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各部のリーダーに聞く 台湾SGIが推進するSDGs運動 2023年3月15日

  • 展示会や学習企画を通して平和・文化・教育に貢献

 台湾SGI(創価学会インタナショナル)では、日常の活動の中でSDGs(持続可能な開発目標)の達成を目指す「創価SDGs運動」を推進している。その取り組みの様子とともに、運動を進める台湾の友が大切にしている精神について、林瑞明壮年部長、林子鈞男子部長、洪孟君女子部長に話を聞いた。

林瑞明壮年部長
林瑞明壮年部長
林子鈞男子部長
林子鈞男子部長
洪孟君女子部長
洪孟君女子部長

 ――台湾SGIでは各部が一丸となってSDGs運動を展開しています。
 
 林瑞明壮年部長 台湾SGIの法人化から30周年を迎えた2020年、私たちは新たな平和・文化・教育運動の柱として「創価SDGs運動」を掲げ、挑戦を開始しました。
 
 運動を始めた当時、SDGsは既に世界的な潮流でしたが、台湾では広がりは見せていませんでした。SGIが本格的に取り組み始めたことで、台湾でも認知度が上がったと自負しています。

台湾・中華大学で開催した展示会で、学生部員が大学首脳らに説明を行う(昨年11月、新竹市の同大学キャンパスで)
台湾・中華大学で開催した展示会で、学生部員が大学首脳らに説明を行う(昨年11月、新竹市の同大学キャンパスで)

 ――具体的に、どのような運動を進めているのでしょうか。
 
 林子鈞男子部長 壮年・婦人部の先輩方にも協力をいただきながら、青年部を先頭に、「希望と行動の種子」展を開催しています。台湾全土の各大学を巡回しながら、その中で、SGIの取り組みを発信しています。
 
 メンバーではない現役学生が、展示のガイド役を務めることもあります。
 
 林壮年部長 座談会でも、未来部や学生部に積極的に関わってもらいながら、SDGsについて学ぶ企画を実施しています。
 
 日頃の活動とSDGsの理念が具体的にどのようなつながりがあるかを可視化した資料も作成しました。
 
 洪孟君女子部長 加えて、質の高い教育の実現を目指して、各地の会館に併設されている美術館での展覧会や、各地を巡回する「移動美術館」などの文化運動を推進しています。
 
 気候変動へのアプローチとして、会館の省エネ運動の促進や、温室効果ガスの削減目標も定めています。
 
 また、日常の活動の中で、SDGsの目標に対して、どのように貢献できるかを、絶えず確認することを意識しています。そのことを通して、個人の信仰活動と平和・文化・教育運動が不可分のものであることをより深く実感できます。

「一人の心の変革」から社会を変える
台湾・桃園市の小学生や教員らが、同市にある台湾SGIの大渓文化センターでSDGsの展示を観賞(2021年10月)
台湾・桃園市の小学生や教員らが、同市にある台湾SGIの大渓文化センターでSDGsの展示を観賞(2021年10月)

 ――社会貢献運動に同志はどのような思いで尽くしているのでしょうか。
 
 林男子部長 私たちは、池田大作先生がいつも語られている“よき市民に”との指針のままに、仏法の精神を根本に、どうすれば社会貢献できるかを絶えず模索してきました。
 
 「誰一人取り残さない」というSDGsの理念は、SGIメンバーが日頃から実践していることと深く響き合うため、自然な形で各種の運動に取り組めていると思います。
 
 洪女子部長 学会の同志が信心根本に自らの人間革命に挑戦しながら、自分の立場でできることを行っていく。その積み重ねが社会を変革していくことを確信して、運動を進めています。
 
 林男子部長 振り返れば、台湾初の支部である台北支部が結成された1962年当時、台湾は戒厳令下にありました。その後、解散命令が出され、台湾SGIは思うように活動ができない“厳冬の時代”に入りました。
 
 林壮年部長 しかし、草創の同志たちは、不屈の心で社会貢献に奔走。広宣流布の運動が個人の幸福と社会の繁栄に資するものであることへの理解と共感を地道に広げていきました。
 
 そして、解散命令から約30年後の90年、台湾SGIは正式に認可されたのです。
 
 以後も台湾SGIは仏法の人間主義の精神を根本にした「平和・文化・教育」の理念を柱に、各分野で社会貢献を推進してきました。
 
 その取り組みが、社会との垣根を取り払い、メンバーが堂々と前進する礎になってきたと感じます。

各地を巡回する移動展示を、台北市の中学校で実施。「SDGs×希望と行動の種子展」の説明に、生徒たちが耳を傾けた(昨年3月)
各地を巡回する移動展示を、台北市の中学校で実施。「SDGs×希望と行動の種子展」の説明に、生徒たちが耳を傾けた(昨年3月)

 ――学会創立100周年を迎える2030年は、SDGsのゴールでもあります。
 
 林男子部長 今後は各地域で行っている取り組みの様子を皆で共有しながら、台湾全土での運動をさらに力強く推し進めていきたいと考えています。
 
 洪女子部長 台湾でも少子化の影響で青年世代の人口が減少しています。だからこそ、一人一人に光を当てながら、草創の先輩たちが開いてきた道をさらに広げつつ、社会を照らす人材の陣列を必ずや築こうと、団結して進んでいます。
 
 林壮年部長 「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」との小説『人間革命』の主題を胸に、地球規模の課題の解決へ、どこまでも「一人の心の変革」から出発してまいります。

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1983年、宮城県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。専門は労働社会学、社会政策学。2006年に若者の労働・貧困問題に取り組むNPO法人「POSSE」を設立。以来、数多くの労働・生活相談に関わる。ブラック企業対策プロジェクト共同代表。著書に『ブラック企業』(文春新書)、『ブラックバイト』(岩波新書)、『賃労働の系譜学――フォーディズムからデジタル封建制へ』(青土社)など多数。大佛次郎論壇賞、日本労働社会学会奨励賞などを受賞
 

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