企画・連載

〈SDGs×SEIKYO〉 オランダ 持続可能な「水に浮く家」 気候変動による海面上昇にも対応 2024年1月18日

ちーちゃんと考える 未来のカタチ

 街中に運河が張り巡らされ、水の都として知られるオランダの首都アムステルダム。SDGsへの関心が高まる今、この地に、水と共生しながら持続可能な町づくりに取り組んでいると、注目を集める場所があります。その名は「スホーンスヒップ」。水上居住区です。

 完全に水に浮いている一戸建てが密集する住宅群で、現在、46世帯140人強の住民が居住。家の数カ所に備え付けられたリングをくいに通すなどして、建物の漂流を防いでいます。

 水位が上昇すれば家も上昇し、下降すれば家も下降。気候変動による海面水位の上昇が問題となる今、こうした水上住宅が持つ可能性に大きな期待が寄せられています。

 スホーンスヒップにある家々には、持続可能性を考慮した建材が用いられており、ソーラーパネルも設置。住民は自家発電した電気で暮らしています。

 また、水の使用量を削減するため、シャワーの水はフィルターを通して再利用。各家庭が、家の屋根の3分の1を緑化するなど、住民が一丸となって、環境に優しいコミュニティーづくりに取り組んでいます。