エンターテインメント

〈ドラマ〉 松本まりか主演「奪い愛、真夏」 2025年7月31日

テレビ朝日系 金曜 午後11時15分 ※8月1日は放送休止

 新作が出るたびにSNSなどを中心に反響を呼んできたテレビ朝日系の“奪い愛”シリーズ。その最新作「奪い愛、真夏」(金曜、後11・15=一部地域を除く)が、7月スタートした。放送初日に行われた記者会見には、主演の松本まりかをはじめ、共演の安田顕、高橋メアリージュン、白濱亜嵐、森香澄、同シリーズの生みの親である脚本家の鈴木おさむが登壇した。

 開口一番に「プレッシャーです」と語った松本は、続けて「(このシリーズは)おさむさんが手がけてきて。引退も発表されたのに、今回このためだけに脚本を書かれるということで、本当にちょっと怖いです(笑)」と心境を吐露した。

 そんな彼女とは対照的に、鈴木は「久しぶりのドラマを書きましたけど、またもう一本、自分の息子に見せられない作品ができました(笑)。でも本当に面白いドラマになったと思います」とユーモアたっぷりにコメントした。

 物語は、不倫の末に最愛の恋人と別れた海野真夏(松本)が、心機一転、時計メーカーに転職。そこで妻帯者の社長・空知時夢(安田)と出会い、またもや禁断の愛に翻弄されていく様子を描く。
 
 脚本について、安田は「読んでいる分には爆笑するんですけど、演じる方はたまったもんじゃない(笑)。でも、真剣であればあるほど面白いんですよね」と、その魅力を伝えた。

◆“中毒性”のある泥沼の展開

 印象的なのは、作中で飛び交う“名言”の数々。本シリーズ3作目の出演となる松本は、「おさむさんのせりふは両極端で、第1話でも『夏夜のマジックにかかったんです』のように、誰もが思い付かないようなトリッキーなせりふと、『これからの私の生き方で、この傷も正解になります』という人間の本質を突いたようなせりふがあって、大事にしていきたいと思う言葉のオンパレード」と絶賛した。
 
 会見の途中、真剣な面持ちでマイクを握った鈴木は、「不倫はしてはいけないことじゃないですか。実際にボロボロになった家族もいれば、苦しんでいる人もいる」と切り出し、「(作中の)どこかで、どでかい制裁が何回もあります」と宣言。その上で、こう言葉を継いだ。「エンタメ作品として面白く描いてはいますが、リスクがあっても好きになることに対しての“僕なりの思いと答え”を、見てくださる方にお伝えできれば」
 
 昨年、引退を発表した鈴木が、以前から約束していた“続編”制作を実現した形で、再び筆を執った本作。その熱量に、出演者たちが引っ張られているような会見の雰囲気だった。
 
 本シリーズならではの“中毒性”のある泥沼の展開に、時に息をのみ、心が揺さぶられる。“灼熱の愛憎劇”の結末はいかに。

◆第3話(8月8日放送)あらすじ

 残業中、誰もいない資料室で社長・時夢(安田)と再びキスしそうになるも、ぐっと踏みとどまった真夏(松本)。しかし、その心は以前にも増して激しい葛藤に駆られていく。
 一方、真夏の同僚で、時夢の妻・未来(高橋)の妹でもある山上花火(森)は、さらに暗躍し、職場内の人間関係をかき乱していく。
 
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