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Z世代の学生記者がつくる職業図鑑「JOB INDEX」 2022年7月11日

  • FILE.6 教育系YouTuberの世界
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 電子版オリジナルの連載「職業図鑑『JOB INDEX』」では、本社所属のスチューデントリポーター(学生記者)がインタビューを通し、さまざまな職業の世界を紹介していきます。第6回は、チャンネル登録者数179万人を誇る教育系YouTuberの葉一さんです。
 

仕事内容

 YouTuberは、動画共有サイト「YouTube」にチャンネルを開設し、そこに、さまざまなジャンルの動画を投稿し、情報発信する人のこと。
  
 基本的には、チャンネル登録者数や動画の再生回数に応じて得られる広告収入が収益の柱となる。
  
 必須資格はないものの、テレビ番組制作などで見られるディレクターやカメラマンといった役割を、一人で実行する能力が求められる。また、そうした能力を、常に最新のトレンドを探りながら磨いていく必要がある。
 

 ――どうして「教育系YouTuber」になろうと思ったのでしょうか。
  
 元々、学校の先生になろうと思い、勉強していたんですが、教育実習や塾講師など、自分の目で教育現場を見る中で、「教育にはお金がかかる」ということに気付きました。
 
 学校でもなければ、塾でもない。全ての子どもたちが無料で学べる「第三の選択肢」のような場を提供しながら、自らの生計を立てることができないか――そんなことを考えながら、YouTubeを見ていた時、「あ、これだ」ってひらめいたんです。
  
 私がYouTuberを始めた時は、YouTuberそのものの認知度は、今ほど高くはありませんでした。また、ジャンルとしても、海外のハプニング系みたいなのが多く、教育系は、ほとんどありませんでした。ひらめいた次の日から動画をアップし始めましたね。
  

 ――挫折することはなかったのでしょうか。
  
 不思議と挫折することはなかったですね。心のどこかに「努力は必ず実を結ぶ」という確信があったので、やり続けるだけだと思っていました。
  
 始めてから1、2年は、「教育は学校でするものだからYouTubeに載せるな」みたいな批判を受けたんですよ。一番多かったのは、お金目的の「偽善者」という声ですかね。ボロカスに言われました(笑い)。
 
 でも、だんだん「テストを乗り越えられた」「ありがとう」というコメントが寄せられるようになりました。「ああ、ようやく届いた」と思いました。
  

 ――反響が原動力になっていたのでしょうか。
  
 そうですね。
  
 印象深い反響があります。ある不登校の子のお母さんからメールをもらったんです。その子は学校の授業に付いていけず、保健室に通いながら、僕の動画を見て勉強したんだそうです。すると、学校のテストで良い成績を取ることができ、その経験が自信となって、徐々に教室に戻ることができたという内容でした。
  
 元々、不登校になる原因って人間関係のトラブルだと思っていたんですよ。だけど、その子の場合は、授業に付いていけないストレスが、不登校の大きな理由になっていたんです。
  
 動画を通して誰かの役に立っているっていう実感が、間違いなく原動力になっています。
  

 ――子どもの頃に影響を受けた身近な大人はいましたか。
  
 僕は中学の時に、いじめを経験し、不登校まではいかないけど、学校に行くのがしんどかった経験があります。
  
 同級生は「いじり」のつもりだったと思うんですけど、先生も僕のことを「いじって」きたんですね。生徒が嫌がっているのを見て、守るんじゃなくて、いじめに乗っかるんだなと思いました。
  
 それが一つのきっかけになって、大人という存在を信じられなくなったんですよ。
  
 だから中学を卒業して高校に入ってからも、すごく斜に構えていて、大人の言うことなんて信じるかって思っていました。
  
 でも、その考えは、高校で恩師と出会って、ガラッと変わりました。
  
 最初の授業で「私は君たちに好かれる気はないから」って言い放ったんですよ。衝撃を受けましたね。
  
 その先生の授業は、めちゃくちゃ分かりやすくて、授業の時間は厳しくて緊張感があるんですけど、休み時間はすごく気さくに話してくれる先生だったんです。
  
 徐々に「大人=悪者」だったイメージが変わっていって、言葉や姿を通して人を変えられる学校の先生になりたいって思いました。
  
 ただ、結局、そうはならなかったのは、さっきお話しした通りです(笑い)。
  

 ――そんな葉一さんだからこそ大切にしていることは?
  
 言葉って誰かを励ませる一方、傷付けてしまうこともあるんですね。自分がAと伝えても、相手がZと感じたら、自分の言ったことはZになる。
  
 だから、一つは、相手の目線に立った言葉遣いで話すことを大切にしています。
  
 もう一つは、できる限り等身大の自分を見せるようにしています。特に、教育という分野で活動していると、“完璧な人”という印象を持たれることがあるので意識しています。
 
 大人だって悩むこともあるし、泣くことだってあります。そんな思いを抱えながら、前に進んでいく姿を見せていく。
 そんな自分自身の等身大の姿が、子どもたちにとってプラスになると信じて、今日もカメラの前に立っています。
 

取材後記

 葉一さんから学んだのは、自分のありのままの姿を伝えることと、相手を意識したコミュニケーションに努めることの大切さです。
  
 その上で、葉一さんは、失敗を恐れずに、工夫や取り組みを重ねていったからこそ、多くの人から共感を得る動画制作ができるようになったんだと感じました。
  
 僕も学生記者として等身大で、記事を読む人の目線を意識した伝え方ができるように努力していきたいと思います。(ツクシ)
 
 
 
 ●ご感想をお寄せください youth@seikyo-np.jp

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