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電子版連載〈WITH あなたと〉#Z世代 TikTokフォロワー数 10万人超えの学生部員 2023年10月21日

 連載「WITH あなたと」では、前回からZ世代(1996年から2010年ごろに生まれた世代)について特集しています。

 第2回は、TikTok(SNSの動画投稿サイト)のフォロワーが10万人を超える、20歳の学生部員を紹介します。多数公開されている1分程の動画は、ただ無表情で踊って、腹筋をちょっと見せる……。再生回数は100万回以上。「そこには緻密な計算と、努力と信心の相乗効果があって」。今回は、そんなZ世代の彼の信仰観に迫ります。(取材=深山美香子、菊池優大)

 大橋龍輝さん(千葉県八千代市、学生部グループ長)が、動画制作に懸けるエネルギーはハンパない。

 「日本よりも海外でバズることを考えて、音楽選びとか、効果音とか、めっちゃこだわってますよ」

 考え、実行し、うまくいかなければ修正する。トライ&エラーの繰り返し。「やっぱり、祈ると知恵が湧きますよね。祈って思いついたことを試すってことも多いかな。信心は努力をムダにしないというか、タイパ(タイムパフォーマンス〈かけた時間に対する効果〉)も最高ですね」

 母は離婚を経て、シングルマザーとなり、懸命に働いて、大橋さんと弟を育ててくれた。母を尊敬していたが、小学生の頃はクラスの連中から母をばかにされ、悔しい思いをした。

 “人間なんて誰も信じられるものか。他人なんて、自分がのし上がるために、利用できるかどうかの存在でしかない”。

 中学・高校と進むにつれ、そう考えるようになった。だが実際は、のし上がるどころか、第1志望の大学に進学することさえ、かなわなかった。
 2021年に故郷・大阪から一人で千葉にやって来た時は、進学先を変えたこともあってか、何もやる気が起きなかった。そんな時、訪ねてきたのが創価学会の学生部の人だった。
 信仰は母が熱心に頑張っていたが、自分にとって意味はないもの。大学進学を機に、創価学会は辞めようとも思っていた。

 “ちょうどいい。この先輩に学会の辞め方を聞こう”。

 そう思ってドアを開けた。
 「僕、信心とか頑張る気はないんですけど」と伝えると、先輩は笑顔で返した。「1回、会合来てみない?」。“やべーくらい話かみ合わないな、この人”と思った。

本人提供
本人提供

 数日後、学生部の会合に行ってみた。

 “案の定、みんな笑顔でうそくさい。やっぱり宗教だな”
 
 だが、その中に気になる人がいた。若手俳優として頑張っているという。実は大橋さんも高校時代、ある俳優の演技に魅了され、役者になりたいと思っていた。
 その学生部の先輩は、家にも来てくれた。“なんだか、この人に聞かれると何でも話してしまう……”。そう思いながら、初めての1人暮らしで不安なこと。毎日、何をしたら良いか分からないこと。いろいろと話しているうちに涙が流れていた。

 母に反対されていた俳優の夢も、先輩は応援してくれた。「夢があるなら、信心頑張ってみれば」
 1日40分間と決め、唱題を始めた。祈っていくうちに、行動を起こしてみようと思えた。芸能事務所からスカウトがきた。オーディションも受け、初めての仕事が決まった。

 「学生部の先輩たちは、だいたい8割くらい、僕の話を聞いてくれて、本当に答えが分からない2割の時に、信心の話をする感じかな。自分の中にある答えを引き出してくれるんです」

 現在は、来年3月まで俳優としてのスケジュールが埋まっている。今は母も弟も、母の再婚相手である父も、その後に生まれた妹も、自分を応援してくれていて、感謝は尽きない。

 大橋さんは、学会活動に励み始めてから、ある「統計」を取った。合格する見込みの高いオーディションの日には一切唱題せず、逆に難関のオーディションの日は、これ以上ないほど真剣に、できる限り長く祈る。結果は、祈った時は100%合格。逆に祈らなかったオーディションは全部落ちた。

 「別にそんなことせず、全て祈って臨めばいいんですけど、自分なりに納得したかったんですよね。人に信心を伝える上でも、確信が欲しかったというか」

 今年から学生部のグループ長になり、友人に弘教も実った。友人からは「なんか、人の話を聞くのが基本ベースになったよね」と言われた。学会活動で、人に信頼される人間になれたと感じ、うれしかった。

 「僕たちの世代って、自分で納得したら本気出すんですよね。信心もメリットが分かれば、頑張れる。何も考えてないようで、いろいろ考えてるし。信心する時が来るのをじっと待つことが大事かな」

 人生観が変わった。行動が変わった。結果も出た。「この信心には、メリットしかない」と、大橋さんは友人に伝えている。
 やりたいことがある人は、信心があれば、夢への最短距離を歩める。目標がない人も信心すれば、物事や人の捉え方が変わり、違った人生の景色が見えてくる。

 「ほんとタイパも最高だし、やって損なしだけど、なかなか分かってもらえない」
 
 俳優としては、まだまだ駆け出し。自身の実証で少しでも信心の楽しさを知ってもらえればと、大橋さんは思っている。

 【電子版オリジナルインタビューはこちら】


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