傷つきやすさの違い
頑張っても報われなかったり、誰かの心ない一言に傷ついたり、生きていると、「今日は、もうやってられない!」と思うことってありますよね。けれど、仕事に追われていると、誰かに相談したり、吐き出したりする余裕がなく、そのままやり過ごしてしまうことも多いのではないでしょうか。
心のSOSを無視し続けていると、人と関わることが怖くなる、無気力になるといったことがあります。「自分は大丈夫」と見過ごさず、心に刺さったトゲは早めに抜きたいものです。
人は何かを経験する時、出来事そのものの影響も受けますが、それ以上に「どう捉えるか」によって、感じ方は大きく左右されます。例えば、上司からミスを指摘された時。同じように指摘を受けても、「ここを直せばいいのか」と前向きに捉える人もいれば、「こんなこともできないなんて、期待外れだと思われたかもしれない」と不安になる人もいます。これは、その人の「捉え方(認知)」の違いによるものです。
捉え方は、その後の行動にも影響します。すぐにミスを修正して再提出する人もいれば、「他にもミスがあるかもしれない」と一人で抱え込んでしまい、「忙しい上司に声をかけるのは申し訳ない」と動けなくなる人もいます。同じ出来事でも、どのように捉えるかによって、その後の気持ちと行動は変わってきます。
当たり前を揺さぶる
人は誰でも、捉え方の癖を持っています。その癖に気付くことで「少し調整しよう」と考えられるようになり、行動の幅も広がっていきます。
例えば、自分は完璧にやろうとする傾向があると気付けば、「まずは7割程度でも十分」と考えて取り組めるようになります。つらいことがあった時に深刻に受け止めやすいと分かれば、「こういう時は、外に出て気分転換をしよう」と、行動を選べるようになります。
捉え方の癖に気付くには、自分の中にある思いを“外に出す”ことが大切です。頭の中だけで考えていると、一つの捉え方にとらわれてしまったり、答えのない問いをぐるぐる考え続けてしまったりします。でも、誰かに話す、書き出すなどをすることで、自分の考えを少し離れたところから見られるようになります。
会話や文章に限らず、スポーツをする、絵を描くなど、自分なりのやり方で構いません。自分の思いを外に出すことで、「自分はこんなふうに感じていたんだ」と気付き、気持ちが少し軽くなります。「相手にも事情があったのかも」と別の見方ができるようになることもあります。