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〈インタビュー〉 平泉成主演「明日を綴る写真館」 2024年6月6日

  • 6月7日(金)から全国公開

 俳優人生60年――これまで、さまざまな作品で輝きを放ってきた平泉成さん。その初主演作となる映画「明日を綴る写真館」が、あす7日(金)から全国公開される。あるた梨沙氏の同名漫画を原作に、人生の“想い残し”をテーマに描いた同作の見どころなどを、平泉さんに聞いた。

◆“できないこと”も楽しみの一つとして数えたら。

 ――オファーを受けた時の心境は?

 いつかはそんな日が来るかもしれないと、コツコツと努力を続けてきました。年齢も年齢なので、お話を頂いた時は“まさか”と思いましたけど、感無量でしたね。脚本を読むと、心温まるすてきな内容でしたので、二つ返事で引き受けました。

 ――本作の見どころを教えてください。

 かつてのお客さんの依頼に応えるために写真を捜したり、それを届けるために夜通しで車を走らせたりするなど、合理性はなくとも、人のために懸命に行動する登場人物たちの“心”を見てほしいです。

 今の時代、便利さを追求する半面、物足りなさを感じる時もあります。通話ではなくメールで用件を済ませることも多いですが、人と人の心を通わせる会話も大切ですよね。いくら技術が進歩しても、大切なのは人間の心だと思います。

 ――今作ではベテランカメラマンを演じますが、平泉さんの趣味も写真撮影だそうですね。

 日頃から、孫の姿や山など、いろいろなものを撮影します。思った通りの写真が撮れた時はうれしいけど、それがなかなか難しい。だから何度も何度も挑戦です。これは芝居も一緒。できたと思ったら、もうやらないかもしれない。俺には能力がないのかなと何度も思いながらやってきましたけど、その“悔しさ”が、まだこの仕事を続けさせてくれているのかな。

 “できること”が必ずしもいいことじゃない。“できないこと”も楽しみの一つと数えたらいいのかなと思いますよ。

 ――佐藤浩市さんや黒木瞳さん、市毛良枝さんら、共演者も豪華な顔ぶれですね。

 (秋山純)監督が「成さんが主役だから、みんな出てくれたよ」とおっしゃってくれて、感謝の気持ちでいっぱいになりました。みんな味わい深い演技をしていて、僕も刺激を受けましたよ。名優の皆さんの後押しのおかげで、素晴らしい作品に仕上がりました。

 ――最後に作品のアピールをお願いします。

 私が演じる鮫島と、私と58歳離れた佐野晶哉さん(Aぇ!group)が扮する太一の“素直になれない二人”が紡ぐ感動作です。安心して見ていただけるすてきな映画なので、ぜひ、家族や恋人同士で劇場に足を運び、温かい涙を流しながら心を満たしてもらえると幸いです。

◆プロフィル

 ひらいずみ・せい 1944年6月2日生まれ、愛知県出身。64年に大映京都第4期フレッシュフェイスに選ばれ、映画デビュー。以降、数多くの映画やドラマに出演し、ナレーターとしても活躍。主な出演作はドラマ「家政婦のミタ」(2011年)、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」(13年)、映画「シン・ゴジラ」(16年)、「天気の子」(19年)など。

【記事】鈴木政己 【写真】吉橋正勝

◆ストーリー

 さびれた写真館を営む無口なカメラマン・鮫島武治(平泉)。そんな彼の写真に心を奪われた気鋭のカメラマン・五十嵐太一(佐野)は、華々しいキャリアを捨て、弟子入りを志願する。過去の出来事から家族との関わりを避け続けてきた太一は、鮫島が客と丁寧に対話を重ね、心を結び合っていく姿に驚く。
 人々の抱える悩みや問題のために必死に奔走する鮫島に振り回されながらも、自分に足りないものに気付き始める太一。同時に、鮫島とその家族にも、目を背けてきた“想い残し”があることを知る。

鮫島㊧と共に働く太一 ©2024「明日を綴る写真館」製作委員会 ©あるた梨沙/KADOKAWA
鮫島㊧と共に働く太一 ©2024「明日を綴る写真館」製作委員会 ©あるた梨沙/KADOKAWA

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