企画・連載

「個」の力を引き出し未来を開く 創価大学の就職・進路支援 2024年10月31日

【創大・短大マガジン】

 少子高齢化や生産年齢人口の減少など、社会構造が大きく変化する中、学生の就職活動も多様化が加速している。そうした中、創価大学では「個」の力を引き出し、一人一人の未来を開く充実のキャリアサポートに取り組んでいる。今回の「創大・短大マガジン」では、創大の就職・進路支援について、キャリアセンター職員の渡辺一江さんと福田清さんに聞いた。

【ここが魅力!】
・1年次から夢の実現をサポート
・先輩から後輩へ“恩を送る”伝統
・卒業生が母校に戻って全力で応援
◆キャリアセンターの職員に聞く
渡辺一江さん
福田清さん

 ――今月1日、多くの企業で内定式が行われ、明年卒業する学生たちが社会人への第一歩を踏み出しましたね。
    
 福田 創大生も多種多彩な企業から採用の内定をいただきました。近年は特に、日本を代表する大手企業や全国的に人気の高い会社に採用していただく学生も増え、「大学通信ONLINE」に発表された「2024年有名企業400社実就職率ランキング」では、創大が89位にランクイン。これは、国内にある約800の大学の上位1割に迫る水準です。
    
 渡辺 教員、公務員、公認会計士、税理士、看護師、社会福祉士といった専門職に進む学生も毎年、数多く輩出しています。学生の気質や社会から求められる人材像がますます多様化する今、創大では、「個」の強みを引き出すキャリア支援を目指しています。
    
 福田 例えば、昨年は創大生用の逆求人型就職マッチングサイト「キャリナビScout!」をオープン。企業から学生にオファーできるだけでなく、学生からも企業へアプローチできるスカウト型のサイトで、企業と学生のミスマッチを防ぐことに役立ちます。
    
 ――「個」の強みを引き出すには、一人一人をよく知る必要がありますね。
    
 福田 その通りです。創大では「学生生活すべてがキャリアデザイン」というコンセプトのもと、1年生からキャリア支援が始まります。まずは、キャリア教育科目という、いくつかの授業を通じ、教員、職員、学生が一体となって“なりたい自分”になるためのサポートを行います。1、2年生の秋学期に行われる「キャリアデザイン基礎」という授業では、就職活動(就活)が終了した先輩学生との一対一の面談で、個別の相談ができます。
    
 渡辺 課外でも多彩なキャリアイベントを開催しています。
    
 「デザイン・ユア・ドリームズ(DYD)」というイベントには、社会のさまざまな分野で活躍している卒業生が母校を訪れ、業界ごとに教室に分かれて懇談会を行います。早い時期から社会人と接することは、学生にとって大きな刺激となっているようです。こうしたイベントの企画・運営を担ってくれているのも、卒業を控えた現役学生たちです。
    

 ――授業やイベントを通して、現役学生がキャリア支援に加わるのはとてもユニークですね。
    
 福田 はい! 創大生ならではの取り組みです。毎年、企業から内定を得た4年生や大学院2年生からキャリア支援に携わる学生を募集し、1、2年生のキャリア形成を支援するCSS(キャリアサポートスタッフ)、3年生から始まる就職活動を支援するRSS(リクルートサポートスタッフ)などのグループが結成されます。
    
 CSSは、前出の通り、低学年に向けた授業やイベントを担当。RSSは、就活生向けのイベントの企画・運営に加え、一人一人と懇談し、エントリーシートの書き方や面接などの具体的なアドバイスも行います。
    
 渡辺 就職氷河期だった2004年に、当時の学生たちが“就職活動で苦労した経験をもとに後輩をサポートしたい”と、大学と協議して発足しました。以来20年、毎年多くの学生が志願し、ボランティアで活動してくれています。先輩から受けた恩を後輩に送ることを、創大生たちは“恩送り”と呼び、喜々として活動しています。
    
 ――先輩たち自身の成長にもつながりそうな麗しい伝統ですね。
    
 福田 CSSやRSSを経験した学生たちは、「後輩の道を開こう」と、卒業後も社会の第一線で奮闘しています。その中には、授業や課外講座の講師として母校に戻り、後輩たちのキャリア形成を全力で応援してくれる方も数多くいます。
    
 渡辺 この「後輩を自分以上の人材に」との精神は創価大学の伝統です。 第3回創大祭の折、創立者・池田先生は、約700人の企業関係者に深々と頭を下げ“創大生をどうかよろしくお願いします”とあいさつされました。その姿に感動した草創期の学生たちは「一流企業に入って恩返ししよう」と挑戦しましたが、当時は大学の知名度も低く、就活でとても苦戦したそうです。そうした中でも創大生は、自分が採用されなくても「後輩たちをどうかよろしくお願いします」と頭を下げ、社会でも懸命に働いて、信頼を集めていったと伺いました。
    
 福田 この原点は、今なお創大生に息づいています。一人一人の可能性を引き出し、学生たちの未来を切り開くキャリア支援へ、学生たちと力を合わせて、さらに取り組んでいきます。
    

◆自身の可能性が広がった!――現役生・卒業生の声
認定NPO法人勤務
(2016年卒業)
藤原幹太さん

 「創価大学を世界一に」――人生の誓いともいえるこの志を教えてくれたのはキャリアセンター主催の課外講座「グローバルリーダーカレッジ(GLC)」の講師を担当されていた卒業生でした。
    
 創大入学当初の私は、自己中心的な性格で、将来は安定した職業に就ければよいというような考え方でした。しかし「英知を磨くは何のため」との創大スピリットを胸に、社会の第一線で奮闘する多くの先輩方の姿を通し、自分もこんな魅力的な人生を生きてみたいと考えるように。すると一つ一つの勉強や経験が、大きな価値のあるものとして輝きはじめたのです。
    
 創大生活で、オーストラリアへの交換留学やトーゴのラジオ局でのインターンシップなど得がたい経験を積み、卒業後は、世界有数のコンサルティング企業に就職。同期最速でマネジャーに昇格することができました。その後、利他の精神を社会に広げたいと、認定NPO法人に転職。10代の居場所づくりに取り組む全国の団体への伴走支援を担当しています。
    
 現在、GLCの講師として招いていただき、先輩がしてくれたように、後輩たちの未来を開くために力を注いでいます。
    
 創立者が示されたように、常に新しい挑戦を続け、誓いを果たしていきます。

経済学部4年
籾山公子さん

 創大に入学した頃、“人間として成長したい”との思いはあったものの、具体的な将来の夢や、やりたいことが定まらず、それが大きなコンプレックスでした。そんな時、受講したキャリア教育科目の授業で、私の人生は変わりました。
    
 活躍する卒業生が語る“1年生の時、やりたいことがなかったが、それが見つかった時に挑戦できるよう、目の前のことに全力で取り組み、力を付けた”との言葉に励まされ、学生生活では興味を持ったこと全てに全力で挑戦しようと決意。CSS(キャリアサポートスタッフ)の先輩も、私の思いを丁寧に聞き、一つ一つ書き出して、目標設定を手伝ってくれました。
    
 学生寮の後輩のサポートやゼミ活動、部活動、留学などにも全力で挑戦。また「グローバルリーダーカレッジ(GLC)」にも参加し、社会の課題を自分のこととして考える習慣を身に付けました。多くの人と関わる中で、自身のキャリアが形成されていくことを実感しました。
    
 こうした経験を就職活動で語ると、グローバルIT企業の面接時に高く評価され、内定をいただくことができました。
    
 現在は、CSSとして活動しています。感謝の思いを後輩につなぎ、少しでも創大生の可能性を広げるお手伝いをさせていただきます。

◆創大 短大 2025年度入試 出願を受け付け

 創価大学、創価女子短期大学では、2025年度の入学者を募集している。入試の出願受け付けの日程は、次の通り。
 ◇ 
 【創価大学】
 〈総合型選抜〉
 基礎学力方式=24年11月1日(金)から11日(月)まで。
 小論文方式=24年11月22日(金)から12月6日(金)まで。
 〈一般選抜〉
 大学入学共通テスト利用入試(前期)=24年12月18日(水)から25年1月17日(金)まで。
 全学統一入試=24年12月18日(水)から25年1月20日(月)まで。
 一般入試=24年12月18日(水)から25年1月30日(木)まで。
 一般入試(後期)=25年1月31日(金)から2月20日(木)まで。
 大学入学共通テスト利用入試(後期)=25年2月21日(金)から3月7日(金)まで。
 【創価女子短期大学】
 公募推薦入試=24年11月4日(月)から20日(水)まで。
 一般入試=25年1月6日(月)から18日(土)まで。
 ※全て締め切り日消印有効。詳細は、各ホームページを参照。
 お問い合わせは、「創大アドミッションズセンター」〈042(691)4617〉、「創価女子短期大学入試事務室」〈042(691)9480〉まで。
 ※創価大学のPASCAL入試、グローバル人材育成入試、創価女子短期大学の自己推薦入試、同窓生推薦入試の出願受け付けは終了しました。
   
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 創価女子短期大学

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