エンターテインメント

〈シネマ〉 ぼくが生きてる、ふたつの世界 2024年9月19日

9月20日(金)から全国公開 

 コーダ(ろう者の親を持つ聴者)が抱える葛藤と、変わらぬ愛情を注ぐ両親との、家族の絆を繊細に描く。
 
 五十嵐大(吉沢亮)は、幼い頃から手話を使って母・明子(忍足亜希子)の“通訳”をしながら、楽しい日常を送っていた。
 
 しかし、大は成長するにつれて、自身の生活は“普通”ではないと意識するように。さらに反抗期も加わり、明子の明るさすら疎ましくなる。そしてある時、母を傷つける言葉を浴びせてしまう……。
 
 ろう者の登場人物をろう者の俳優が演じており、当事者の思いが深く胸に迫ってくる。主人公が抱く、母への思いの変化を丁寧に描く本作。母が子を思う様子をつづったエンディング曲も心にしみる。呉美保監督。1時間45分。
 
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