「最近の若者は、何を考えているのか分からない」という話題を世間でよく耳にします。幅広い世代が集う女性部の現場では、若い世代とどう向き合い、励ましを届けているのか。金沢大学・金間大介教授の著書『無敵化する若者たち』と読者アンケートをもとに、那須女性部長、清水池田華陽会委員長、ヤング白ゆり世代を代表して、桜木九州女性部主任部長が加わり、語り合いました。
■努力と悩みはムダになるのか?
――今回は、“無敵化する若者”世代の20代記者が進行を務めます。金間教授の著書を読んで、若者の「失敗したくない」という感覚は、自分にも重なる部分がありました。皆さんはこの本を読まれて、どう感じましたか?
那須 いつの時代も「今の若者はこうだ」と語りがちですが、私自身の20代を振り返っても、“無敵化”の感覚はあったように思います。若者とは、時代の“当たり前”を切り開いていく存在と捉えて、そんな彼・彼女らをどう受け止め、励ましていくか――私たち先輩世代のあり方こそが問われていると感じました。
桜木 書籍に、若い世代の間で、「努力とは才能や環境に恵まれた人がするもの」という感覚が広がっているという部分がありました。私は未来部担当者として、少年少女部歌「Be Brave! 獅子の心で」にもある“努力は絶対に無駄にはならない”ことを伝えています。その重要性を一層感じました。
清水 「リスクを取らず、周りに合わせた言動を重視する」との若者の背景には、“一歩踏み出した将来を信じきれない不安がある”のかもしれません。だからこそ、失敗しても意味があったと実感できる哲学と体験が大事なんだと思いました。それが、学会活動の魅力だと私は考えています。
――言葉の熱量、励ましの受け止め方など、世代によって感覚が異なることもあります。学会活動の中での任せ方や声のかけ方にも、工夫が必要でしょうか。
桜木 先輩世代から「忙しいから」「大変だろうから」と決めつけられると、“少し戸惑ってしまう”という声を聞いたことがあります。忙しさの感じ方は人それぞれで、「もっと頑張りたい」と思っている人もいる。「今、どんな気持ちなのか」を聞いてもらえるだけで、心が軽くなります。
――読者アンケートでは、違う世代との関わりについて、「“若者”でひとくくりにせず、その人に合わせたオーダーメードの関わりが必要だと感じます」という声がありました。
那須 そうですね。一人一人に合わせた声かけが大事ですね。女性部の先輩たちは、皆の幸せのために関わっていこうと真剣です。時に強すぎると思われることもありますが……(笑)。
清水 女性部パワーを感じます(笑)。その真心は、若い世代にも届いています。実家を離れ、新たな地で暮らすメンバーからは、地域の女性部の方がお母さんのように気にかけてくれたという声を多く聞きます。もっと女性部の皆さんの経験談を聞きたい、確信に触れたいという声も少なくありません。
那須 人間対人間の絆の中にこそ、世代の違いを価値に変える答えがあると思います。絆を築くといっても、その踏み出す入り口は、「会いたい人がいる」「楽しい」という、他にはない充実を実感していくことだと感じています。
■世代をつなぐ、成長と励ましの連鎖
――池田先生は、青年を大事にすることを繰り返し教えてくださっています。“無敵化する若者たち”にとって学会活動はどのような意味を持つ場所になるのでしょうか。