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〈時事解説〉 思い出の味 岐路に立つ駄菓子 2023年5月22日
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懐かしの駄菓子(左から「サクマ式ドロップス」、「フラワーヨーグル」、「糸引き飴」)
子どもたちに愛され、大人になってからも、昔の思い出をよみがえらせてくれる駄菓子。それらが、岐路に立たされています。
たこ糸の先にあめ玉が付いていて、糸を引くまで味や大きさが分からない楽しさを味わえる、「糸引き飴」。生産・販売元の耕生製菓は「原材料などが値上がりして経営が厳しい」と終売を決定。また、ヨーグルト風味の駄菓子「フラワーヨーグル」を生産していたダイケン製菓所も設備老朽化や原材料高騰などを理由に廃業しました。
さらに、「サクマ式ドロップス」で有名な佐久間製菓が2023年1月、100年以上の歴史に幕を閉じました。アニメ映画「火垂るの墓」に登場した赤い缶のドロップス。主人公の妹・節子が缶に水を入れて飲むシーンを記憶している人も多いのではないでしょうか。
私も映画を見た後、切ない気持ちになりながらも、サクマ式ドロップスを親にねだった記憶があります。一方で、フラワーヨーグルについては、別の会社に事業が譲渡され、販売が続いています。これからも、一つでも多くの駄菓子が、子どもたちの幸せな思い出になることを願います。(ぺ)
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