまう。後日、その工場で、ある事件が起きる。
 

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