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【インタビュー】Z世代が語る信仰/「人を利用しようとしていた僕が、誰かのために生きてみようと思い始めた」 2023年10月21日

  • 電子版連載〈WITH あなたと〉#Z世代

 実は、「めっちゃ考えて生きている」大橋龍輝さん(千葉県八千代市、学生部グループ長)。さらに夢と信仰、人生について、どのように考えているのか、赤裸々に語ってくれました。

――TikTokが、すごいバズってますね。

 今、海外を中心にフォロワーが増えていて、13万人を超えました。最初は手探りだったんですが、1つ1つ統計を出しながら発信することで再生回数も伸びています。

 日本のフォロワー数を稼ぐのもアリですけど、海外のフォロワーをメインターゲットにしていて。結局、数がいったら、俳優のお仕事をもらえるという現実はあるんですよね。日本人のみでの5万人と、海外の方を含めての10万人だったら、10万人の方が採用されやすい。

 だから、例えばYouTuberさんでも、“あ、この人、かわいい喋り方して視聴者増えてるな”と思ったら、僕も声をワントーン上げて話すとか工夫をしています。「演じること」ですよね。それが自然体という演技。うまくいっているということは、その演技を評価してもらっていることと等しいように思います。

――めちゃくちゃ考えてますね。そもそも、なぜ俳優になりたいと思ったのですか?

 高校の頃に、ある映画で主演俳優さんの演技を見て。目線の使い方、口の動き、声のトーン、全てが衝撃でした。感動して、気付いたら泣いていた。

 それまでの自分は、いじめられた経験もあったからなのか、人に対して無関心でしたし、もっと言えば、人を利用してのし上がることしか考えていませんでした。それが、「演技で人を感動させたい」と思ったんです。

本人提供
本人提供

――大学に進学して、創価学会の学生部で、俳優をしている先輩と出会えたことは大きかったですね。

 信心のすごさを感じさせてくれた意味でも、俳優になる夢を応援してくれたという意味でも、これ以上の出会いはないですね。

 先日、その先輩が出演する舞台を見に行ったんです。共演の役者さんが緊張していたんですけど、先輩は、その共演者を引き立たせるように、自分の演技を相手に合わせてました。すごい技術だなと思って。僕と5歳ちょっとくらいしか違わないのに……。

 “自分を見せたい”だけじゃそのレベルにならないですよね。

 僕も俳優として成長し続けたい。そして、育ての父に「ありがとう」と伝えたいと思っています。
 僕が小学4年の時に母が再婚して、それ以来、父は実の息子のように接してくれ、高校・大学にも行かせてくれました。
 「俳優をやりたい」と伝えた時も、「自分が好きだと思うことをするのが一番」と応援してくれて。再婚の際に父は入会しています。僕が夢に向かって進む姿で、父に“育ててよかった”と思ってもらえたらうれしいし、この信心の素晴らしさも、より一層伝えられたらと思っています。

――俳優の先輩を含め、学生部の人たちには、どんな魅力があったんですか?

 先輩たちは、「8割聞いて、2割話す」っていうのを徹底してました。本当に答えが分からない時だけ教えてくれるみたいな。だいたいの場合は、答えって自分の中にあることが多いから、先輩に話していく中で、それを自覚できる。

 逆に先輩がずっと話してるタイプだと、“これ何か意味ある時間なの?”って思っちゃいますね。タイパ(タイムパフォーマンス〈かけた時間に対する効果〉)重視の世代なので。

 タイパといえば、会合役員とか人材グループの着任は、正直、“こんなに長時間を費やして、何か意味あるの?”と最初はマジで思いましたね。それ、真剣に先輩に言いましたもん。でも、こういう思いも全て受け止めて聞いてくれる先輩の姿を通して、着任への思いも変わりつつあります。

 話がそれちゃいましたけど、“ずっと話している”そんな先輩についても、今では世の中、同じタイプの人ばっかりじゃ不自然だし、いろいろな人がいるから、自分も磨かれるのかなと思っています。

本人提供
本人提供

――学生部の人たちと関わりをもって、良かったと思いますか?

 僕は、子どもの頃にいじめられたり、裏切られたりもした経験があって、人と深く関わることを避けてきました。だから、学生部の先輩たちのことも、最初はウソくさいと思ってた。それが、自分の話を聞いてくれて「太くて心に刺さる言葉」をやばいくらい真剣に言ってもらいました。「夢があるなら行動に移せよ」とか「祈れよ、かなうから」とかね。そんなことがいっぱいあって“この人たちは信用できる”と思えました。

 昔は人のことを“利用できるかできないか”で判断していたと言いましたけど、それが人のことを“信用できるかできないか”で見るようになり、今は人に対して“俺が何かしてあげられることができる相手かどうか”を考えるようになりました。

 なので、今は悩んでいるTikTokerの知人に時々アドバイスをしています。昔なら考えられないです。そして、学会員であるかどうかにかかわらず「夢があるなら信心した方がいいよ」と言ってます。

――弘教が実った友達にも、そのように語っていったんですか。

 はい。「かなえたい目標とか夢があるのにやらないのは、もったいないよ」って。今、学生部でグループ長をさせてもらっていますが、メンバーにも伝えることは同じです。

 逆に、「夢や目標なんてない」と言われると、どうしようかなと思いますね。テレビでも“夢や目標がない若者が多い”とか見ますし。でも、僕にも無気力の時期があったわけだから、“信心すれば何かが変わる”とは思っています。

――この企画はZ世代に焦点を当てているんですけど、自分がZ世代って言われることに対してどう思いますか。

 ん? 僕って「Z世代」なんですか。「ゆとり世代」じゃなくて? 「ゆとりですがなにか」というドラマが好きだったので、今の今まで、自分のこと「ゆとり世代」だと思ってました(笑)。それくらい、意識してないですね。

 もしかしたら他の世代からは“何も考えてなさそう”と見えるのかもしれませんが、僕自身や周りの友達を見ていると、生活や将来について、結構考えながら生きていると思います。きょう聞いてくださった僕自身のことが、Z世代の特徴の一つ、っていうことなのかもしれないですね。

 あっそういえば、“目標を勝手に決められる”のは嫌いですね。なんか、「折伏したい友人とかの名前を書こう」とか言われても、書きたかったら自分で決めて書くし、真剣な気持ちがあれば、書かなくてもできると思う。

 なので、僕は友人の名前は紙に書かずに弘教しました。何が言いたいかというと、「Z世代は、自分で決めたら、本気出します」ってことですかね。

――最後に、大橋さんにとって、池田先生ってどんな存在でしょうか?

 正直に言うと、今も分かりません。なぜかと考えたら、学ぶことが追い付いていないんです。学会活動するようになって、まず御書を学んで、日蓮大聖人が約800年の時を超えて、現代に伝わるメッセージを書き残してくださっているすごさを感じました。

 あと、今、学生部の人材グループで小説『人間革命』を読むようになって、まだ全巻読了してないですけど、戸田先生が戦後の焼け野原に一人立って牧口先生の思いを受け継いで、創価学会を発展させていくことに感動しているところです。まだ小説『新・人間革命』を読めていないので、池田先生は“雲の上の存在”みたいに思う自分がいます。

 でも学生部の先輩や、社会で活躍している学会の先輩たちの共通点ってなんだろうって考えたら、皆、池田先生を求めているんです。きっと、今、自分も先生を求めることが必要なんだろうし、そこに何か、人生に対する答えがあるんだろうと直感しています。

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