「できるうちにやり切る」
大阪府岸和田市 有井 力輝斗(20歳)
私は19歳で「脊髄小脳変性症」という難病になりました。いつか、歩くことも、立つことも、話すことも、できなくなると言われました。この1年で、当たり前にできていたことが一つ一つできなくなりました。
それまでの私は、これからの人生に対して何となく未来を描いていました。仕事をして、好きなことをして、普通に生きていく。そんな「当たり前」を疑ったことは一度もありませんでした。でも、その「当たり前」は、ある日突然、なくなりました。
診断を受けた時、何も考えられませんでした。「なんで自分が」。その言葉だけが、頭の中で何度も繰り返されました。
少しずつ自分の体が思うように動かなくなっていく。できていたことが、できなくなっていく――その現実を受け入れるのは、簡単ではありませんでした。
しかし、創価学会で活動する中、多くのことに気付きました。人生は、失うだけじゃないと思えるようになったのです。
毎日、自分との戦いに勝つために背中を押してくれたり、一緒に頑張ってくれたりする人たちがいる。そうした存在がいるから、まだできることを探し続け、可能性を諦めずにいられると思います。
病気になったことは、決して良かったとは思えません。正直、今でも苦しいです。でも、病気になったからこそ、自分の生き方をもう一度考えることができました。
残された時間がどれだけあるのかは分かりませんが、「できるうちにやり切る」――その覚悟を持って生きたいと思います。そして、同じように悩み苦しんでいる人に、少しでも何かを届けられる存在になりたいです。