「民音音楽博物館」22周年――好評開催中の企画展「日本のオーケストラのあゆみ」の見どころ
「民音音楽博物館」22周年――好評開催中の企画展「日本のオーケストラのあゆみ」の見どころ
2026年5月18日
オープン22周年を迎えた民音音楽博物館の「古典ピアノ室」。手前は齋藤秀雄氏が愛用したピアノ。16世紀から20世紀にわたるチェンバロや古典ピアノ等が並び、歴史的な鍵盤楽器の音色を楽しめる
オープン22周年を迎えた民音音楽博物館の「古典ピアノ室」。手前は齋藤秀雄氏が愛用したピアノ。16世紀から20世紀にわたるチェンバロや古典ピアノ等が並び、歴史的な鍵盤楽器の音色を楽しめる
きょう5月18日は、「国際博物館の日」。2004年に、東京・信濃町の民音文化センター内に「民音音楽博物館」がオープンした日でもある。1963年、民主音楽協会(民音)は“幅広い音楽文化を民衆の手に”との理念のもと、池田先生によって創立された。その活動の一環として、74年に同博物館の前身となる「民音音楽資料館」が誕生。2003年12月に東京都の登録博物館に認定され、翌04年5月18日に「民音音楽博物館」と改称し、新たな歩みを開始した。
現在、楽譜など30万点を超える音楽資料を所蔵する。同博物館で開催中の企画展「日本のオーケストラのあゆみ~響き合う音楽の軌跡~展」の見どころとともに、民音が果たしてきた音楽文化への貢献を振り返る。
きょう5月18日は、「国際博物館の日」。2004年に、東京・信濃町の民音文化センター内に「民音音楽博物館」がオープンした日でもある。1963年、民主音楽協会(民音)は“幅広い音楽文化を民衆の手に”との理念のもと、池田先生によって創立された。その活動の一環として、74年に同博物館の前身となる「民音音楽資料館」が誕生。2003年12月に東京都の登録博物館に認定され、翌04年5月18日に「民音音楽博物館」と改称し、新たな歩みを開始した。
現在、楽譜など30万点を超える音楽資料を所蔵する。同博物館で開催中の企画展「日本のオーケストラのあゆみ~響き合う音楽の軌跡~展」の見どころとともに、民音が果たしてきた音楽文化への貢献を振り返る。
日本のオーケストラ100年の歩みを伝える貴重な資料が並ぶ企画展(民音音楽博物館で)
日本のオーケストラ100年の歩みを伝える貴重な資料が並ぶ企画展(民音音楽博物館で)
本年は、日本初のプロフェッショナル・オーケストラ「新交響楽団」(現・NHK交響楽団)の設立から100年。この節目を記念したのが、現在開催中の「日本のオーケストラのあゆみ」展である。
明治期に西洋音楽が受容されてから現代に至るまでのオーケストラの進展を、「オーケストラ誕生の時代」「大学オーケストラの輝き」「オーケストラ文化の発展」「演奏曲目の広がり」「現代音楽の黎明」の五つのテーマで紹介。民音音楽博物館所蔵の楽譜・書籍・演奏会プログラムなど貴重な一次資料が並び、実物を通じて100年の歴史をたどることができる。
本年は、日本初のプロフェッショナル・オーケストラ「新交響楽団」(現・NHK交響楽団)の設立から100年。この節目を記念したのが、現在開催中の「日本のオーケストラのあゆみ」展である。
明治期に西洋音楽が受容されてから現代に至るまでのオーケストラの進展を、「オーケストラ誕生の時代」「大学オーケストラの輝き」「オーケストラ文化の発展」「演奏曲目の広がり」「現代音楽の黎明」の五つのテーマで紹介。民音音楽博物館所蔵の楽譜・書籍・演奏会プログラムなど貴重な一次資料が並び、実物を通じて100年の歴史をたどることができる。
民音音楽博物館の「音楽ライブラリー」では、録音資料や楽譜、音楽書などを無料で貸し出している(登録の上、事前予約が必要)
民音音楽博物館の「音楽ライブラリー」では、録音資料や楽譜、音楽書などを無料で貸し出している(登録の上、事前予約が必要)
特別展示品として注目を集めるのが、齋藤秀雄氏(1902~74年)の指揮棒と譜面台である。
指揮者・チェロ奏者として戦後日本のクラシック音楽界をリードした氏は、「子供のための音楽教室」の開設に尽力し、桐朋学園大学の礎を築いた音楽教育家でもある。小澤征爾氏、堤剛氏、尾高忠明氏ら、世界の舞台で活躍する音楽家たちを育てた。
また、67年に始まった「民音コンクール〈指揮〉」の初代審査委員長を務めた。現在は「東京国際指揮者コンクール」と名称を改め、“指揮コン”の愛称で親しまれる同コンクールは、世界的指揮者への登竜門として国際的な地位を確立している。
齋藤氏が愛用したピアノも、民音音楽博物館に寄贈され、館内に展示されている。
特別展示品として注目を集めるのが、齋藤秀雄氏(1902~74年)の指揮棒と譜面台である。
指揮者・チェロ奏者として戦後日本のクラシック音楽界をリードした氏は、「子供のための音楽教室」の開設に尽力し、桐朋学園大学の礎を築いた音楽教育家でもある。小澤征爾氏、堤剛氏、尾高忠明氏ら、世界の舞台で活躍する音楽家たちを育てた。
また、67年に始まった「民音コンクール〈指揮〉」の初代審査委員長を務めた。現在は「東京国際指揮者コンクール」と名称を改め、“指揮コン”の愛称で親しまれる同コンクールは、世界的指揮者への登竜門として国際的な地位を確立している。
齋藤氏が愛用したピアノも、民音音楽博物館に寄贈され、館内に展示されている。
日本の音楽史に名を刻む指揮者・齋藤秀雄氏が愛用した指揮棒
日本の音楽史に名を刻む指揮者・齋藤秀雄氏が愛用した指揮棒
齋藤秀雄氏が愛用した譜面台
齋藤秀雄氏が愛用した譜面台
もう一つの見どころが、指揮者・作曲家である近衛秀麿氏(1898~1973年)の「手形帖」のレプリカだ。氏は1926年、「新交響楽団」を結成し、日本のオーケストラ文化を切り開いた人物。民音創立記念演奏会でもタクトを振り、民音とも深い縁で結ばれた芸術家である。
氏は著名な指揮者や交流のあった音楽関係者の手形を生涯にわたり収集しており、手形帖にはW・フルトベングラーやE・クライバーら20世紀を代表する指揮者たちの手形が収められている。
もう一つの見どころが、指揮者・作曲家である近衛秀麿氏(1898~1973年)の「手形帖」のレプリカだ。氏は1926年、「新交響楽団」を結成し、日本のオーケストラ文化を切り開いた人物。民音創立記念演奏会でもタクトを振り、民音とも深い縁で結ばれた芸術家である。
氏は著名な指揮者や交流のあった音楽関係者の手形を生涯にわたり収集しており、手形帖にはW・フルトベングラーやE・クライバーら20世紀を代表する指揮者たちの手形が収められている。
近衛秀麿氏が生涯にわたり収集した「手形帖」のレプリカ
近衛秀麿氏が生涯にわたり収集した「手形帖」のレプリカ
展示では、民音の歩みも紹介。1963年の創立から2000年にかけて開催した「民音定期演奏会」は274回を数える。小澤征爾氏が指揮したベートーベンの「第九」(69年)やマーラーの交響曲第8番「一千人の交響曲」(80年)など、日本の音楽史に刻まれる名演を次々と届け、クラシック音楽を広く民衆に開いた。
1969年から95年にかけて開催した「民音現代作曲音楽祭」は、作曲家に新作を書き下ろしてもらうという、当時としては斬新な取り組みだった。新たな才能の発掘と育成の舞台となった全20回にわたる軌跡は、日本の現代音楽の発展を力強く後押しした歴史として、今なお高く評価されている。
民音は、音楽を愛する全ての人に開かれた民衆のための音楽機関であり、新たな文化芸術の創造に挑み続ける。
展示では、民音の歩みも紹介。1963年の創立から2000年にかけて開催した「民音定期演奏会」は274回を数える。小澤征爾氏が指揮したベートーベンの「第九」(69年)やマーラーの交響曲第8番「一千人の交響曲」(80年)など、日本の音楽史に刻まれる名演を次々と届け、クラシック音楽を広く民衆に開いた。
1969年から95年にかけて開催した「民音現代作曲音楽祭」は、作曲家に新作を書き下ろしてもらうという、当時としては斬新な取り組みだった。新たな才能の発掘と育成の舞台となった全20回にわたる軌跡は、日本の現代音楽の発展を力強く後押しした歴史として、今なお高く評価されている。
民音は、音楽を愛する全ての人に開かれた民衆のための音楽機関であり、新たな文化芸術の創造に挑み続ける。
100年以上前のオルゴールや蓄音機の音を楽しめる「自動演奏楽器室」。優雅な調べが、来館者を悠久の世界へといざなう
100年以上前のオルゴールや蓄音機の音を楽しめる「自動演奏楽器室」。優雅な調べが、来館者を悠久の世界へといざなう
【企画展「日本のオーケストラのあゆみ」の案内】6月28日(日)まで。月曜休館。平日・土曜は午前11時から午後4時まで、日曜は午前10時から午後5時まで。入場無料。※「古典ピアノ室」などは企画展終了後も見学可。
【企画展「日本のオーケストラのあゆみ」の案内】6月28日(日)まで。月曜休館。平日・土曜は午前11時から午後4時まで、日曜は午前10時から午後5時まで。入場無料。※「古典ピアノ室」などは企画展終了後も見学可。