聖教ニュース
【アメリカ発】池田先生の教育思想について世界の教育関係者がディスカッション――第4回 池田・創価研究国際会議から 2025年8月23日
アメリカのデポール大学「池田大作教育研究所」が主催する第4回「教育分野における池田・創価研究国際会議」が7月31日と8月1日(現地時間)の両日、シカゴの同大学で開催された。
同会議は、池田先生の教育思想の意義について、世界の教育関係者が講演やディスカッションを行うもの。
「知識・社会・権力に関する価値創造的アプローチ」とのテーマで開かれた会議では、40人を超える国内外の学者が研究成果を発表し、活発な意見交換が行われた。
7月31日には、同研究所のジェイソン・グーラー所長があいさつに立った。
気候変動や経済の不安定化など数多くの課題に直面している現代社会において、一人一人がそれぞれの立場で価値を生み出す能力が求められていると論及。
2010年と14年に発表された池田先生の「SGI(創価学会インタナショナル)の日」記念提言の内容を引用し、会議を通して現実と理想の隔たりを超える“新しい現実”を構築する方途を探りたいと語った。
8月1日には、ウエスタン・ミシガン大学のジェシカ・ヘイバック教育学部副学部長が基調講演を行った。
AI(人工知能)の登場によって思考の過程が空洞化してしまうことで、現在の博士課程における専門教育の意義が揺らいでいると指摘。
博士課程教育において重要なのは研究成果や学位の取得ではなく、世界の複雑な現実に向き合い、自ら思考し課題を発見する能力を養うことであると述べた。
また、その能力を培うためには、池田先生が提唱した「『等身大』のパラダイム」(03年、第28回「SGIの日」記念提言)の考え方を持ち、人間らしさから逸脱しない等身大の生命感覚や生活感覚が必要であると訴えた。
最後に、創価三代の師弟が築き上げた人間教育と価値創造の哲学こそ、現代の博士課程教育を全人的に人間を育成する教育へと変容させることができると結んだ。