企画・連載
〈SDGs×SEIKYO〉 解説編「SDGsって何だっけ?」 2022年1月20日
新企画「SDGs×SEIKYO」の解説編「ちーちゃんと考える 未来のカタチ」では、「SDGs(持続可能な開発目標)」の17個の目標などについて説明します。本紙で好評連載中の4こま漫画「ちーちゃん家」(堀田あきお&かよ作)のキャラクターが登場! 「ちーちゃん」の質問に、「博士」や「カッパ」が分かりやすく答えます。第1回の質問は、「SDGsって何だっけ?」です。
最近、テレビによく出てくるSDGsって何のことなの?
国連が掲げる「持続可能な開発目標」のことじゃ。
2015年に国連で採択されたんじゃが、193カ国の全加盟国が賛同したという点で、画期的な目標なんじゃよ。まさに全世界が同意した、2030年までに、わしたちが目指すべき「未来のカタチ」なんじゃ。
持続可能⁉ 開発⁉ なんだか難しそう……。
今のまま世界が発展していけば、地球環境が破壊され、自然災害で大勢の人が亡くなったり、住む場所を追われたりするんじゃ。気候変動がその最たる例じゃな。ゆくゆくは人類の存続自体が危うくなってしまう。
だから、地球環境と共生しながら、世界が持続して発展していけるよう、全部で17個の目標(ゴール)を決めたんじゃ。それぞれの目標の下に、より具体的なターゲットが、合計で169個も挙げられているんじゃよ。
へー! そんなにあるんだ! どんな内容なの?
大きく分けると、「経済」「社会」「環境」の三つに関する目標じゃ。
「経済」に関する目標には、人間らしい仕事の仕方や、経済をどう成長させるべきかといった指標が掲げられとる。
「社会」に関する目標は、飢餓や貧困、男女不平等、教育格差などの問題の解決を目指しているんじゃ。
「環境」に関する目標には、海や陸の豊かさを守り、地球温暖化を防ぐための具体的な行動が呼び掛けられているんじゃよ。
大切なのは、この「経済」「社会」「環境」の目標が、全てつながっているということなんじゃ。SDGsが採択されるまでは、「経済」「社会」「環境」の問題は別々に考えられがちじゃった。でも、それではいつまでたっても問題は解決できないと分かってきたんじゃ。
確かに、地球が汚れて住めなくなると、父さんの仕事もなくなっちゃうよね!
ま、シンプルに考えると、そういうことじゃな。環境問題に取り組むことが、経済成長や社会問題の解決に欠かせないと皆が考えるきっかけになったのが、SDGsだとも言えるのう。
国と国との約束だから、守らないと怒られちゃうの?
いや、そういうことじゃないんじゃ。SDGsは、それぞれの国が自主的に取り組むよう促す目標じゃ。でも、目標達成へどれだけ進んだかは明らかにされる。他の国と比較されるから、“自分たちが一番になろう”と、いい意味で競い合えるんじゃよ。
また、国だけじゃなくて企業や団体、個人も積極的に取り組めるのがSDGsのすごいところじゃな。一人一人が、17個の目標のうち「一つ」でも取り組めば、他の目標達成にもつながっていくんじゃよ。
牧口先生が言われていた「人道的競争」みたいだね!
ちーちゃん、よく知っとるのお!
SDGsの基本理念は、「誰も置き去りにしない」世界をつくること。地球環境と人類が共生し続け、一人一人が尊重され輝いていける「未来のカタチ」を目指して、自分のできることから頑張っていきたいものじゃな!
ちーちゃん 名前は知恵。竹林家の三人きょうだいの次女。
博士 日々、世の中を良くするための発明に励んでいる。
もっと詳しく知りたい方はコチラ(日本ユニセフ協会「SDGs CLUB」)
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