ユース特集

電子版連載〈フードは風土――柳生九兵衛と巡る〉第22回 愛媛・西条市 マルブン小松本店 2026年6月15日

“活き”“炊き”に続く“焼き”
愛媛第三の洋風鯛めし

 「フード(food)は風土そのもの」――グルメコメンテーター・名物グルメ探究家の柳生九兵衛さんと各地を訪れ、地域の風土に根ざしたさまざまな名物フードにスポットを当てる本連載。第22回は愛媛県西条市の「マルブン小松本店」で食べられる洋風の焼き鯛めしや、愛媛西条てっぱんナポリタン、とり天などの名物料理を紹介します。

 愛媛県の名物といえば、みかん、いよかんなどのかんきつ類が有名ですが、瀬戸内海と宇和海に囲まれた愛媛県は海の幸の料理も豊富。小魚のすり身を揚げたじゃこ天や鯛めしなども名物です。

 地形は東西に細長く、県東部の「東予」、中央部の「中予」、南西部の「南予」と、三つの地域に分けられていますが、それぞれに個性の異なる「鯛めし」があります。

 有名な宇和島鯛めしは、生の鯛の刺し身にたれを絡めてごはんにのせて食べる“活き”の南予流。中予では、丸ごとの鯛をお米と一緒に炊き込む“炊き”のスタイル。そして、近年新しく誕生した第三の鯛めしが東予流、“焼き”の洋風鯛めしです。

 その発祥の店が、東予エリアの西条市にある洋食店「マルブン小松本店」。1923年(大正12年)に食堂として創業。現会長の四代目から洋食がメインになり、現在は息子の眞鍋一成さんが五代目を務めています。五代目は先代時代のシェフのまかない料理をヒントに、2021年にブランド養殖鯛「鯛一郎クン」を使った洋風鯛めしを提供。

 24年にテレビ番組で全国1位のご当地グルメに選ばれたことをきっかけに、これが「東予流鯛めし」の元祖に。以来、「県産鯛の焼き身と米を使い、洋風の味付け」が定義となった洋風焼き鯛めしが、店ごとの個性を加えて東予の各店で提供されています。

【取材協力】マルブン小松本店(愛媛県西条市小松町新屋敷甲407-1)
【TEL】0898-72-2004
【営業時間】11:00~15:00(L.O.14:30)/17:30~21:00(L.O.20:30)(月曜定休 ※祝日の場合は翌火曜休)

 〈プロフィル〉やぎゅう・きゅうべえ 「TVチャンピオン(テレビ東京系)」第4代、5代B級グルメ王。全国各地の“安くてうまいもの”をこよなく愛するプロの食いしん坊。名物グルメ探究家・名物おでん探究家・グルメコメンテーターなどとして活躍中。

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