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〈SDGs×SEIKYO〉 「バーチャルウオーター」で考えよう 輸入食料に隠された大量の水  2023年3月21日

ちーちゃんと考える 未来のカタチ
500ミリリットルのペットボトルで換算した、飲食料品のバーチャルウオーター量(環境省のウェブサイトを参照)
500ミリリットルのペットボトルで換算した、飲食料品のバーチャルウオーター量(環境省のウェブサイトを参照)

 蛇口をひねれば水が出る日本。世界の水不足問題を見聞きしても、なかなか「自分事」として捉えられない人も多いのではないでしょうか。しかし、国際貿易が発展した今、日本も決して無関係ではありません。

 日本の食料自給率は38%しかなく、私たちの食生活は、諸外国から輸入された農畜産物によって成り立っています。穀物や牛肉など、一見、水とは無関係に思いがちですが、これらの生産過程では多くの水が使用されています。

 ロンドン大学のアンソニー・アラン名誉教授は、この“隠された水”を「見える化」するために、「バーチャルウオーター(仮想水)」という概念を提唱。輸入食料を自国で生産する場合、どれくらいの水を必要とするのかを数値化しました。

 例えば牛肉100グラムを生産するためには、牛の飼料となる穀類などの栽培も含め、2060リットルもの水が必要です。このように計算すると、日本が輸入しているバーチャルウオーターは年間80兆リットルにも上ります。

 それぞれの食品に対応するバーチャルウオーター量は、環境省のウェブサイトなどで簡単に計算することができます。私たちの生活が、どれほど多くの水に支えられているか。バーチャルウオーターを通して、一緒に考えてみませんか。

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1983年、宮城県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。専門は労働社会学、社会政策学。2006年に若者の労働・貧困問題に取り組むNPO法人「POSSE」を設立。以来、数多くの労働・生活相談に関わる。ブラック企業対策プロジェクト共同代表。著書に『ブラック企業』(文春新書)、『ブラックバイト』(岩波新書)、『賃労働の系譜学――フォーディズムからデジタル封建制へ』(青土社)など多数。大佛次郎論壇賞、日本労働社会学会奨励賞などを受賞
 

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