企画・連載
〈SDGs×SEIKYO〉 解説編「エシカル消費って何?」 2024年5月21日
「SDGs×SEIKYO」の解説編「ちーちゃんと考える 未来のカタチ」。今回のテーマは、SDGs(持続可能な開発目標)の目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」。エシカル消費や「CSR」について考えます。
うーん、どのペンがいいかなあ。
文房具は種類が多いね! 好きな色の物にしたら?
あ、エコマークが付いている、これなんてどう?
エコマーク?
うん。環境に優しい商品などを示すマークだよ。ペンとかの場合だと、再生プラスチックが使われていたり、リサイクルしやすいよう材質がちゃんと表示されたりしている製品に付いているよ。
へー!
二人とも、「エシカル消費」って知っている? 私たちは普段の買い物で、いろいろな選択をしている。エシカル消費は、人・社会・環境に気を配った消費行動。ヨーロッパでは、かなり浸透しているみたい。
そうなんだね。初めて聞いた言葉だよ!
具体的に何を考えればいいの?
例えば、商品が作られる過程で、ひどい低賃金・重労働や、児童労働が行われていないかを知ることが大事だよ。
なるほど。それは「人」や「社会」の観点だね。
「環境」という点では、文字通り、自然環境に害を与えていないかどうかを考えないといけない。最近は「エシカルコスメ」も、はやっているよ。オーガニックの植物などの素材で作られていたり、環境に配慮した容器を使っていたりするんだ。
そんなのがあるんだ!
SDGsの目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」には、国際的規模の努力もそうだけど、市民社会の私たち一人一人の協力が大切だって書かれている。
日々の買い物一つをとっても、社会に大きな影響を及ぼすしね。
あと「官民」の協力も欠かせないよ。特に企業は、SDGs達成に向けた大きな力をもっている。
「CSR」って聞いたことある? 「Corporate Social Responsibility」の頭文字。日本語では「企業の社会的責任」と訳されているよ。最近は企業も、社会をより良くするために努力することが求められている。
ある日本の大手電機メーカーでは、循環型社会の実現に向けて、さまざまなパートナーと共に、使用済み家電の資源回収に力を注いでいるって聞いた。
そうか。父さんの会社でも、屋上にソーラーパネルを設置したり、女性も男性も子育てしながら働きやすいよう、オフィスの環境を整えたり、いろいろと取り組んでいるよ。
すごいね!
そうした“優良企業”に投資する動きも強まっているね。
うん。「もうかっている」という基準だけでなく、環境保護や健全な労働環境の整備など、さまざまな側面を見て投資先を決めるんだ。
企業も個人も、人権や環境への意識を高めていく必要があるね。
そうだね! SDGsの目標17の最後には、“SDGs達成度をはかる新たな基準をつくる”とある。GDP(国内総生産)とは別に、社会の豊かさを示す“物差し”が今、真剣に議論されている。持続可能な未来へ、何より求められているのは、一人一人の価値観の見直しだよ。
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