聖教ニュース

〈聖教新聞社提供の番組〉 BS-TBS「あれから10年 これから10年」 10月12日(土)午後8時54分から 毎週土曜放送 2024年10月12日

東日本大震災を経験した若者たちが語る今と未来

 BS-TBSが制作するテレビ番組「あれから10年 これから10年」が10月12日(土)、BS-TBSで放送されます(聖教新聞社提供)。

 同番組では、2011年の東日本大震災の被災者の方々、特に当時10代だった若者を中心に取材し、被災から「10年を経ての今」と「これからの10年」をお伝えします。

 あの震災の意味を見つめ、街と人、そして自らの未来を考える。被災した若者たちが頑張る姿は、コロナ禍を生きる全ての世代に勇気と希望を与えてくれます。

10月12日放送 〈File.159 宮城県女川町/佐藤伶奈さん〉
郷里への感謝を生花に込めて

 佐藤伶奈さんは宮城県女川町の出身。震災の発生時は大学2年生で、親元を離れ、埼玉県に住んでいた。両親と全く連絡が取れず、安否が分からないまま不安な日々を。さらに新聞で報じられた女川町は、自身の知っている町ではなくなっていた。「もう誰もいなくなってしまった……」、そんな喪失感に襲われ、不安はさらに大きなものとなった。

 その後、両親と連絡がつき、帰郷を果たしたが、想像をはるかに超えた町の惨状に、ただ涙を流すしかなかったと当時を振り返る。大学卒業後は郷里に戻り、教師になることを志していた。しかし、何もかもが失われた状況を目の当たりにし、今後の人生に迷いが生じたという。

 現在、女川町で家族とともに生花店を経営している。かつては家族に「花屋にはならない」と断言していた。この仕事に就いたきっかけは、やはり震災だった。津波で店舗を失った母が「花屋なのに、亡くなった被災者に花を手向けることもできない」と悔しがる姿を見て、思わず「一緒に花屋をやろう」と声をかけた。

 今では花育士という資格を取得。子どもたちを対象にワークショップを開催するなど、花を通した地域交流にも力を入れている。震災後、故郷への思いは強くなった。これからも感謝の気持ちを込めて花を届けていきたいと語る。
 そんな佐藤さんの「今」と「10年後の目標」とは?

 BS-TBSの番組紹介ページ

 これまでの放送分は同紹介ページでYouTube動画として配信中。