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〈世界の体験〉 韓国 グローバル企業で薬事申請を担う 2026年5月29日

  • 〈TOMORROW 明日へ向かって〉
韓国SGI 金 建佑さん

 ますますグローバル化が進む世界。医薬品や医療機器も決して例外ではない。
 
 海外で製造される医療機器を韓国に輸入販売できるよう、審査機関に許可を取る業務を担うのが、RA(薬事申請担当者)である金建佑だ。医療機器が人々に被害を及ぼさないか、法的基準を満たしているかを検討し、国内で使用できるように申請する。
 
 「国民の健康を守るエキスパートとして、誇りを持って仕事に取り組んでいます」

時間を割いて自身のスキルアップに努める
時間を割いて自身のスキルアップに努める

 中学生の頃は、パイロットを目指していた。しかし、一生懸命に勉強しても思うように成績が上がらない。大学受験でも納得のいく結果が出ず、進路に悩んでいた浪人時代、男子部の先輩から「お題目に挑戦しよう!」と励まされた。
 
 未来部の時から信心に励み、韓国SGIの合唱団や音楽隊の活動に取り組んできたが、今こそ一歩深い、自分だけの体験をつかむ時だと決意。真剣な唱題と人生初めての折伏に挑んだ。
 
 すると、高校時代の担任を通して「医工学」という分野があることを知る。興味を持った建佑は猛勉強を重ね、同分野を学べる大学への入学を勝ち取った。

度重なるがん宣告

 いまだに忘れられない記憶がある。大学3年生だった2024年の冬。江原道で1人暮らしをしていた建佑は、週末のたびに実家に帰っていた。しかしその日、いつもの笑顔の代わりに建佑を迎えたのは、父が何度もためらいながらやっと伝えた言葉だった。
 
 「乳がんだって。お母さんが……」
 
 どんなに苦しい時も力になってくれ、信心で家族を導いてくれた母を思うと、目の前が真っ暗になり、涙が止まらなかった。
 
 病魔はさらに家族へ襲いかかる。母のがん宣告からわずか3カ月後、父も腎臓がんの診断を受けたのだ。
 
 しかし母は“信心で必ず乗り越えられる”との確信に満ち、変わらぬ笑顔で家族を包んだ。そんな母を支え、自身もがんと闘いながら信心で立ち上がる父。そして、ドイツで演奏家の道を歩んでいる兄も心を合わせ、家族一丸となって祈った。

互いに支え合い、病苦を乗り越えた家族と共に。左から母・金寧允さん、父・金暎洛さん、金建佑さん
互いに支え合い、病苦を乗り越えた家族と共に。左から母・金寧允さん、父・金暎洛さん、金建佑さん

 建佑は両親のため、実家に戻ることを決意。学部研究生として、平日は午前9時から午後6時まで、現在の職業であるRAと関連する分野の研究室で働いた後、帰宅するとオンラインで講義を受けながら両親を支えるという日々を送った。
 
 地域の学会員の祈りにも包まれ、両親は共に、予想よりも軽い「部分切除術」の手術を受け、体力は回復していった。

病を越えて使命の道に

 両親を支えながら、建佑は再び進路の悩みに直面した。医工学の研究者の道は自分が思い描いた姿とは少し異なっていた。研究を通してかなえたい目標が思い浮かばず、強い関心も持てなかった。このまま研究者を目指すか悩んだ末、就職を決心する。
 
 いよいよ就職活動を始めようとした昨年7月、今度は病魔が、建佑を苦しめた。足首の内側にある過剰骨が痛みや腫れを引き起こす「外脛骨障害」の診断を受けたのだ。両親の手術から時間がたっておらず、就職活動も迫っていたため、“ここで自分まで手術を受けるわけにはいかない。必ず乗り越える”との思いで唱題を重ね、学会活動に挑戦。地域のメンバーへの激励に取り組み、直接会うことができないメンバーには、真心のはがきや和光新聞(韓国SGIの機関紙)を届けた。
 
 時には心が折れそうになったが、「大難なくば、法華経の行者にはあらじ」(新1720・全1448)との御聖訓を胸に、治療と学会活動に励む中で、痛みは徐々に和らぐ。やがて病状は回復した。

男子部メンバーと笑顔で語り合う金建佑さん㊨
男子部メンバーと笑顔で語り合う金建佑さん㊨

 その後、現在勤めるグローバル医療機器企業の面接を受ける機会を得た。しかし、1次面接までに残された期間はたったの1カ月。実務経験が重要な業界だが、建佑にはその経験がないため、関連する分野の勉強と英語の資格試験に挑んだ。
 
 最終面接を終えた後には日本に向かい、求道の心で広宣流布大誓堂の誓願勤行会に参加。家族一丸となって病苦に立ち向かった日々が胸に去来し、師匠・池田先生への感謝と、「必ず就職を勝ち取り、信心の偉大さを証明する」との決意があふれた。翌日、韓国へ戻る直前に、建佑に最終合格の知らせが届いた。
 
 ――家族と自身の病に立ち向かった建佑が、同じく病と闘う人々に、RAとして“より良い医療”を届ける日々は、まだ始まったばかり。
 
 「病気と闘ってきた私たちだからこそ、医療の大切さを実感しています。この信心があれば、どのような困難も変毒為薬できる。そして必ず幸福を開いていけると確信し、青年らしく使命の道を走り抜いていきます!」

 
取材協力/韓国「和光新聞」

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