聖教ニュース

米国で核軍縮巡る教育者会議 池田対話センターがハーバード大学などと共催 2025年5月17日

識者「平和の価値育む教育が“核なき世界”築く鍵に」

 アメリカの池田国際対話センターとアメリカ創価大学(SUA)の地球的問題群研究センター、ハーバード教育大学院などが共催する「核軍縮教育を巡る教育者会議」が9日から11日(現地時間)にかけて、米マサチューセッツ州ケンブリッジで開催された。
 
 初日には、ハーバード教育大学院で公開イベントが行われ、同大学院生をはじめ多くの聴衆が来場。被爆体験を持つソーシャルワーカーで、平和のための教育に取り組むNPO法人を創設したヒデコ・タムラ・スナイダー氏がオンラインで登場し、「これ以上、ヒロシマやナガサキのような悲劇を繰り返してはならない」と訴えた。
 
 池田国際対話センターのケビン・マー所長と、SUA地球的問題群研究センターのテツシ・オガタセンター長は、池田大作先生の平和提言から言葉を紹介し、核使用のリスクが高まる今、核軍縮や廃絶に向けた対話を教育現場で広げていくことの重要性がいっそう増していると強調した。
 
 パネルディスカッションでは、核時代平和財団のイバナ・ヒューズ会長、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)国際運営委員のアイラ・ヘルファンド博士らが登壇。核兵器を「過去の問題」と捉える無関心を乗り越える方途、教育が果たすべき役割等について、議論を交わした。
 
 パネリストからは、教育は平和の価値や未来像を共有する中で若い世代が主体的に関わる力を育むものであり、そうした取り組みが“核なき世界”を築く鍵になるといった意見があった。参加者との間で活発な質疑応答も行われた。
 

 2日目からは池田国際対話センターに会場を移し、中学・高校の教員や学生らを交えてディスカッションを実施。核使用の教訓や青年の視点、教育現場での実践事例など多様なテーマについて意見を交換した。