〈男子第75回全国高等学校駅伝競走大会〉　関西創価が負けじ魂の力走 〈男子第75回全国高等学校駅伝競走大会〉　関西創価が負（ま）けじ魂（だましい）の力走 2024年12月23日

• 前回を上回る33位でゴール
• 前回を上回る33位でゴール

　師走の京都・都大路を駆ける男子第75回全国高等学校駅伝競走大会（全国高校駅伝）が22日、京都市のたけびしスタジアム京都発着（7区間＝42・195キロ）で開催された。大阪府代表の関西創価高校（交野市）は2時間9分5秒で、出場58校中33位に入った。

　師走（しわす）の京都・都（みやこ）大（おお）路（じ）を駆（か）ける男子第75回全国高等学校駅伝競走大会（全国高校駅伝）が22日、京都市のたけびしスタジアム京都発着（7区間＝42・195キロ）で開（かい）催（さい）された。大阪府代表の関西創価高校（交（かた）野（の）市）は2時間9分5秒で、出場58校中33位に入った。

関西創価高校が6年ぶりに出場を果たした全国高校駅伝。エース級がしのぎを削る「花の1区」で田村選手（中央）が粘りの走りを見せた

関西創価高校が6年ぶりに出場を果たした全国高校駅伝。エース級がしのぎを削る「花の1区」で田村選手（中央）が粘りの走りを見せた

　「自信をもってオーダーを組めました」
　
　北川竜之助監督は、憧れの全国高校駅伝に臨む選手たちを、全幅の信頼と満開の笑顔で送り出した。
　
　関西創価にとって、6年ぶり2度目の出場となる舞台。先月の大阪予選会では悪天候による再レース実施など困難な状況に直面したが、一人一人が負けじ魂を燃やして、全国の切符をつかみ取った。
　
　そして迎えた当日。肌を刺すような寒風が吹きつける中、午前に降った雨は上がり、レース開始が近づくにつれ、陽光が都大路を照らし出す。
　
　午後0時半、観衆の興奮と熱気に包まれて号砲が響き、58校が一斉にスタートした。

　「自信をもってオーダーを組めました」
　
　北川竜（りゅう）之（の）助（すけ）監（かん）督（とく）は、憧（あこが）れの全国高校駅伝に臨（のぞ）む選手たちを、全（ぜん）幅（ぷく）の信（しん）頼（らい）と満開の笑顔で送り出した。
　
　関西創価にとって、6年ぶり2度目の出場となる舞（ぶ）台（たい）。先月の大阪予選会では悪天候による再レース実（じっ）施（し）など困（こん）難（なん）な状（じょう）況（きょう）に直面したが、一人一人が負（ま）けじ魂（だましい）を燃やして、全国の切（きっ）符（ぷ）をつかみ取った。
　
　そして迎（むか）えた当日。肌（はだ）を刺（さ）すような寒風が吹（ふ）きつける中、午前に降（ふ）った雨は上がり、レース開始が近づくにつれ、陽光が都大路を照（て）らし出す。
　
　午後0時半、観（かん）衆（しゅう）の興（こう）奮（ふん）と熱気に包まれて号（ごう）砲（ほう）が響（ひび）き、58校が一（いっ）斉（せい）にスタートした。

1区・田村選手㊧から2区の志田選手にタスキリレー

1区・田村選手㊧から2区の志田選手にタスキリレー

　関西創価のユニホームは、創価大学駅伝部から受け継いだ赤と青のストライプ柄。最長区間の1区を走る田村幸太選手（2年）は、全国トップクラスのランナーが集う先頭集団に、落ち着いた表情で付いていく。
　
　レースは、日本選手の区間最高記録が出るハイペースの展開に。中盤で前との差が開いても、北川監督が「最後まで我慢できるのが幸太の強み」と評する粘りを見せ、24位で2区・志田蒼生選手（3年）につないだ。

　関西創価のユニホームは、創価大学駅伝部から受（う）け継（つ）いだ赤と青のストライプ柄（がら）。最長区間の1区を走る田村幸太選手（2年）は、全国トップクラスのランナーが集う先頭集団に、落ち着いた表情で付いていく。
　
　レースは、日本選手の区間最高記録が出るハイペースの展（てん）開（かい）に。中（ちゅう）盤（ばん）で前との差が開いても、北川監督が「最後まで我（が）慢（まん）できるのが幸太の強み」と評する粘（ねば）りを見せ、24位で2区・志田蒼（そ）生（う）選手（3年）につないだ。

順位を一つ押し上げた2区・志田選手。主将の執念の走りがチームに勇気を与えた

順位を一つ押し上げた2区・志田選手。主将の執念の走りがチームに勇気を与えた

　留学生をはじめ、各校のスピードランナーがそろった2区。大阪予選会以降、調子を落としていた志田選手は一時期、メンバー入りも危ぶまれた。本番に向けて調整を重ね、この日は目標タイムを大きく上回る快走。順位を一つ上げ、主将としての意地を見せた。

　留学生をはじめ、各校のスピードランナーがそろった2区。大阪予選会以（い）降（こう）、調子を落としていた志田選手は一時期、メンバー入りも危（あや）ぶまれた。本番に向けて調整を重ね、この日は目標タイムを大きく上回る快走。順位を一つ上げ、主（しゅ）将（しょう）としての意地を見せた。

アップダウンやカーブが多い3区を駆け抜ける森田清選手

アップダウンやカーブが多い3区を駆け抜ける森田清選手

　アップダウンが続く3区に挑んだ森田清選手（3年）は、速さと粘り強さを求められるコースで必死に腕を振り、26位で4区・藤田圭悟選手（3年）へタスキリレー。

　アップダウンが続く3区に挑（いど）んだ森田清（きよし）選手（3年）は、速さと粘（ねば）り強さを求められるコースで必死に腕（うで）を振（ふ）り、26位で4区・藤田圭（けい）悟（ご）選手（3年）へタスキリレー。

チーム内で最上位の区間21位だった4区・藤田選手。副主将として意地の走りが光った

チーム内で最上位の区間21位だった4区・藤田選手。副主将として意地の走りが光った

　エース級の実力を持つ藤田選手は、大舞台でも安定した走りで順位をキープ。チームに勢いを呼び込んだ。

　エース級の実力を持つ藤田選手は、大（おお）舞（ぶ）台（たい）でも安定した走りで順位をキープ。チームに勢いを呼（よ）び込（こ）んだ。

1年生の今村選手㊨が懸命に走り、6区・眞岩選手へタスキリレー

1年生の今村選手㊨が懸命に走り、6区・眞岩選手へタスキリレー

　5区は1年生で唯一のエントリーとなった今村和雄選手。先輩から託されたタスキの重みを感じつつ、前との差を詰めようと走り抜き、28位で中継所へ。
　
　6区・眞岩大我選手（2年）も、リズムの良い走りでタスキをつなぐ。同級生の田村選手、後輩の今村選手らと、さらに成長して全国の舞台に戻ることを誓い合った。

　5区は1年生で唯（ゆい）一（いつ）のエントリーとなった今村和雄選手。先（せん）輩（ぱい）から託（たく）されたタスキの重みを感じつつ、前との差を詰（つ）めようと走り抜（ぬ）き、28位で中（ちゅう）継（けい）所（じょ）へ。
　
　6区・眞（ま）岩（いわ）大（たい）我（が）選手（2年）も、リズムの良い走りでタスキをつなぐ。同級生の田村選手、後（こう）輩（はい）の今村選手らと、さらに成長して全国の舞台に戻（もど）ることを誓（ちか）い合（あ）った。

全員でつないだタスキをかけたアンカーの7区・森田聡選手が、ゴールへ突き進む

全員でつないだタスキをかけたアンカーの7区・森田聡選手が、ゴールへ突き進む

　アンカーの7区・森田聡選手（3年）は、大阪予選会で走ることができず、悔し涙をのんだ。その後、記録会で自己ベストを出すなど調子を上げ、この日は双子の弟の3区・清選手と共に都大路へ。仲間がつないだ団結のタスキをかけ、33位でフィニッシュした。
　
　優勝は2年連続で佐久長聖高校（長野）だった。

　アンカーの7区・森田聡（さとし）選手（3年）は、大阪予選会で走ることができず、悔（くや）し涙（なみだ）をのんだ。その後、記録会で自己ベストを出すなど調子を上げ、この日は双（ふた）子（ご）の弟の3区・清選手と共に都大路へ。仲間がつないだ団結のタスキをかけ、33位でフィニッシュした。
　
　優（ゆう）勝（しょう）は2年連続で佐（さ）久（く）長（ちょう）聖（せい）高校（長野）だった。

　この1年、関西創価は「自ら考え、走る」ことを意識して練習に励み、持てる力を出し切るための努力を重ねてきた。昨年の大阪予選会以降は、折あるごとにミーティングを開催。個々の悩みや課題を共有することで、チームは一体感を強めてきた。
　
　初出場だった6年前は、エースの葛西潤選手（現・旭化成）を擁して35位だった。
　
　今回は順位を二つ上げるとともに、前回は5分24秒あった入賞ラインの8位との差も1分以上、短縮することができた。近年の優勝校でも入賞を逃す“戦国駅伝”で、強豪との差は順位以上に縮まっている。
　
　「創立者・池田先生への感謝を胸に、関西そして全国の皆さまから力強い応援をいただき、この舞台に立つことができました。さらに力を蓄えて、再び都大路に戻ってきます」（北川監督）
　
　「感謝の走り」で、師走の都大路を堂々と駆け抜けた関西創価。
　
　参加することが喜びだった初出場から“もっと強く。さらに上位へ”――チームは今、意識変革の時を迎えている。さらなる飛翔を目指し、新たな伝統を築く挑戦が始まる。
　

　この1年、関西創価は「自ら考え、走る」ことを意識して練習に励（はげ）み、持てる力（ちから）を出し切るための努力を重ねてきた。昨年の大阪予選会以（い）降（こう）は、折あるごとにミーティングを開（かい）催（さい）。個々の悩（なや）みや課題を共有することで、チームは一体感を強めてきた。
　
　初出場だった6年前は、エースの葛（か）西（さい）潤（じゅん）選手（現・旭（あさひ）化（か）成（せい））を擁（よう）して35位だった。
　
　今回は順位を二つ上げるとともに、前回は5分24秒あった入賞ラインの8位との差も1分以上、短（たん）縮（しゅく）することができた。近年の優（ゆう）勝（しょう）校でも入賞を逃（のが）す“戦国駅伝”で、強（きょう）豪（ごう）との差は順位以上に縮（ちぢ）まっている。
　
　「創立者・池田先生への感謝を胸（むね）に、関西そして全国の皆（みな）さまから力（ちから）強（づよ）い応（おう）援（えん）をいただき、この舞台に立つことができました。さらに力を蓄（たくわ）えて、再び都大路に戻（もど）ってきます」（北川監督）
　
　「感謝の走り」で、師走の都大路を堂々と駆け抜けた関西創価。
　
　参加することが喜びだった初出場から“もっと強く。さらに上位へ”――チームは今、意識変（へん）革（かく）の時を迎（むか）えている。さらなる飛（ひ）翔（しょう）を目指し、新たな伝統を築（きず）く挑（ちょう）戦（せん）が始まる。
　

　インタビュー動画はこちらから。
　
　北川監督
　
　志田主将

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　志田主将