リゾート地として知られるフィリピン・セブ島にはスラム街も存在し、多くの恵まれない子どもたちがいます。そこに教育施設「Anya’s HOME」を設立し“ネオギャル校長”として、食、教育、居場所を提供しているのがAnyaさんです。夢実現のカギは“ギャル魂”でした。
放っておけない
■小学5年生の時に見たテレビ番組「世界がもし100人の村だったら」が、支援のきっかけだそうですね。
自分と同世代の子が学校に行けず、ごみ山で食べ物を探す姿に衝撃を受けて「将来、孤児院を建てる!」と決めました。それからは、お小遣いを寄付したり、古着を送ったりしてました。
17歳の時に、短期留学でセブ島へ。開発途上国は初めてで、リゾート地だし「イェ~イ!」って感じで(笑)。でも飛行機から降りた途端、ホームレスとストリートチルドレンの物乞いに、怖くて号泣しちゃって……。
で、ある時、私がお金を渡した子が薬物を使ってるのを見かけちゃったんですよ。そんなことに使うなんて、すごい腹が立って。お金より教育だなって。必ず30歳までに、ここで施設をつくると目標を立てました。
■その一方で、中学からギャルの道にも、全力投球を。
かわいい人になりたくて(笑)。見かけで判断されて、嫌な思いもしましたね。高校中退後、アメリカの大学に行ってめちゃくちゃ遊んだおかげで、今、子どもたちがずるしたり、うそついたりしたら分かるし、自分の身を守るすべも教えられます。
その後は、資金をためるためにマニラで起業したけど失敗して、現地の人にお金を取られたりもしました。日本に帰国して、数年間キャバクラで働いてためた資金で、2019年、セブ島に移住を。築70年の物件を1人でDIYしてると、毎日のようにガラスを割られたり、ごみを投げ捨てられたり。その時はつらかったですね。
クラウドファンディングも行い、10月に「Anya’s HOME」を開校しました。児童養護施設をつくりたかったけど、外国人には寝泊まりできる施設は認可が下りず、まず寺子屋的な施設で実績をつくることにしたんです。親には事後報告(笑)。怒られたけど、今は一番の応援者です。
信頼することを学ぶ
■子どもたちの様子は?
開校日は183人も並んでました。名古屋の株式会社サンテクノさまに月額支援をいただけるようになったので、給食センターをつくり、今は250人に食事を提供してます。
来るのは、5歳から18歳の子たち。9割がネグレクト(育児放棄)で、1割は親が逮捕されて、いないとか。食事はここだけだから、すごい食べますね。でも最初は、食べることに慣れてないから胃が小さくて、固形物を食べると胃けいれんを起こして、戻しちゃう子が何人もいて。でも、またすぐ食べ出すんですよ、おなかすいてるから。
今は教科書や制服を支援してるので、子どもたちは地元の学校にほぼ登校できてます。1割の子は、出生証明書がないとか、顔にタトゥーが入ってるとか、薬物中毒とか、発達障害とかで学校に行けてないけど、ここで読み書きの勉強をしたり、パラパラダンスを一緒に踊ったりしてます。午後3時に学校が終わると、アフタースクールとして開校してます。