創価教育
【電子版先行】〈SOKA SPORTS――創価スポーツ〉 創価大学硬式野球部 2026年8月28日
東京新大学野球連盟の秋季リーグ戦の開幕まで、あとわずか。春季リーグ戦でまさかの4位に沈んだ創価大学は、捲土重来を期して準備に余念がない。今回の「SOKA SPORTS」は創大硬式野球部を取り上げる。
真夏の日差しに照らされて丹木の丘を上ると、元気な声が聞こえてきた。
八王子のキャンパスに立つ創大硬式野球部の本拠地「ワールドグラウンド」は、4月から7月にかけて大規模な改修工事が行われた。
外野の防球ネットが交換されたほか、内野の土もプロと同様の仕様に変更されたという。
新しくなったグラウンドに、創大ナインの躍動の姿が映える。
取材当日(今月20日)は、今夏の高校野球西東京大会で準優勝した創価高校(小平市)の新チームに胸を貸す練習試合の日。
「輝け! 人間野球 めざせ 全国制覇」――バックスクリーンの横に掲げられた看板が、両チームを見守っていた。
創大は東京新大学野球連盟で最多となる、春・秋通算51度のリーグ優勝を誇る強豪。だが近年、各大学の実力が伯仲。創大は今春、5勝6敗で4位に沈み、辛酸をなめた。
序盤は順調だったものの、後半で失速。焦りからか、チーム内には勝利しても心が晴れない雰囲気があった。結局、本来の力を発揮できぬまま、シーズンを終えた。
“このままではいけない”――勝つために部員たちが真剣に考えて出した答えは「原点に立ち返る」ことであった。「生活即野球」である。
「生活即野球」。それは文字通り、日常の生活を大切にすることが、そのままグラウンドでのパフォーマンスに直結するという考え方だ。
チームが目指すのは、野球がうまいだけの「野球人間」を育てることではない。卒業後、どの分野でも、周囲から「立派だ」と言われ、使命の道で活躍できる人材を育てること。つまり「人間野球」である。その根幹をなすのが「生活即野球」ともいえる。
今年で創部52年。卒業生は創大での鍛えの日々を糧に、多彩な分野で「人間野球」の真価を発揮する。
この伝統を守り、新たな歴史を築くため、選手たちは首脳陣とも相談し、寮生活をはじめとする“生活改革”を決めた。
食事や睡眠等の習慣が改善され始めると、体調不良者などが激減し、練習の質も向上。佐藤康弘監督や高口隆行コーチ・若林弘一コーチ補佐も「これまでにないほど、選手たちのコンディションは良いです」と目を細める。
練習中、ひときわ大きな存在感を放つ選手がいた。藤原勇人主将(4年)である。
藤原主将は、大阪の名門・履正社高校の出身。だが高校時代は芽が出ず、レギュラーをつかめなかった。
大学野球での活躍を誓い、創大に入学したものの、肘のけがに悩まされ、3年間はリーグ戦に出場できず苦悩の日々を過ごした。
それでも、野球への向き合い方は誰よりも真剣だった。黙々とトレーニングを重ね、今春のリーグ戦で念願の公式戦デビューを果たす。
すると自慢の打棒が開花し、リーグ戦の首位打者を獲得。サヨナラ打で勝負を決めた試合もあった。
練習でも試合でも、チームの誰よりも声を出すことを心がけているという藤原主将。
「負けている試合展開でも、声を出すとベンチが盛り上がる。そこから反撃の糸口が生まれるんです」
寮はもちろん、部の伝統である学内の清掃や、グラウンド整備にも率先。その姿に皆が厚い信頼を寄せる。
秋季リーグへの意気込みを尋ねると、しばらく考えた後、力強くこう答えた。
「一戦必勝です!」
打線は春季リーグ終了後から筋力強化に取り組み、主軸の藤原主将ら充実の顔ぶれが並ぶ。
投手陣は実力派の上級生から期待の1年生まで、潜在能力の高い選手がそろう。
陰で支える海野蓮斗主務(3年)を中心とするマネジャー陣の存在も頼もしい。練習後のおにぎりやプロテインを用意するなど、体づくりのサポートにも万全を期す。
心身共に生まれ変わって臨む、秋季リーグ戦。チームスローガンは「報恩感謝」だ。
家族、友人、大学関係者、そして創立者・池田先生のために――。支えてくれる人たちへの感謝と、野球ができる喜びを胸に、王座奪還に挑む。
佐藤監督は決意を語る。
「選手たちは本当によく頑張ってくれています。だからこそ勝たせてあげたい。応援してくださる全ての方々のために、必ずリーグ優勝を果たし、全国制覇を目指します!」
創大の秋季リーグ戦の初戦は9月12日(土)、埼玉・飯能市民球場で東京国際大学と対戦する。
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