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【電子版先行】〈聖教取材班が見た! 創価大学駅伝部〉第4回 三大駅伝へ役者はそろった――3次合宿・深川 2026年9月16日

SOKA SPORTS――創価スポーツ

 いよいよ大学駅伝シーズンが到来! 創価大学駅伝部は今年も3回にわたる夏の強化合宿を終え、三大駅伝に向けて順調な仕上がりを見せる。今回の「SOKA SPORTS」は、夏の総仕上げとなる北海道・深川合宿の模様を届ける。(9月14日付の第3回はこちらから)

 創大駅伝部の伝統の夏合宿。3次合宿は、長距離や山の走力強化が中心の岐阜・御嶽と、主力を中心にスピード強化や高い強度の練習を行う北海道・深川の2組に分かれて実施する。今年も、それぞれの場所でしのぎを削った。

 3次合宿が後半に入った9月6日、日産スタジアム(横浜市)で、日本インカレ男子5000メートル決勝が行われた。強い雨が降りしきる過酷な環境下で、創大のベナード・キクンビ選手と菅野元太選手の1年生コンビが他大学の有力選手を抑え、見事なワンツーフィニッシュを飾り、注目を集めた。
 
 特に菅野選手は、4番手でラスト1周を迎えると、バックストレートで目の前にいた早稲田大学の選手を振り切り、さらに加速。最後の直線では先行していた順天堂大学の選手も抜き去り、1年生らしからぬ圧巻のレース展開を見せ、2位でゴールした。
 
 「役者はそろっています。三大駅伝を全部優勝するつもりで、個人としては全て区間賞を取る勢いで走りたい」――すがすがしい表情でインタビューに答える菅野選手の姿は、合宿地でレースを見守った仲間たちにとって、最高の刺激となった。

 翌7日の午後、取材班は北海道・深川へ向かった。同合宿に臨んだメンバーは主力中心の14人。うち4人は5000メートル13分台の記録を持つ実力派のルーキー(内田涼太、田村幸太、保芦摩比呂、村上遵世)だ。
 
 キクンビ、菅野が見せた快走に、合宿組の4選手は一様に喜んでいた。だが、“自分も負けたくない”という気持ちも随所に感じられた。内田選手は闘志を燃やす。
 
 「うれしさもありますが、悔しい気持ちもあります。差を広げられないように頑張って、同期全員に勝ちたいです」

 深川では、川嶋伸次総監督が指揮を執っていた。練習会場となる深川市陸上競技場で、築舘陽介コーチにチームの様子を尋ねると、「例年の1年生だと付いていくのがやっとだった練習を、質も量も着実にこなしています」と、手応え十分の様子だ。
 
 副主将の織橋巧選手(4年)も「彼らのおかげで、いい意味でチームに緊張感や締まりが出ました」と、スーパールーキーたちが好影響をもたらしていることを教えてくれた。

 この日のポイント練習の内容は、4キロごとにスピードを上げていく計16キロの「ビルドアップ走」。最初は1キロ3分15秒のペースで走り、次は3分10秒、3分5秒、最後は3分とペースアップして走破する。
 
 開始前に円陣を組み、練習メニューを確認した後、選手たちは2本の隊列を作った。ここで、川嶋総監督から声がかかる。
 
 「チャレンジしなきゃ」
 
 インコースや隊列の後ろに付いていけば、楽に走れる。“駅伝出走を勝ち取り、大舞台で勝負したいのであれば、先導役やアウトコースを選んで限界に挑んでほしい”――総監督の声かけには、攻める姿勢を普段から積み重ねていくことが大切だというメッセージが込められていた。
 
 一つ一つの練習が、三大駅伝の選考にも直結する時期。競技場内は張り詰めた空気に包まれていた。
 
 練習が始まった。400メートルトラックを10周するごとにペースが上がる。そのたびに集団を引っ張る選手が代わる。3次合宿も終盤。1次合宿からの疲労の蓄積もあるはずだが、遅れる選手はいない。一団は崩れることなく16キロを走り切り、そのままフィニッシュした。

 記者は今年で3回目の深川取材。これまでは隊列から離れたり、走り終えた後に苦しそうな表情を見せたりする選手がいたが、今回はそうした姿がない。むしろ、フィニッシュ後の各選手から“余裕”すら感じ取れた。
 
 コーチ陣とのやりとりを見ていると、選手たちは口々に「まだいけます!」と力強く返答。今までにない“層の厚さ”を実感した光景だった。
 
 チームの底上げが順調に進んでいる要因は何か。川嶋総監督に聞いた。
 
 「4年生の織橋や小池莉希が中心となって、上手に練習量をコントロールしています。コーチ陣の意図をくみ取りつつ、夏の前半は練習を飛ばしすぎないよう、メンバーに声をかけ続けてくれました。私たちとしては、もう少し走らせたい思いもありましたが……(苦笑)。4年生が選手側の目線を大切に、受け身ではなく、自ら考え責任感を持って行動している。そのおかげで、大半の選手が大きなけがもなく、フレッシュな状態で3次合宿に来ています。彼らに感謝です」

 そのかいもあってか、深川合宿メンバーでは3年生の有馬貫太、石丸修那、榎木凜太朗の3選手や、2年生の衣川勇太選手が好調な走りを見せているという。
 
 実績を持つ4年生や、実力のある1年生がいることで、2、3年生に焦りがあっても不思議ではない。川嶋総監督と築舘コーチは合宿期間中、選手たちと2度の個別面談を行い、さまざまな思いにじっくりと耳を傾けた。
 
 「総監督から『しっかり走れるようになった』と声をかけられ、自信になりました」と語る衣川選手が、率直な心境を明かしてくれた。
 
 「1年生には、やっぱり負けたくないです。夏合宿は故障しないで走り抜こうと、2年生全員で話し合ってきました。これからも上級生として走りでリードしていきたい」
 
 言葉の端々から“必ず三大駅伝に出てチームに貢献する”という決意が伝わってくる。

 一方、評判以上の実力を見せる1年生。周囲からの期待を重圧に感じないのだろうか。
 
 「もっと頑張ろうと、前向きになります。結果を出して期待に応えたい」(村上選手)
 
 「注目されているからこそ、普段の生活を大切にしようと1年生全員で話しています」(田村選手)
 
 「期待や責任を感じますが、それ以上にワクワクもしています」(保芦選手)
 
 高校時代から脚光を浴びてきた彼らにとって“注目されること”は、不安やおごりを生み出すものではない。むしろ“成長の原動力”に変えていることがよく分かった。

 最後の駅伝シーズンに臨む4年生の中心選手にも話を聞いた。
 
 織橋選手は「競技に集中し、結果にこだわる姿勢を見せて、チームをリードしたい」と意気込む。
 
 留学生エースのスティーブン・ムチーニ選手は「ケニアで応援している家族のためにも、全ての駅伝で区間賞を目指します」と、日本語でさわやかに。
 
 そして、日本人エースの小池選手は、今のチーム状況を分析しつつ、持ち前の明るい調子で語った。
 
 「力ある1年生のおかげで良い緊張感が生まれ、今までにないほど質の高い練習ができています。駅伝シーズンを前に、ワクワクが止まりません。三大駅伝の全てで区間賞と区間新記録を狙い、創価大学の存在感がさらに大きくなるよう貢献したいです」
 
 三大駅伝の開幕戦となる出雲駅伝は、10月12日(月・祝)午前9時10分スタート。新戦力が躍動し、中間層も充実する創大が“過去最高”の練習と選手層で、勝利を目指す。(越)

 
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 電子版連載「聖教取材班が見た! 創価大学駅伝部」には、それぞれの合宿の模様を掲載しています。
 
 第1回 8月12日付「最後の箱根路、4年の意地――1次合宿・菅平」はこちら。

 https://www.seikyoonline.com/article/C2B18DD19288CBF42F508D056BFEADB4

 第2回 8月29日付「コーチが語る、チームの成長――2次合宿・妙高」はこちら。

 https://www.seikyoonline.com/article/97F072E6FB5C0647A3A27E0C423B3A6B

◆特設ページを開設

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 https://www.seikyoonline.com/summarize/hakone_sp.html